多病息災発達障害者こよりの日常

両手で数えきれない障害と持病を抱えつつ毎日元気に活動中。発達障害の息子たちの子育ても終え、悠々自適の毎日です。

断水生活中

2021-07-21 20:07:00 | 日記
水道管が、破裂した。大体の場所はわかるが、正確な場所はわからない。業者に電話して、とりあえず来てもらってから、10日ほど経った。

見えない場所なので、開けて見ないと何とも言えない、という話。専門の職人を手配しますが、すぐにはできません。済まなそうな顔のお兄さんに、気にしないで下さい、この時期忙しいのは当たり前ですから、と声を掛けた。

夫は業者が来たから、すぐ直ると思っていて、ガックリしている。

数年前にも同じようなことがあったが、その時は業者への電話すらなかなか繋がらず、繋がっても見積もり取りに来てもらうことも出来なかった。2か月待ち、という業者もあったし、急ぎならよそを当たって、と断られたこともあった。

その時に縁があったのが、今の業者さん。水回りは困りますよね、と見積もりに来てくれて、修理に取り掛かるまでに時間はかかったけれど、2か月待ちに比べたら格段に早かった。

喉元過ぎれば熱さを忘れる、で夫はあの時の断水生活のことはすっかり忘れたようで、水汲みを頼むと何でだ?みたいな顔だ。

朝元栓を開け、ありとあらゆる空き容器に水を溜める。日中家にいるのは私だけのことが多いので、これで凌げる。

家族が帰宅したら、元栓を開け、急いで入浴してもらう。洗濯機を回し、水を汲み、急いで洗い物をする。息子達は特に気にしていないが、夫はげんなりしている。

「昨日もおとといも、風呂に入ってない」とブツブツ言っている。そんな筈はないのだが、急かされて入るお風呂では、入った気がしないんだろうなあ。

気持ちは分かるけど、元栓開けっぱなしにしていたら、水道料金がどれほど跳ね上がるか。水道料金は、あなたの口座から落ちるんですよ、と言ったがピンと来ない様子である。

今日水道メーターの検針があり、伝票におおよその料金が書いてあった。朝夕それぞれ30分ほど開けるだけだが、料金は驚くくらいに上がっていた。

次の請求も、このくらいかしらん。増えた水道料金も痛いけど、修理料金はどのくらいになるかなあ。

夫には何年かに一度の水トラブルも、それ程間隔が開いたとは感じられないようで、「何でこう次々壊れるんだ!?(前回の)修理が適当なんじゃないのか?」とイライラしている。

まあまあ、ご主人、落ち着いて。

「この家が建ったのは、昭和何年でしょうか?」

「ん?昭和40年か?」

「残念!昭和36年でーす」

「では、この家に水道が引かれたのは昭和何年でしょうか?」

「そりゃ昭和36年だろ、家建てるなら水道引くだろ」

「残念でした。昭和46、7年頃です。」

「変じゃないか、家が建ってから水道引いたのか?」

「そうらしいよ。昔は井戸だったんでしょ、おばあちゃんに聞いて知ってるよ」

「そう言えばそうだなあ、井戸、あったなあ」

「水道引いてから50年くらい経つんだから、あちこち傷むのは仕方ないし、うちは家を建ててから水道引いたから、元々よそのお家より水回りに無理があるんだよね。」

珍しく、私の話に聞き入る夫。

「その後に増築もしてるし、水洗じゃなかったトイレも、水洗にする工事をしたから、水道も排水も、あちこちいじってる。」

「お前よく知ってるなー。」

・・・あなたが生まれた家ですよ。少しは覚えてくださいね。

時間制限なしに、ゆったりお風呂に入りたい、朝の水汲みが嫌だ、とストレスが溜まる夫のために、息子達が銭湯に誘ってくれまして、家族で出かけてきました。みんなでゆっくりお湯に浸かり、命の洗濯をして来ましたが、それについてはまた後日。





