ルーツな日記

フジロックが終わり、サマソニ ブログと化しておりますが、
よろしくお願いいたします。

モータウンの歩き方

2017-06-14 23:59:28 | ソウル、ファンク
いや~、最近のギターマガジンは、黒い特集で攻めてきますね~。しかも内容が濃い! ブルース、ジャズファンク、チャック・ベリーに続いて今度はモータウンですよ!しかもギターに注目したモータウン特集って、今まであまり無かったですからね、これは興味をそそられます!

モータウンを彩るギター・サウンドや、その常套句の解説はもちろん、デヴィッド・T ・ウォーカー、デニス・コフィ-、ワー・ワー・ワトソン、レイ・パーカー・ジュニアのインタヴュー記事も面白い。

モータウンのギターってこんなに格好良かったんだ!って再認識させられる好特集。写真などレイアウトも素敵なので、ページをめくっているだけでもたのしいです。

あー、なんだか、モータウン熱が再燃しちゃいますね。
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スペンサー・ウィギンス @ビルボードライヴ東京

2017-04-27 17:35:58 | ソウル、ファンク
4月18日、ビルボードライヴ東京にて、スペンサー・ウィギンスのライヴを観てまいりました。私が見たのはこの日の1stショー。

生まれはテネシー州メンフィス、現在75歳。60年代半ばから70年代の初頭にかけて、ゴールド・ワックスやフェイム等からシングルを出すものの、ヒットには恵まれなかったスペンサー・ウィギンス。そんなスペンサー・ウィギンスが、今なお "サザン・ソウルの秘宝" と絶大なる人気を誇るのは、その圧倒的な歌声あってのこと。録音の少なさも相まって、まさに伝説のシンガーであり、来日など夢のまた夢、いや、実在すら半信半疑と言っても過言ではないような存在だったスペンサー・ウィギンス、奇跡の来日公演です。

まずは、スペンサーの1歳下の弟、パーシー・ウィギンスがバック・バンドと共に登場。そのメンバーはチャールズ・ホッジズ(Key)、リロイ・ホッジズ(Bass)、デリック・マーティン(Ds)、パトリック・ムーディー(Trumpet)、マイケル・ロバーツ(Sax)、ピーター・モンゴメリー(Guitar)という布陣。注目はもちろんチャールズ&リロイのホッジズ・ブラザーズです。メンフィス・ソウルの名門ハイ・レーベルのリズムを担った、あのハイ・リズムのホッジズ・ブラザーズです。もう一人の兄弟、ギタリストのメイボン・ティーニー・ホッジスが2014年に亡くなられてしまい、ここに居らっしゃらないのが残念ですが、それでもチャールズ&リロイが目の前にいる、これは凄いことですよ!!

1曲目はそのハイ・リズムをバックに1972年、アル・グリーンがハイ・レーベルへ録音した「Love and Happiness」。これぞハイ・サウンドを代表する1曲に数えられるこの曲で幕を開ける辺り、バンドのホッジズ・ブラザーズへ対する敬意が感じられますね。リロイの朴訥なベースにチャールズのオルガンがうねる! そして歌うはパーシー・ウィギンス。真っ白なスーツに足取りも軽く、歌もことのほか軽快。まだ10代前半の頃から兄スペンサーと共にゴスペル・グループで歌い始め、その後、兄同様にソウル・シンガーとしてデビューし、60年代半ば以降、RCA、アトコ、などに数枚のシングルを残しています。2曲目以降はそういったシングル曲が立て続けに披露される。

若い頃も、兄スペンサーの豪快なシャウト唱法に比べ、パーシーは滑らかで朗らかなテナー・ヴォイスが印象的でしたが、70歳を過ぎた現在でも、その魅力は変わりません。タイトなリズムとホーンリフが印象的な「Can't Find Nobody (To Take Your Place)」や、英ノーザン・ソウルでも人気を得た「It Didn't Take Much (For Me To Fall In Love)」など、アップテンポのダンス・ナンバーもさることながら、「Book Of Memories」のような南部フィーリング溢れるスローの味わいも格別でした。近年はスタックスのソウルを彩ったバーケイズのメンバー達によるバンド、ボーキーズのフィーチャリング・シンガーとしても存在感を発揮しているだけに、元気な歌声に会場も盛り上がりました。

