ルーツな日記

ルーツっぽい音楽についてルーズに綴ります。

クライド・スタブルフィールド R.I.P.

2017-02-24 16:21:45 | ソウル、ファンク
The J.B.'s ‎/ These Are The J.B.'s

2017年2月18日、ジェイムズ・ブラウンの黄金時代を支えた名ドラマー、クライド・スタブルフィールドが亡くなられました。享年73歳。腎不全でした。これまで腎臓病による長い闘病生活を続けていました。




1964年、ジェイムズ・ブラウンは「Out Of Sight」により、リズム&ブルースをファンクへと進化させました。それを皮切りに「I Got You」、「Papa's Got A Brand New Bag」と、革新的なファンク名曲を連発します。この頃、ドラムセットにはメルヴィン・パーカーが座ってました。メイシオ・パーカーのお兄さんですね。しかしメルヴィン・パーカーは65年末頃に兵役に取られてしまいます。その穴を埋めたのがジョン・ジャボ・スタークスと、クライド・スタブルフィールドでした。2人は同時期にジェイムズ・ブラウンのオーケストラに在籍し、その役割を分け合いました。それは60年代後半から70年代初頭にかけて。まさにジェイムズ・ブラウン黄金時代を支えたその両輪が、ジャボとクライドでした。

ジャボは「Licking Stick-Licking Stick」、「Get Up (I Feel Like Being A) Sex Machine」、「Soul Power」、「Hot Pants」等でドラムを叩き、一方のクライドは「Cold Sweat」、「I Got The Feeln'」、「Say It Loud - I'm Black And I'm Proud」、「Mother PopCorn」、「Funky Dramer」、「Get Up, Get Into It And Get Involved」等にファンク・ビートを提供しました。

特筆すべきは「Cold Sweat」です。ドラム、ベース、ギター、ホーンの絡み合いが一種独特のポリリズミックなファンク・グルーヴを生み出し、そこには明確な曲展開があるとは言え、ワン・コードによる中毒性の萌芽も見られる。そのリフはおそらく数あるファンク曲のなかでも最も有名なリフと言えるでしょう。これぞ、ザ・ファンクです!! その根幹を成すのはもちろんクライドのドラム。タメてつんのめってを繰り返し、グルーヴに吸い付くような粘りを持ったビートは見事としか言いようがありません。それにバーナード・オーダムのベース、ジミー・ノーランのギター、ピー・ウィー・エリスやメイシオ・パーカー等のホーン隊がまるでパーカッションのように絡み合う。リリース当時このグルーヴがどれだけ斬新だったか、それは現在ではなかなか実感出来ないかもしれませんが、おそらくは相当な衝撃だったことは間違いなく、まさに新しいJBファンクの時代の幕開けとなった名曲です。またこの曲は、シングル・リリースに際し、JBお得意のAB面に股がってのパート1、2収録になっておりまして、そのパート2ではメイシオ・パーカーのサックス・ソロに続いてクライドのドラム・ソロも収められているんです。それは”ソロ”と言うより”ブレイクビーツ”と呼んだ方がしっくり来る代物でして、まさに元祖ヒップホップです。

この後も、スピード感たっぷりに刻みまくるビート・パターンがリフ化している「I Got The Feelin'」、鋭角的な切れ味が楽曲の鋭さを物語る「Say It Loud, I'm Black And I'm Proud」、スウィンギーにハネまくる「Mother Popcorn」など、クライドのドラム無しには語れないJBファンクの名曲目白押しですが、やはり”ブレイクビーツ”という点で避けて通れないのが「Funky Dramer」です。

「Funky Dramer」という曲名からしてクライド・スタブルフィールドの為に作られた曲としか思えませんし、そのまま彼の名詞代わりともなったこの曲。「Cold Sweat」のおよそ3年後、1970年のリリース。もはや曲展開らしい展開は存在せず、7分間に渡ってジャジーなファンクの垂れ流しです。しかしこれこそJBファンクの極致!! そしてやはり後半にクライドのドラム・ブレイクが入ってまして、それこそヒップホップ界隈を中心に最もサンプリングされた曲の一つと言われる名演中の名演です。ブレイクになった瞬間にハッとさせられる程、シンプル且つクールなビートに内包された黒いグルーヴ。演奏から何十年という間、ブラック・ミュージック及びダンス・ミュージックにサンプリングされ続け(その回数は1,000回を超えるとも)、その発展に寄与した、まさにファンク・ビートの代名詞です。



