自然日誌 たかつき

自然についての問わず語りです。

モモンガ・マット 3

2019年12月04日 | 博物館
「そういうふうに、動物は生活の必要に応じて、さまざまな形を持っているんだけど、今日は特別にモモンガの話をします。モモンガというのは木に登るのが得意な、リスやネズミの仲間です。テンのような動物に食べられることがあるので、急いで木を登って逃げて、高いところまで行ったらそこから飛び降りるんだけど、紙飛行機みたいにふわりと遠くまで飛べるんだ。そういう飛び方を<滑空>と言います。そのために<皮膜>という膜を持っています。前の腕と後ろ足のあいだに毛布のようなものです。


アメリカモモンガの飛翔を写真から描く。手の外側に皮膜を拡大するものがあり、滑空する時反り返る


今日は先生がその皮膜を作ってきたので、ちょっと待っていてください」

と言って一度生徒の前から消えて、麻布(あさぬの)で作った「皮膜」を着用して現れました。


麻布(あさぬの)で作ったモモンガの「皮膜」を示す


 ポイントは手先に割り箸があって、ただでさえ広い皮膜をさらに広くしている点です。実際のモモンガの手そのものはリスなどと違いはありませんが、手の外側に長い軟骨があります。針のように長いので「針状軟骨」と呼ばれます。


モモンガの針状軟骨。下の黄色い部分は写真に描いたもの。


これをわかりやすく描くと下の図のようになります。


針状軟骨の説明


つづく

コメント
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