そしてバンドの演奏がまた良い!! やはり何と言ってもホッジズ・ブラザーズですよ! 終始、ファンキー且つ滋味深い味わいを醸すチャールズのオルガン!! そして底辺のグルーヴを支えるリロイのベース。サザン・ソウルの旨味たっぷりですよ! そして彼らと共にリズムを担うドラマーのデリック・マーティンは、デニス・ラサール、シル・ジョンソン& ボビー・ラッシュ、ヘンリー・グレイ&エディ・ショウなどの来日公演でもドラムを叩いていた人で、1曲終わるごとにピョン!っと飛び跳ねるアクションは、ここ日本でも南部産ブラック・ミュージック愛好家の間ですっかり有名になっているのではないでしょうか? もちろんアクションだけではなく、キレのあるドラミングで、躍動感溢れながらもどっしりとした骨格を作りあげていく。そして本来ならイーライ "ペーパー・ボーイ" リードが務めるはずだったギターですが、彼のキャンセルのため急遽出演が決まったピーター・モンゴメリー。この方はおそらくジャズ系のギタリストと思われるのですが、流麗なバッキング以上にスイートなフレーズを連発していましたね。しかもジャズ的な控えめ感はなく、かなり強引にぶっ込んでくる感じで、でもそこが堪らなく黒っぽくて、私は大好きなタイプでしたね。そしてこれにホーン隊が付く。まあ、とにかく強烈な程、ブラック・フィーリング溢れるバンド・グルーヴでしたね!

さて、パーシー・ウィギンスが会場を30分ほど暖めたあと、いよいよスペンサー・ウィギンスが登場。お付きの人に付き添われながらゆっくりとステージに上がる。途中よろめいたりもしていたように見えたので、足が悪いのでしょうかね? ステージに上がってもほとんど動きません。拍手喝采に迎えられながらもほとんど表情も変えず。ですがオーラが半端無い! これぞ本物! 1曲目はゴールドワックスからの67年のシングル「Lonely Man」。歌い始めた瞬間に歓声が沸き上がる。紛れも無いスペンサー・ウィギンス。もちろん、若い頃のような勢いは無いかもしれません。ですがあの頃とはまた違う重厚感があります。やはり伝説の歌声!!

意外にも、ハイライトは序盤に訪れました。ダン・ペン&スプーナー・オールダムによる名サザン・バラード「Uptight Good Woman」です。これもゴールドワックスからのシングルで、スペンサー・ウィギンスの代表曲と言ってよいでしょう。ゆったりとしたグルーヴに乗って、シャウトを交えながら訥々と歌うスペンサー。これを生で聴ける日が来るとは!! とにかく、声の響きと言うか、喉の鳴りに、そこから醸される濃厚なサザン・ソウル・フィーリングに打ちのめされましたね。そしてサビの「A downright, and uptight !」というシャウトを決めて、拍手歓声のなか静かに終わる。しかし歓声は鳴り止まない。スペンサーは身じろぎもしない。突然「A downright !!」と激しくシャウト!! 思いっきりタメて再び「And uptight !」とシャウトし曲が再び。終わったと思いきやまた始まる、そんなコテコテな展開に大盛り上がりの観客達。そしてその盛り上がりを余所に静かに終わる。拍手歓声に応えるように、頭を2度下げるスペンサー。するとまた「A downright !!」と激しくシャウト!! またかー!と盛り上がる観客。タメにタメて「And uptight !」。そして静かに終わる。今度ははっきりと「サンキュー! サンキュー!」と言って終わりを告げるスペンサー。そしてまた「A downright !!」。 もう笑うしかありません!っていうかシャウトのキレが半端無いし!これを何回繰り返したかよく分かりませんが、こういうところに南部の伝統を感じさせられますよね。天晴でした!!

曲によってはパーシーも加わり、兄弟のハーモニーを聴かせてくれながら、「What Do You Think About My Baby」、「Old Friend」、「He’s Too Old」、「The Kind Of Woman That's Got No Heart」と、ゴールドワックスを中心にスペンサーがシングル発表した曲が続く。相変わらず直立不動で表情もほとんど変えずに歌うスペンサーですが、その歌声は、ますます脂が乗ってくるように、これでもか!と南部魂を聴かせてくれます。流石に高音には衰えを隠せない部分はありますが、それでもまったくひるまずに堂々歌いきる力強さ! そして比較的キーの低い「Old Friend」でのたっぷりとした艶やかな歌声の滲みること! スペンサーは70年代後半からは近年までゴスペルを歌ってきているそうですが、「Old Friend」終盤に聴かせた、ほぼアカペラによる、語りっぽい歌唱は、ゴスペルの説教を思わせるフィーリングも感じられ、グッときましたね〜。

そして「Can't Be Satisfied」。サウンズ・オブ・メンフィスからのシングル。これ、私の大好きなスロー・ナンバーです。感無量でしたね。枯れと豪快さを併せ持った、まるで魂の咆哮の様な歌声。いや〜、素晴らしい。これぞサザン・ソウル!! 終盤は観客とのコール&レスポンスでディープな盛り上がりに。そしてこの曲、そのコール&レスポンスも含め、終始、チャールズ・ホッジズのオルガンが絶品でした!!