さて、いつの時代のファンクが好きか? という話になると、人それぞれの好みがあるかと思いますが、私はクライド・スタブルフィールドが活躍した60年代後半のJBファンクが一番好きです。ファンクがファンキーだった時代。そこに果たしたクライドの功績は大き過ぎる程大きいことは言うまでもありません。まさにミスター・ファンキー・ドラマー!!


近年は、マスターズ・オブ・グルーヴや、ファンクマスターズといったプロジェクトで来日していたクライド・スタブルフィールド。私は1999年に、フレッド・ウェスリーがJB’s名義でジャボ・スタークスとクライド・スタブルフィールドのツイン・ドラムを伴って来日した際に見に行きました。もう既に記憶の彼方へとなりつつありますが、目の前で繰り広げられるビート・マスター達の競演に感激したのを覚えています。


クライド・スタブルフィールドさん、安らかに。




*写真のアルバムは、2014年のBLACK FRIDAY/RECORD STORE DAY 限定商品としてアナログオンリーでリリースされた、The J.B.'s の未発表アルバム。録音は1970年。The J.B.'s というと、その後にフレッド・ウェスリーを中心にしたバックバンドとして名を馳せますが、そもそもオリジナルのThe J.B.'s は、70年に新規加入したブーツィー・コリンズやキャットフィッシュ・コリンズを中心としたバンドでした。このアルバムは、そのオリジナルのThe J.B.'s による録音で、KINGからリリースされる予定だったもののお蔵入りになっていた幻の盤。レコーディング・メンバーは以下のような感じ。

Bass – William "Bootsy" Collins
Guitar – Phelps "Catfish" Collins
Drums – Clyde Stubblefield, Frank "Kash" Waddy
Congas – Johnny Griggs
Flute, Baritone Saxophone – St. Clair Pinckney
Tenor Saxophone – Robert McCullough
Trumpet – Clayton "Chicken" Gunnels, Darryl "Hasaan" Jamison
Organ – James Brown
Piano – Bobby Byrd






James Brown - Cold Sweat / Ride the Pony (medley)

こちらは68年のライヴから「Cold Sweat」。JBによる名文句 "give the drummer some" の掛け声に呼応するが如く、スタジオ録音よりは若干ソロらしいソロを叩く若きクライド・スタブルフィールドの勇姿は6分過ぎから。
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BRIT Awards 2017 発表!!

2017-02-23 15:34:14 | ルーツ・ロック
DAVIE BOWIE - BLACKSTAR

英国のグラミー賞とも言われるブリット・アワードの受賞者が発表されました。各部門の受賞者は以下のような感じ。



MASTERCARD BRITISH ALBUM OF THE YEAR
DAVIE BOWIE - BLACKSTAR


BRITISH SINGLE
LITTLE MIX - 'SHOUT OUT TO MY EX'


BRITISH GROUP
THE 1975


BRITISH MALE SOLO ARTIST
DAVID BOWIE


BRITISH FEMALE SOLO ARTIST
EMELI SANDÉ


BRITISH BREAKTHROUGH ACT
RAG'N'BONE MAN


BRITISH ARTIST VIDEO
ONE DIRECTION - 'HISTORY'


INTERNATIONAL GROUP
A TRIBE CALLED QUEST


INTERNATIONAL MALE SOLO ARTIST
DRAKE


INTERNATIONAL FEMALE SOLO ARTIST
BEYONCÉ


BRITS GLOBAL SUCCESS AWARD
ADELE



やっぱり最優秀アルバムはデヴィッド・ボウイの遺作「BLACKSTAR」ですね!! グラミー賞でも「BLACKSTAR」関連で5部門という、アデルと並んで最多部門受賞でしたから、これは誰もが認める2016年を代表する作品になりましたね。生前にこの栄誉を伝えられなかったのがとても残念ですけどね…。授賞式では御子息のダンカン・ジョーンズがトロフィーを受け取ったそうです。プレゼンターはノエル・ギャラガーだったとか。