頑張る夫

2021-07-14 20:43:00 | 
天気が不安定なので、洗濯物を外に干すか、部屋干しするか、悩む毎日。

1日家にいる日は悩まないが、買い物に出たり、通院する日はどちらにするか、しばらく悩む。

梅雨入りが早かったが、明けはまだまだだし、天気が気になる。

買い物途中で雨に降られることも多い。重い物や嵩張る物は買い控える。天気予報が曇りでも、雨雲が出ていたら買い物はやめる。

冷蔵庫も野菜カゴも在庫が減っていき、おかずの材料に困る日もある。

そんな日は、仕事が終わった頃を見計らって、夫に電話をする。

「お仕事終わった?悪いけど買い物頼める?」

昔はスーパーで買い物なんて、引き受けてもらえなかったが、ここ数年で夫も進歩して、買い物マスターとまではいかないが、色々お願いできるようになった。

「鶏肉と、エビ、ナスとピーマン。お願いできる?」

「わかった。鶏肉とエビ、ナスとピーマンだな」復唱して、なおかつメモを取る夫。

あとはお任せである。

30分後。

「鶏肉ってムネかモモか?」

「どちらでもいいから、二枚お願い」

「一枚のパックと二枚入りがあるぞ」

「二枚お願い」

「は?二枚のを二つ買うのか?四枚になるぞ?」

お互い顔が見えないし、夫が何を見ているのか私にはわからない。やり取りがうまくいかない。

夫は自分の好きな物を選んで買うのは好きだけれど、頼まれた物を買うのにはまだ慣れていない。生鮮食品選びは、得意ではない。

ようやく鶏肉二枚のパックを選んだ夫。しばらくして、また電話がかかってきた。

「エビってどれだ?」

・・・エビはエビですよ、と言いたくなるが、夫が聞きたいのはそういう事ではない。

私は脳内に高校野球の解説者を呼び出す。

「夫選手、まだ経験が浅いですが、よくやってますねえ」
「フォームも粗いし、選球眼もまだまだですが、このガッツは褒めてあげたいですね」

「エビは大きめの殻付きがいいけど。種類は何でもいいから」

これでいくつか候補を絞った夫、
「冷凍か?」

「冷凍でも生でも解凍でもいい」

「わかった」

やれやれ、と思ったあと、電話がきた。

「ナスは何本だ?長いのか丸いのか?」

「二本か三本。長い方ね」

「夫選手、なかなか粘りますね」
「監督のサインをしっかり見てますね」
「経験は浅いですが、これから伸びるんじゃないですか?楽しみな選手です」

仕事帰りに買い物を引き受けてくれて、慣れない食材選びに時間を割いてくれた夫。結婚した頃は、牛肉と豚肉の区別がつかなかったし、白菜とキャベツの違いもあやふやだった。

私が車に乗れなくなってから、夫にお願いすることが随分増えた。買い物もそうした事の一つ。

鶏肉のモモ肉とムネ肉、手羽元と手羽先。
豚肉のバラ肉と肩肉、ロース。木綿豆腐と絹ごし豆腐。

最初は何が何だか分からなくて、どこにあるのかわからない、売り場を探すのが面倒、と手ぶらで帰ってきた事もありましたが、家族の夕食の為に、頑張ってくれるようになった夫。

あーあ、それじゃないのに、と思うこともありますが、長打は少なくても、打率が結構上がった夫選手。頼りにしてます。

昔はいい子だったのに

2021-07-13 16:23:00 | 日記
知り合いのお家の話。私より年上の奥さん。嫁いだ娘さんがいて、お孫さんが一人いる。

娘さんはシングルマザー。一人で仕事と家事と育児をするのは大変だからと、物心両面で援助をしてきたとおっしゃる。

奥さんも娘さんも、大変ですね、と相槌を打つうち、話の方向が変わってきた。お孫さんの愚痴である。昔は可愛いいい子だったのに、私の言う事を聞かなくなった。あれだけ可愛がって育ててきたのに!と口調が激しくなった。

一人親だからと不自由な思いをさせないように、食べ物の差し入れから学用品や衣類、必要な物は揃えてやったし、休みの日には遊びに連れていき、長い休みには旅行にも出かけた。そうした事も、何とも思ってないんだから、と憤懣やる方ない様子である。

今お孫さんはどうしているのかと聞くと、就職して一人暮らしをしているという。あれ?確か受験生だったと聞いたような?

受験目指して頑張っていたけれど、お孫さんが行きたい大学に通うには、経済的に厳しいという事がわかった。親子で進学の為のお金のやりくりをしたけれど、どうしても足りない。高校に入った時からアルバイトをして、貯金もしたけど、それだけでは無理だから、援助して欲しいとお願いに来たそう。

奥さんは、お孫さんのお願いを聞き入れる事はせず、無理だと断った後に、今までどれだけ援助をしてきたか、その為に自分達が苦労してきたかを延々と話したそうだ。

お孫さんは「もうおばあちゃんは、私がすることに一切口出ししないでね!」と言って帰り、進路変更して就職活動をして、実家からも祖父母の家からも離れて暮らす事を選んだという。

奥さんは孫娘に裏切られた、と怒りが収まらない様子だったが、一人親だから、可哀想だとあれこれ世話を焼いて、甘え癖をつけた奥さんにも幾らか責任があるように思った。

綺麗な服、週末の外食、旅行にお稽古事。娘可愛さ、孫可愛さにしてきたことだろうが、一生続けられるわけも無く、おそらく孫娘さんが本当に援助して欲しい時に突きつけた「これ以上お金は出せません」の言葉は、孫娘さんには理不尽に感じたのだと思う。

奥さんには、可愛いがって育てた孫娘が、なぜそんな態度を取るかわからないだろう。今は子育てを終えて一人暮らしになった娘さんとランチに出かけたりショッピングを楽しんでいるそうだが、支払いが割り勘になる事はなく、奥さんが払うそうです。

いくつになっても親子は親子、仲良しは良いことですが、私にはできない親子関係だなと思いました。