最後はパーシーも加わり、兄弟が並んで歌う「Double Lovin'」。「ナー、ナー、ナナナ」のコーラスも華やかに、観客を巻き込みながら盛り上がりつつ終了。およそ1時間20分が、まるで夢のように過ぎ去っていきました。


私が見たのは1stショーだったので、残念ながらアンコールもサイン会もありませんでしたが、ホッジズ・ブラザーズのお二人とは、しっかり握手をしてもらいました。また、今回は、ビルボードライヴ東京にて計4回のステージがあった訳ですが、他の回では、「The Dark End Of The Street」や、サム・クックのカヴァー「Bring It On Home To Me」なども歌ったそうです。うわ〜、聴きたかった〜!!


この日のセット・リスト↓

-Percy Wiggins-
01. Love and Happiness
02. Can't Find Nobody (To Take Your Place)
03. Look What I've Done (To My Baby)
04. It Didn't Take Much (For Me To Fall In Love)
05. Book Of Memories
06. I've Never Found A Girl (To Love Me Like You Do)

-Spencer Wiggins-
07. Lonely Man
08. Uptight Good Woman
09. What Do You Think About My Baby
10. Old Friend
11. He’s Too Old
12. The Kind Of Woman That's Got No Heart
13. I Can't Be Satisfied
14. Double Lovin'



Spencer Wiggins featuring Percy Wiggins, The Hodges Brothers (Hi Rhythm Section)

Spencer Wiggins(Vocals)
Percy Wiggins(Vocals)
Charles Hodges(Keyboards)
Leroy Hodges(Bass)
Derrick Martin(Drums)
Patriq Moody(Trumpet)
Michael Roberts(Saxophone)
Peter Montgomery(Guitar)

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ノラ・ジョーンズ探検隊 その12

2017-04-13 17:39:05 | ソウル、ファンク
ADAM LEVY / GET YOUR GLOW ON

初期ノラ・ジョーンズのギタリストと言えばアダム・レヴィ。ハンサム・バンドのリード・ギタリストとして、ノラ・ジョーンズの歌世界をサポートしてきました。1st作「Come Away With Me」から、3rd作「Not Too Late」まで参加していますが、スタジオ作以上にライヴDVD作品などで見せるジャジー&ブルージーなギター・プレイは、ノラのスモーキーな歌声と共に、初期のライヴ・サウンドをビターに彩る要となっていました。私はハンサム・バンド時代のノラのライヴを観ていないので、今となってはそれが悔やまれてなりません。ビデオで見られる、口を半開きにしながら官能的にソロを弾くアダムの姿、より感情が入ってくると舌をベロっと出しながら陶酔的にソロを弾く彼の姿は、そのエモーショナルな音色と共に、個人的にノラのライヴにおける見所の一つだったんですけどね。

さて、アダム・レヴィは、ノラとはデビュー作から関わっている最初期メンバーですが、そのデモ録音ともいわれる「FIRST SESSIONS」には参加していなかったようですね。ですがノラ曰く、「アダム・レヴィとはニューヨークで暮らし始めた最初の日に会った」とのこと。名刺を差し出して「ギタリストが必要なら僕に声をかけて」と言ってきたとか。そして実際にライヴにギターが必要になり、ノラはアダムを呼んだそうです。しかもノラにリー・アレキサンダーを紹介したのはアダムだそうなので、「FIRST SESSIONS」の頃も、すでにノラと音楽仲間だったんでしょうね。

ちなみに、その「FIRST SESSIONS」には、ジェシー・ハリスとも関係が深く、後々までノラの音楽を影で支えるトニー・シェアーが参加していますが、このトニー・シェアーは、当時ローパドープに在籍していたセックス・モブのベーシストでして、実はセックス・モブの98年のデビュー作「Din of Inequity」に、アダム・レヴィがギタリストとして参加しているのです。当然、トニー・シェアーとアダム・レヴィは旧知の仲だったと思われるわけで、この辺りの網の目のようなNY人脈は面白いですね〜。

さて、そんなアダム・レヴィ、03年のソロ作「Get Your Glow On」です。ちょうどハンサム・バンド真っ盛りの頃の作品ですからね、しっとりとしたジャジー&ブルージー・サウンドかと思いきや、これが意外とソウル寄りなんですよ。1曲目「Bib Front」からホーン隊が彩るファンキー・グルーヴ。ドラムはメンフィス・ソウルの敏腕スティーヴ・ポッツ!! ゴフィン&キング「No Easy Way Down」はホームズ・ブラザーズの参加を得て滋味溢れるサザン・バラードに。ボブ・ディランのカヴァー「Tonight I`ll Be Staying Here With You」はオーティス・クレイがディープ・フィーリングを散らつかせながら爽やかに歌う。良い塩梅に鳴るオルガンはノラ・ジョーンズ作品でもお馴染みのロブ・バーガー。ミーターズからの影響を伺わせる「Trash-Talking Pixie」や、待ってましたのブルージーなスロー「Pursuit of Happiness」など、インスト曲も味わい深い。全体的な印象として適度にポップな仕上がりですが、そんななか、ノラ・ジョーンズがエルヴィス・プレスリーの「Love Me Tender」をしっとりと歌い上げる。効きますね〜。魔法の様です。やっぱりノラの歌声が入ると、グッと染み入ります。

