ルーツな日記

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フジロック・ベストアクト第2位!

2012-11-14 13:53:29 | フジロック
DIRTY DOZEN BRASS BAND / TWENTY DOZEN

フジロック、個人的ベストアクト企画第2位は、ダーティ・ダズン・ブラス・バンド!!

これはね、第3位からの続きです。つまりニューオーリンズ・デイの締めであり、ヘヴンで繰り広げられたダンプスタファンク~ダーティ・ダズンという至福のニューオーリンズ・リレー。もう最高でしたね。ダンプスタファンクが終わってセット・チェンジの間はず~っとギャラクティックがかかってましたし。その間、私は最前列をキープしつつ、ダンプスタの余韻とそれに続くダーティ・ダズンへの期待という贅沢な待ち時間を過ごしていました。

そしていよいよ始まったダーティ・ダズン・ブラス・バンドのステージ。蓋を開けてみるまで誰が来てくれるのかいまいちよく分からなかったダーティ・ダズンのメンバーでしたが、見事に最強メンバーがやって来てくれました。トランぺットのグレゴリー・デイヴィスとエフレム・タウンズ、バリトン・サックスのロジャー・ルイス、テナー・サックスのケヴィン・ハリス、そしてスーザフォンのカーク・ジョセフ!! もう伝説と言っても良いオリジナル・メンバー5人衆です。特に出たり入ったりなカーク・ジョセフがまた日本に来てくれるのか不安だったのですが、来てくれましたね~。やっぱり彼のファンキー重低音が無いとね! そしてドラムスはジャマール・ワトソン。そして昨年ビルボードライヴで来日した時はもう一人ギタリストさんがいましたが、今回は彼がいない代わりに、若いキーボード奏者さんがいらっしゃいました。

「Charlie Dozen」から始まった彼らのステージ。ジャマール・ワトソンのニューオーリンズらしいハネたビートに乗ってギラついたホーン・アンサンブルが苗場の森に響き渡る。カーク・ジョセフの低音ラインがファンキーにウネリまくる。やはりオリジナル・メンバーによるホーン隊の迫力は半端無い。これぞダーティ・ダズン・ブラス・バンドですよ! この最強メンバーを苗場で見れること自体が既に感無量ですが、音を聴けば尚更ですよね!(前回、03年にフジに来た時のメンバーはちょっとショボかった印象だったんで…。)

2曲目「Tomorrow」からはリリースされたばかりの最新作「TWENTY DOZEN」の世界へ。メンバーそれぞれのソロ回しも流石に豪華。ジャムバンド的な長尺化も当たり前。キーボード奏者もなかなかやりますしね! もうどんどん彼らの世界へ引きずり込まれていく。そして妙にエフレム・タウンズが楽しそう! 終始笑顔で踊りながら楽しくてしょうがない雰囲気。ステージ袖からその様子を伺っているダンプスタファンクのメンバー達を見つけては愛嬌振りまいたり。別に昨年のビルボード公演がつまらなそうだった訳ではないんですよ、ですが明らかにこの夜の彼はノリノリ。何だかんだで彼はフロントマンですからね。彼がノリノリならステージ全体も観客達も自然にノリノリになっちゃう訳ですよ。そう言えばカーク・ジョセフもビルボードの時は座って吹いてましたが、今回はずーっと立ちっぱなしで頑張ってましたからね~。その辺り、やはりフェス・モードだったのかもしれませんね。

圧巻だったのは最新作でもハイライト的な「Paul Barbarin's Second Line」、「E-Flat Blues」、「When The Saints Go Marching In」ですよ。もちろんメドレーで演奏される。メドレーって言ったて、3曲合わせて30分ぐらいはやってたんじゃないでしょうか? これはまさにニューオーリンズ・パーティでした! ポール・バーバリンとは、1920年代~30年代にキング・オリバーやルイ・アームストロングのバンドでドラマーを務めていたというニューオーリンズ・ジャズ界の巨人。もちろんOnward Brass Bandを率いる等ブラスバンドでも活躍。あの名曲「Bourbon Street Parade」の作者としても知られますね。

つまり、ここからは古き良きニューオーリンズ・ジャズな世界へご招待な訳です。と言っても牧歌的な感じではなく、あの時代の持っていたであろう底抜けに明るい熱気を、ダーティ・ダズンならではのエッジの効いた演奏で再現してくれる。もうニューオーリンズ最高!!!!って感じですよ! 「Second Line」ももちろんポール・バーバリンの代表曲。「E-Flat Blues」は要は「I Got A Big Fat Woman」な訳ですが、これはグレゴリー・デイヴィスの独壇場。独特の茶目っ気のある歌声が何とも素敵でしたね。ステージ前方を闊歩しながら観客を煽りつつ、コール&レスポンズも織り交ぜながら盛り上げる、盛り上げる。そして「When The Saints Go Marching In」に。気持ち良かったですね~。この夜のメインステージはレディオヘッドだったので、恐らくここヘヴンはがらがらだったと思いますが、少なくとも私の周りでは大勢の人達が笑顔で踊りまくってました。まさに天国。エフレム・タウンズが歌う「聖者の行進」はライヴならではの「Who Dat? 」ヴァージョン。もう言うこと無し!

しかもこれで終わりじゃないですからね。JBファンクな導入部からの「Use Your Brain」をファンキーに決め、最後はロジャー・ルイス大爆発の「Dirty Old Man」。本来なら観客の中から女の子達を次々にステージへ連れてきたかったんでしょうけど、ヘヴンの距離感ではそれも出来ずその点はちょっと不完全燃焼だったのかな?それでもスタッフの中からノリの良い女の子をなんとか一人ゲットしてきて盛り上がってましたからね、天晴ですよ!

いや~、ダンプスタファンクから続いたヘヴンでのニューオーリンズ祭。最高でしたね。こんな風にヘヴンでニューオーリンズを満喫する日が来ようとは!いやグリーンのギャラクティックから考えれば、このフジロック最終日は一日中ニューオーリンズ祭でしたね。どうせならバンド同士の共演とかも観たかった~、なんて言ったら贅沢ですかね?


この日のセットリストは多分こんな感じだったかな?↓

01.Charlie Dozen
02.Tomorrow
03.Jook
04.Paul Barbarin's Second Line
05.E-Flat Blues
06.When The Saints Go Marching In
07.Best Of All
08.Use Your Brain
09.Dirty Old Man



~関連過去ブログ~ お時間有ったらぜひ!

 12.11.14 フジロック・ベストアクト第3位!
 12.09.27 フジロック・ベストアクト第4位! part3
 12.09.22 フジロック・ベストアクト第4位! part2
 12.09.20 フジロック・ベストアクト第4位! part1

 11.11.01 ダーティ・ダズン・ブラス・バンド@ビルボード東京


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