ちなみにデヴィッド・ボウイが受賞した『MASTERCARD BRITISH ALBUM OF THE YEAR』と『BRITISH MALE SOLO ARTIST』の2部門には、マイケル・キワヌーカもノミネートされてまして、秘かに応援していたんですけどダメでしたね。でもこれは仕方ない。

そして、先日のグラミー賞で主要3部門独占の記憶も新しいアデルですけど、そのアルバム「25」は2015年のリリースなので、既に昨年のブリット・アワードで歴代最多対となる4部門を受賞しており、今年は対象外なんです。それでも昨年に引き続き『BRITS GLOBAL SUCCESS AWARD』を受賞していますから流石です。


他では、全体的にお膝元の英国関連はポップな印象なのに対し、インターナショナル部門はビヨンセ、ドレイク、ア・トライブ・コールド・クエストと真っ黒なのが面白い。それにしても、ビヨンセが受賞できて良かった!! ちなみにビヨンセが受賞した『INTERNATIONAL FEMALE SOLO ARTIST』には妹のソランジュもノミネートされていて、姉妹対決だったんですけど、そこは順当にビヨンセでしたね。


リトルミックス、コールドプレイ、ブルーノ・マーズ、スケプタ、エド・シーランなどが出演したという授賞式のパフォーマンスも楽しみですけど、どこか放送してくれますかね?
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猫ジャケ

2017-02-22 20:19:28 | 余話
BOB DYLAN / BRINGING IT ALL BACK HOME

今日、2月22日ってネコの日だそうですね。ニャー、ニャー、ニャー!ってことで。いつからそうなったのでしょう? 今年からですか? なんかツイッター等に猫ジャケを上げるのが流行ってるようで。

という訳で、私も時流に乗って猫ジャケを一つ。って言うか、にわかにはこれしか思い浮かびませんでした。猫ジャケと言うには、猫が小さくてごめんなさい…。でも、カメラ目線のこのネコちゃんが、意外と好きなのです。
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ジュニー・モリソン R.I.P.

2017-02-21 15:39:29 | ソウル、ファンク
JUNIE / BREAD ALONE

2017年1月21日、P-FUNKで活躍した、ウォルター・ジュニー・モリソンが亡くなられました。私がネットで訃報を知ったのは数日前でしたが、WIKIによりますと、亡くなられたのは1月21日だそうです。62歳でした。


1970年代初頭にオハイオ・プレイヤーズに参加し、彼らの初期作品に貢献しました。77年以降はP-FUNKに加わり、中核メンバーとして活躍しました。プロデューサー、アレンジャー、ライターとしても腕を振るい、キーボード、ギター、ベース、ドラムス、そしてヴォーカルと、なんでもこなすマルチプレイヤーでした。その凄腕振りと変態的な音楽センスは、後々のシーンに多大な影響を与えました。

ジュニー・モリソンが関わった代表作と言えば、やはりファンカデリックの「ONE NATION UNDER A GROOVE」ですね。タイトル曲「One Nation Under a Groove」も、ジョージ・クリントン、ゲイリー・シャイダー、ジュニー・モリソンの共作です。

また、後続への影響で言えば、例えばジェイZ のヒット曲「Brooklyn's Finest」は、ジュニー・モリソン時代のオハイオ・プレイヤーズの「Ecstasy」をサンプリングしてたり。ソランジュが最新作「A SEAT AT THE TABLE 」に、彼をリスペクトし捧げた「Junie」という曲を収録していたり。ソランジュはジュニーの死に対し、彼を讃えた文章を発表したりもしていました。



写真はジュニー名義によるジュニー・モリソンのソロ作。80年の作品。シンセがウニョウニョなファンクはもちろん、ジャンル越境なポップさと、どことなく人懐っこい彼のヴォーカルも味わい深い。


偉大なるファンク・マスター、ウォルター・ジュニー・モリソンさん、安らかに。
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GREENROOM FESTIVAL‘17 第2弾!