もちろん主役アダム・レヴィのギターもそこかしこで絶品のフィーリングを聴かせてくれます。エレキ・ギターによるブルージーなソロや、軽快なバッキングも良いですが、「Graveyardville」や「Acoustic Glow」でのアコースティックな味わいもなかなか。プロデューサーはジェイ・ニューランド。ノラ・ジーンズの初期作品にも関わっている人ですが、ブルースにも強い人ですね。


あ〜、それにしてもアダム・レヴィがいた頃のノラ・ジョーンズを見逃したことが返す返す悔やまれます。まあ、仕方ないんですけどね…。



そんなアダム・レヴィが、なんと、ノラ・ジョーンズの来日と時を同じくして来日です!!

4月15日 Adam Levy & 井上大地 "Tangled up in Guitars 2017" @青山 CAY
4月21日 Adam Levy & 井上大地 "Tangled up in Guitars 2017" @大阪 Music Bar SORa





~関連過去ブログ~ お時間有ったらぜひ!

 12.11.08 ノラ・ジョーンズ@日本武道館(2012年の来日公演レポ)

 12.10.15 ノラ・ジョーンズ探検隊 その1(RAY CHARLES / GENIOUS LOVES COMPANY)
 12.10.16 ノラ・ジョーンズ探検隊 その2(THE DIRTY DOZEN BRASS BAND / MEDICATED MAGIC)
 12.10.21 ノラ・ジョーンズ探検隊 その3(VA / LIVE FROM BONNAROO)
 12.10.23 ノラ・ジョーンズ探検隊 その4(CHARLIE HUNTER / SONGS FROM THE ANALOG PLAYGROUND 他)
 12.10.31 ノラ・ジョーンズ探検隊 その5(RODNEY CROWELL / KIN: SONGS BY MARY KARR & RODNEY CROWELL)
 12.11.08 ノラ・ジョーンズ探検隊 その6(VA / THE LOST NOTEBOOKS OF HANK WILLIAMS)
 12.11.14 ノラ・ジョーンズ探検隊 その7(JIM CAMPILLONGO / AMERICAN HIPS 他)
 12.12.25 ノラ・ジョーンズ探検隊 その8(VA / A VERY SPECIAL ACOUSTIC CHRISTMAS 他)
 13.06.06 ノラ・ジョーンズ探検隊 その9(JESSE'S BOX / JESSE HARRIS AND THE FERDINANDOS 他)
 13.11.09 ノラ・ジョーンズ探検隊 その10(VINICIUS CANTUARIA / INDIO DE APARTAMENTO)
 16.04.11 ノラ・ジョーンズ探検隊 その11(JOEL HARRISON / FREE COUNTRY)
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ロバート“ピーナッツ”ジョンソン R.I.P.

2017-03-13 23:52:45 | ソウル、ファンク
BOOTSY'S RUBBER BAND / BOOTSY? PLAYER OF THE YEAR

Pファンク一派を彩ったヴォーカリストの一人、ロバート“ピーナッツ”ジョンソンが亡くなられたそうです。70歳、または69歳だったそうです。

ロバート“ピーナッツ”ジョンソンは、ブーツィー・コリンズが結成したブーツィーズ・ラバーズ・バンドのシンガーの一人として、76年のデビュー・アルバム「STRETCHIN' OUT IN」から、バンド名義では最後のアルバムとなった79年の「THIS BOOT IS MADE FOR FONK-N」まで、リリースされた4枚全てに参加しています。ブーツィーのバンドと言うと、ブーツィーがベースを弾きながら歌っている印象ですが、案外、ロバート“ピーナッツ”ジョンソンと、もう一人のシンガー、ゲイリー“マッドボーン”クーパーの比重も高く、フランキー”キャッシュ”ワディ(ds)、フェルプレス”キャットフィッシュ”コリンズ(g)、メイシオ・パーカー(as)、フレッド・ウェズリー(tb)といった超強力ブーツィー軍団のフロントの一角を担っていました。その後も数々のPファンク系の作品に参加し、近年では、2014年にリリースされたファンカデリックによる3枚組の大作「FIRST YA GOTTA SHAKE THE GATE」にも参加していました。

2011年や2015年に、ジョージ・クリントンがジョージ・クリントン&パーラメント/ファンカデリックとして一派を引き連れて来日した際も、そのメンバーとして参加していたそうです。

ロバート“ピーナッツ”ジョンソンさん、安らかに。



*上の写真はブーツィーズ・ラバーズ・バンドの3作目。で、下の写真がその裏ジャケ。右下から2人目がロバート“ピーナッツ”ジョンソン。

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リオン・ウェア R.I.P.

2017-03-04 12:42:19 | ソウル、ファンク
LEON WARE / SIGH

2月23日、愛すべきメロウ大王、リオン・ウェアが亡くなられました。77歳。前立腺がんを患っていました。


1940年2月16日、デトロイトの生まれ。60年代後半からモータウンでソングライーターとして活動を始めます。この頃の仕事としては、マーサ&ザ・ヴァンデラス、アイズレー・ブラザーズ、キム・ウェストン、ジャクソン5等への楽曲提供も知られますが、何と言っても72年のマイケル・ジャクソン
I Wanna Be Where You Are」でしょう。めくるめく哀愁と高揚感、後にメロウマスターと呼ばれるリオン節の開花です。 同年、リオンはデラニー・ブラムレットとの共作曲を含む、スワンプ風味も魅力な1stソロ作「LEON WARE」をリリース。そして74年にはクインシー・ジョーンズの名盤「BODY HEAT」にフィーチャーされ、ここで名曲「If I Ever Lose This Heavenが誕生します。

そして75年、ダイアナ・ロスの弟、T・ボーイ・ロスと新しいアルバムを製作中、それをマーヴィン・ゲイが気に入り、彼の名作「I WANT YOU」(76年作)へと結実します。全編にエロティックなリオンの息がかかった、まさに男と女の夜のメロウネス。これぞリオン節の極地であり、リオンの代表作となりました。そしてこのセッションからリオンの2nd作「MUSICAL MASSAGE」が生まれ、チャートこそ振るわなかったものの、「I WANT YOU」と双子の作品として、現在でも高い評価を得ています。

この間も、ダニー・ハサウェイ、ボビー・ウーマック、ミニー・リパートン、GCキャメロン等への楽曲提供を通し、各所にリオン節を残している彼ですが、特筆すべきは77年のシリータ「ONE TO ONE」でしょう。こちらは楽曲提供に留まらず、ほとんどの曲でプロデュースも務め、リオン流のメロウに溢れています。またシリータの透明感ある歌声が、流麗なリオンのメロディにあってるんですよね〜。そしてブラジルの重要アーティスト、マルコス・ヴァーリとのコラボも。81年のマルコスの「VONTADE DE REVER VOCE」に共作曲が数曲納められていますが、ブラジル音楽がリオンに与えた影響も興味深いですね。

70年代末から80年代に掛けて、幾枚かのソロ作をリリースしていますが、リオンの場合、むしろ90年代以降における後続からのリスペクトの方が彼の偉大さを物語っているかもしれません。オマー、マクスウェル、クワドロン、ザ・デコーダーズ、リキッド・スピリッツ、セオフィラス・ロンドン、ジョヴァンカ、ジャザノヴァ、インコグニート、テイラー・ザ・クリエイター等々、挙げていったら切りがない程。リオンのメロウはいつの時代でもメスターピースであり、そのエロティズムをみんな求めているのです。

そんなリオン讃歌のなか、2000年代以降にリリースされたソロ作「LOVE'S DRIPPIN」や、「A KISS IN THE SAND」、「MOON RIDE」は、クラブ世代をすらその媚薬めいたソウル・フィーリングでとろけさせた佳作となりました。


写真は、今のところ最後の作品となっている、リオン・ウェアの2014年作「SIGH」。バックにはサンダーキャット、ロナルド・ブルーナー・ジュニア、カマシ・ワシントン等、LAジャズシーンの精鋭達も参加。実はリオンが02年に初来日した際、そのバック・バンドに今をときめくヤング・ジャズ・ジャイアンツの面々を連れてきていたそうなんですね。その先見の明と言いますか、彼の審美眼にも驚かされます。


リオン・ウェアさん、安らかに。
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クライド・スタブルフィールド R.I.P.