2017-02-20 19:45:12 | フェス、イベント
NAO YOSHIOKA / THE TRUTH

グリーンルーム・フェスティヴァルの出演アーティスト第二弾がオフィシャル・サイトにて発表されました。今回は9組。

Suchmos
田島貴男(ORIGINAL LOVE)
bonobos
Yogee New Waves
never young beach
ハンバート ハンバート
奇妙礼太郎
Nao Yoshioka
Nulbarich


前回のマイケル・フランティとニューマスターサウンズには熱くなりましたが、今回は残念ながら邦楽勢ばかりですね~。そんな中、注目は Nao Yoshioka です。日本が世界に誇れる女性ソウル・シンガー。クラシカルなソウルを歌っても絶品の彼女ですが、現行アーティストとして、ネオな感性を聴かせてくれる最新作「THE TRUTH」も話題。海外フェス等への出演を経て、ライヴもどんどん進化しているようですので、楽しみですね!


あと、なんだかんだ言って、Yogee New Waves 、never young beach 、Nulbarich 辺りも気になります。


*写真は昨年リリースされたNAO YOSHIOKA の3rd作「THE TRUTH」。カーリー・マティーン、ミュージックマン・タイ、キャロリン・マラカイといった名うてのプロデューサー/ライターとのコラボにより、彼女の新たなステージを予感させるモダン・ソウル。
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今週のあれこれ

2017-02-19 14:32:07 | 今週のあれこれ
Beyoncé / Lemonade

さて、今週も色々ありました。

まずはグラミー賞ですよね。アデルが主要3部門を独占!というより、ビヨンセが獲れなかった…。私はビヨンセの大ファンなので、今年は主要部門も含めて大量受賞もあるか?と期待していただけに残念でしたね〜。特に最優秀アルバムだけでもビヨンセに受賞して欲しかった! でも授賞式後にツイッター等で、何故ビヨンセが取れないのか?っていう意見が噴出して、ちょっと嬉しかった。また、時代の趨勢を反映していないグラミーは終わってる、みたいな評にもいちいち頷けましたね。でも理想を言えば、時代の趨勢に関係なく良い音楽を選ぶということなんでしょうけどね。もちろんそれがアデルだと言いたい訳ではないんですけど…。

それにここで言う”時代の趨勢”って言うのは、概ね少なからずメインストリームに対するアンチが含まれている訳で、それがメインストリームの象徴でもあるグラミー賞、特に主要部門を受賞出来ないのは当たり前と言えば当たり前なんですよね。だからこそ、獲ることに意味があるんでしょうけど。逆に”時代の趨勢”がグラミーを獲っちゃったらその趨勢こそ終わっちゃってるとも言える訳で、なかなか難しい。そういう意味では、今回、グラミーを獲れなかったことで、かえってビヨンセの立ち位置が鮮明になったとも言えて、それが反響の一因にもなってるんでしょうね。


先週はフジやサマソニの第1弾発表で賑わった夏フェス界隈ですが、今週はいよいよフジロックのチケット先行販売や、オフィシャルツアーの受付も始まり、なんだか本格的に夏フェス・シーズン到来な雰囲気。EDMの祭典「ULTRA JAPAN 2017」の開催も発表され、限定早割チケが1分で完売になったとか。相変わらずの人気ですね。って言うか、まだ極寒の2月中旬なんですけどね。


ヴィンテージ・トラブル、アーロン・アバナシー、ユセフ・カマール、ベッカ・スティーヴンス、そしてデイヴィッド・ヒダルゴ & マーク・リボウと、続々と気になる来日公演が発表になっています。特にデイヴィッド・ヒダルゴ & マーク・リボウは楽しみですね。デイヴィッドなのか、デヴィッドなのか? ヒダルゴなのか、イダルゴなのか? リボウなのか、リーボウなのか、それともリボーなのか? まあ、それはともかくとして、トムズ・キャビンの先行予約は今日2月19日から始まってます。私も先程予約しました!