2017-02-24 16:21:45 | ソウル、ファンク
The J.B.'s ‎/ These Are The J.B.'s

2017年2月18日、ジェイムズ・ブラウンの黄金時代を支えた名ドラマー、クライド・スタブルフィールドが亡くなられました。享年73歳。腎不全でした。これまで腎臓病による長い闘病生活を続けていました。




1964年、ジェイムズ・ブラウンは「Out Of Sight」により、リズム&ブルースをファンクへと進化させました。それを皮切りに「I Got You」、「Papa's Got A Brand New Bag」と、革新的なファンク名曲を連発します。この頃、ドラムセットにはメルヴィン・パーカーが座ってました。メイシオ・パーカーのお兄さんですね。しかしメルヴィン・パーカーは65年末頃に兵役に取られてしまいます。その穴を埋めたのがジョン・ジャボ・スタークスと、クライド・スタブルフィールドでした。2人は同時期にジェイムズ・ブラウンのオーケストラに在籍し、その役割を分け合いました。それは60年代後半から70年代初頭にかけて。まさにジェイムズ・ブラウン黄金時代を支えたその両輪が、ジャボとクライドでした。

ジャボは「Licking Stick-Licking Stick」、「Get Up (I Feel Like Being A) Sex Machine」、「Soul Power」、「Hot Pants」等でドラムを叩き、一方のクライドは「Cold Sweat」、「I Got The Feeln'」、「Say It Loud - I'm Black And I'm Proud」、「Mother PopCorn」、「Funky Dramer」、「Get Up, Get Into It And Get Involved」等にファンク・ビートを提供しました。

特筆すべきは「Cold Sweat」です。ドラム、ベース、ギター、ホーンの絡み合いが一種独特のポリリズミックなファンク・グルーヴを生み出し、そこには明確な曲展開があるとは言え、ワン・コードによる中毒性の萌芽も見られる。そのリフはおそらく数あるファンク曲のなかでも最も有名なリフと言えるでしょう。これぞ、ザ・ファンクです!! その根幹を成すのはもちろんクライドのドラム。タメてつんのめってを繰り返し、グルーヴに吸い付くような粘りを持ったビートは見事としか言いようがありません。それにバーナード・オーダムのベース、ジミー・ノーランのギター、ピー・ウィー・エリスやメイシオ・パーカー等のホーン隊がまるでパーカッションのように絡み合う。リリース当時このグルーヴがどれだけ斬新だったか、それは現在ではなかなか実感出来ないかもしれませんが、おそらくは相当な衝撃だったことは間違いなく、まさに新しいJBファンクの時代の幕開けとなった名曲です。またこの曲は、シングル・リリースに際し、JBお得意のAB面に股がってのパート1、2収録になっておりまして、そのパート2ではメイシオ・パーカーのサックス・ソロに続いてクライドのドラム・ソロも収められているんです。それは”ソロ”と言うより”ブレイクビーツ”と呼んだ方がしっくり来る代物でして、まさに元祖ヒップホップです。

この後も、スピード感たっぷりに刻みまくるビート・パターンがリフ化している「I Got The Feelin'」、鋭角的な切れ味が楽曲の鋭さを物語る「Say It Loud, I'm Black And I'm Proud」、スウィンギーにハネまくる「Mother Popcorn」など、クライドのドラム無しには語れないJBファンクの名曲目白押しですが、やはり”ブレイクビーツ”という点で避けて通れないのが「Funky Dramer」です。

「Funky Dramer」という曲名からしてクライド・スタブルフィールドの為に作られた曲としか思えませんし、そのまま彼の名詞代わりともなったこの曲。「Cold Sweat」のおよそ3年後、1970年のリリース。もはや曲展開らしい展開は存在せず、7分間に渡ってジャジーなファンクの垂れ流しです。しかしこれこそJBファンクの極致!! そしてやはり後半にクライドのドラム・ブレイクが入ってまして、それこそヒップホップ界隈を中心に最もサンプリングされた曲の一つと言われる名演中の名演です。ブレイクになった瞬間にハッとさせられる程、シンプル且つクールなビートに内包された黒いグルーヴ。演奏から何十年という間、ブラック・ミュージック及びダンス・ミュージックにサンプリングされ続け(その回数は1,000回を超えるとも)、その発展に寄与した、まさにファンク・ビートの代名詞です。



さて、いつの時代のファンクが好きか? という話になると、人それぞれの好みがあるかと思いますが、私はクライド・スタブルフィールドが活躍した60年代後半のJBファンクが一番好きです。ファンクがファンキーだった時代。そこに果たしたクライドの功績は大き過ぎる程大きいことは言うまでもありません。まさにミスター・ファンキー・ドラマー!!


近年は、マスターズ・オブ・グルーヴや、ファンクマスターズといったプロジェクトで来日していたクライド・スタブルフィールド。私は1999年に、フレッド・ウェスリーがJB’s名義でジャボ・スタークスとクライド・スタブルフィールドのツイン・ドラムを伴って来日した際に見に行きました。もう既に記憶の彼方へとなりつつありますが、目の前で繰り広げられるビート・マスター達の競演に感激したのを覚えています。


クライド・スタブルフィールドさん、安らかに。




*写真のアルバムは、2014年のBLACK FRIDAY/RECORD STORE DAY 限定商品としてアナログオンリーでリリースされた、The J.B.'s の未発表アルバム。録音は1970年。The J.B.'s というと、その後にフレッド・ウェスリーを中心にしたバックバンドとして名を馳せますが、そもそもオリジナルのThe J.B.'s は、70年に新規加入したブーツィー・コリンズやキャットフィッシュ・コリンズを中心としたバンドでした。このアルバムは、そのオリジナルのThe J.B.'s による録音で、KINGからリリースされる予定だったもののお蔵入りになっていた幻の盤。レコーディング・メンバーは以下のような感じ。

Bass – William "Bootsy" Collins
Guitar – Phelps "Catfish" Collins
Drums – Clyde Stubblefield, Frank "Kash" Waddy
Congas – Johnny Griggs
Flute, Baritone Saxophone – St. Clair Pinckney
Tenor Saxophone – Robert McCullough
Trumpet – Clayton "Chicken" Gunnels, Darryl "Hasaan" Jamison
Organ – James Brown
Piano – Bobby Byrd






James Brown - Cold Sweat / Ride the Pony (medley)

こちらは68年のライヴから「Cold Sweat」。JBによる名文句 "give the drummer some" の掛け声に呼応するが如く、スタジオ録音よりは若干ソロらしいソロを叩く若きクライド・スタブルフィールドの勇姿は6分過ぎから。
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ジュニー・モリソン R.I.P.

2017-02-21 15:39:29 | ソウル、ファンク
JUNIE / BREAD ALONE

2017年1月21日、P-FUNKで活躍した、ウォルター・ジュニー・モリソンが亡くなられました。私がネットで訃報を知ったのは数日前でしたが、WIKIによりますと、亡くなられたのは1月21日だそうです。62歳でした。


1970年代初頭にオハイオ・プレイヤーズに参加し、彼らの初期作品に貢献しました。77年以降はP-FUNKに加わり、中核メンバーとして活躍しました。プロデューサー、アレンジャー、ライターとしても腕を振るい、キーボード、ギター、ベース、ドラムス、そしてヴォーカルと、なんでもこなすマルチプレイヤーでした。その凄腕振りと変態的な音楽センスは、後々のシーンに多大な影響を与えました。

ジュニー・モリソンが関わった代表作と言えば、やはりファンカデリックの「ONE NATION UNDER A GROOVE」ですね。タイトル曲「One Nation Under a Groove」も、ジョージ・クリントン、ゲイリー・シャイダー、ジュニー・モリソンの共作です。

また、後続への影響で言えば、例えばジェイZ のヒット曲「Brooklyn's Finest」は、ジュニー・モリソン時代のオハイオ・プレイヤーズの「Ecstasy」をサンプリングしてたり。ソランジュが最新作「A SEAT AT THE TABLE 」に、彼をリスペクトし捧げた「Junie」という曲を収録していたり。ソランジュはジュニーの死に対し、彼を讃えた文章を発表したりもしていました。



写真はジュニー名義によるジュニー・モリソンのソロ作。80年の作品。シンセがウニョウニョなファンクはもちろん、ジャンル越境なポップさと、どことなく人懐っこい彼のヴォーカルも味わい深い。


偉大なるファンク・マスター、ウォルター・ジュニー・モリソンさん、安らかに。
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スペンサー・ウィギンス 来日決定!!

2017-01-29 10:59:23 | ソウル、ファンク
SPENCER WIGGINS / FEED THE FLAME: THE FAME AND XL RECORDINGS

ビルボードライヴが久々にやってくれました。サザン・ソウルの秘宝、スペンサー・ウィギンスの初来日決定です!!

1942年、メンフィスに生まれる。ゴールドワックス、フェイム、XLに録音を残し、ゴスペルも歌ってきた伝説のソウル・シンガー。その彼が今年4月、日本にやって来る!!いや〜、これは快挙ですよ! 2010年に彼のFAME/XL録音集が「FEED THE FLAME: THE FAME AND XL RECORDINGS」としてリイシューされた際の歓喜はいまだに記憶に新しい。ソウル・ファンの誰もがその歌声に酔いしれ、誰もが60年代後半から70年代初頭へ思いを馳せ、これぞサザン・ソウル!と言わんばかりの珠玉の歌唱に震えたものです。オーティス・レディング、O.V.ライト、ソロモン・バークなどのように、時代を作ったレジェンドではないでしょう。ヒットにも恵まれず、全盛期の録音も多くは有りません。ですが残されたその歌声は、今も光り輝いているのです。まさに“サザン・ソウルの秘宝”なのです。

その伝説的なソウル・シンガーがまだ存命中だと言うことは存じていましたが、あまりその近況も耳に入ってこないので、まさか来日するとは夢にも思っていませんでした。待望のと言うよりは、奇跡の来日でしょう!!

また、スペンサー・ウィギンスが来るだけでも奇跡と言って良いのに、そのバックがまた凄い! チャールズ・ホッジズ (Keyboards)と、
リロイ・ホッジズ (Bass)という、こちらも伝説と呼ぶに相応しいハイ・リズム・セクションの2兄弟。ハイ・レコードが送りだした数々のメンフィス・ソウル名盤の屋台骨を支えたこの2人が来るだけでも相当凄い。2014年に亡くなられたメイボン・ティーニー・ホッジス(Guitar)がここに居ないのは残念ですが、ですがですよ、今回、ギタリストとして同行するのはあの若き白人ソウル・マン、イーライ・"ペーパーボーイ"・リードです!! 昨年リリースされた最新作が好評の彼がバックで来るなんて、豪華ですよね〜。そしてドラムスにはデリック・マーティン。この人はデニス・ラサールや、シル・ジョンソン&ボビー・ラッシュ、ヘンリー・グレイ&エディ・ショウなどの来日公演でもバックで参加していた人ですね。日本のソウル/ブルース・ファンにもお馴染みのドラマーさん。もちろん実力も折り紙付き。さらにもう一人のヴォーカリストとして、スペンサーの兄弟パーシー・ウィギンス。この人も60年代に録音を残すソウル・シンガーで、若き頃にスペンサーと兄弟でゴスペル・グループも組んでましたし、近年はTHE BO-KEYS の録音にゲスト参加して話題になりました。


いや〜、これは楽しみでなりません。もちろんもう70歳代後半にさしかかる年齢ですからね、衰えてはいるでしょう。ですがあのスペンサー・ウィギンスを生で聴けるなんて!

絶対行きます!!




2017/4/17(月) ~ 4/18(火) ビルボードライヴ東京

スペンサー・ウィギンス
featuring パーシー・ウィギンス & ホッジズ・ブラザーズ(Hi Rhythm Section)& イーライ "ペーパー・ボーイ" リード
"Memphis Soul Spectacular"

インフォメーション→ ビルボードライヴ東京
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マーヴェル・トーマス R.I.P.

2017-01-25 18:56:20 | ソウル、ファンク



1月23日、スタックスなどメンフィス・ソウルで活躍した鍵盤奏者、マーヴェル・トーマスが亡くなられたそうです。享年75歳。父親にルーファス・トーマスを持ち、カーラ・トーマスの兄に当たる人です。60年末、エタ・ジャイムスの「TELL MAMA」、ウィルソン・ピケットの「HEY JUDE」でピアノ、オルガンを弾き、70年代以降はルーファス・トーマスやカーラ・トーマスはもちろん、デニス・ラサール、ソウル・チルドレン、ステイプル・シンガーズ、アルバート・キング、ウィリアム・ベル、サム&デイヴ、アーマ・トーマスなどなど、数々の作品に音色を残し、サザン・ソウルの屋台骨を支えた名プレイヤーでした。

また、アイザック・ヘイズの名盤「HOT BUTTERED SOUL」ではプロデューサーにも名を連ねています。

マーヴェル・トーマスさん、安らかに。


上の動画は、1993年のPorretta Soul Festival の映像。歌うは2014年に亡くなられたジェイムス・ゴヴァン。バックの中央でキーボードを弾き、Memphis All Star bandを率いているのがマーヴェル・トーマス。
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リチャード・ インガイ R.I.P.

2017-01-15 23:53:31 | ソウル、ファンク
Expressway To Your Heart The Soul Survivors In Stereo by Tom Moulton original rotation StevenB


2017年1月13日、ソウル・サヴァイヴァーズの創設メンバーでありシンガーだったリチャード・ インガイが亡くなられたそうです。

ソウル・サヴァイヴァーズはフィラデルフィアをベースに活躍した白人ソウル・バンドで、チャールズとリチャードのインガイ兄弟による黒くソウルフルなヴォーカルで人気を博しました。代表曲は67年の「Expressway to Your Heart」。彼らのデビュー曲で、R&Bチャート3位、ポップ・チャートでも4位に登るヒットでした。プロデュースはギャンブル&ハフ。実はこの曲、その後プロデューサー・チームとしてフィラデルフィア・ソウルの立役者となるギャンブル&ハフにとって初のヒット曲だったそうで、この曲が栄光のフィリー・ソウルの扉を開けたと言っても過言ではないのです。ポップな曲調にシャウトを交えた歌声、良い曲ですね。

彼らが74年にTSOPレーベルからリリースした「SOUL SURVIVORS」も白人フィリーソウルの名盤として人気があります。


リチャード・ インガイさん、安らかに。
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