そして、今日飛び込んできたクライド・スタブルフィールドの訃報。ジェイムズ・ブラウンの元、数々のファンク名曲でドラムを叩いてきたレジェンドです。大好きなドラマーでした。RIP
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Still Caravan @渋谷タワーレコード

2017-02-18 18:46:53 | インストアイベント
fox capture plan 、ADAM at 、桑原あい、そしてWONKなど、邦ジャズ・シーンの躍進著しい昨今ですが、その一角を担うStill Caravan のインストアライブがあったので、見て参りました。場所はタワーレコード渋谷店。

先月、2nd作「EPIC」をリリースしたばかりのStill Caravan 。ギター&ヴォーカル、キーボード、ベース、ドラムスに、サンプリングを操るトラックメーカーという5人編成。メンバーにトラックメーカーがいるところからして現代的ですが、元々、そのトラックメーカーさんが作ったバンドだそう。

CDでは、低音を効かせたキレのあるグルーヴで、ヒップホップやソウルを通過したメロウ・アーバンなクロスオーバー・ジャズを聴かせてくれますが、流石にインストアでは、もう少し爽やかで親しみやすい印象。「Butterfly」、「Railroad No.9」、「Share My Soul」など、歌ものも含めてバラエティ豊かな曲を披露してくれました。最後にやった、ファンキーなオルガン・ジャズ「Urban Jack」、格好良かったです。次はもっと音圧の高いところで見てみたいです。
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本日のセレクト! ホセ・ジェイムズの新作

2017-02-17 22:32:42 | R&B、CLUB系
JOSÉ JAMES / LOVE IN A TIME OF MADNESS

通算7枚目、ブルーノートからは4作目となるホセ・ジェイムズの最新作「LOVE IN A TIME OF MADNESS」。大きくR&Bへと舵を切った作品と話題のアルバム。元々、ジャズからR&Bへのアプローチで時代の扉を開けたシンガーですが、なるほどこれはそこから一歩も二歩も踏み込んだ意欲作ですね~。なにせ、ほぼ全編打ち込みをベースにしたサウンドですからね。昨今のR&Bは、ジャズやヒップホップとの相互影響以上に新進クリエイター達との交配により著しいアップデートを繰り返してきましたが、本作はそんな先鋭的なブラック・ミュージックの空気を宿しつつ、ホセの進歩的なアーティスト性を物語る一枚となりました。

アンビエントなリズムに乗るホセの歌声が耽美な魅力を放つ「What Good Is Love」や「Last Nights」、シンガロングな美メロが印象的な「Remember Our Love」に「Breakthrough」、マリ・ミュージックを迎えたゾクゾクする程美しい「Let It Fall」や「To Be With You」、などなど。さらにアルバムの核となるプリンスへのオマージュ「Live Your Fantasy」やファルセットがセクシーな「Ladies Man」という2曲のファンキー・ナンバー。このファンク曲はレトロな味わいながら、その瑞々しさ故か返って新しく聞こえるというマジック。ホセのクールなセンスが光ります。

気鋭のクリエイター達とのコラボが生んだ、ホセ・ジェイムズの新章であることは間違いないでしょう。なにせホセ自身が「ジャズのキャリアの終わりを告げる作品」と断言しているとかいないとか。とは言え、スローやミドルはもちろん、ファンキーな曲ですら、歌声の深層からジャジーな柔らかさがしみています。先鋭的でありながら、メロディアスでビタースイートな歌心に溢れた作品。なにせ今作のテーマは「愛」だそうですから!

日本盤ボーナストラックの「Trouble (TARIO RIMIX)」と「Live Your Fantasy (WONK RIMIX)」も格好良い!







よろしければこちらも是非!


先日、ホセ・ジェイムズとWONKの招待ライヴに行ってきました。↓
 
2017年2月15日 ホセ・ジェイムズ@渋谷コンタクト
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ホセ・ジェイムズ @渋谷contact

2017-02-16 22:15:55 | R&B、CLUB系
2月15日、ホセ・ジェイムズのショーケース・ライブに行ってまいりました。場所は渋谷contact 。こちらはファッション・ブランド「APPLEBUM」とブルーノート・レーベルによって共同開催された『APPLEBUM x BLUE NOTE present BLUE LOUNGE』というイベントで、一般客は全て招待制。私は幸運にもツイッター応募で当選した次第であります。ちなみにこの日は、ホセ・ジェイムズの最新作「Love In A Time Of Madness」の日本先行発売日でもあり、会場内は、リリース・パーティ的な特別な熱気に包まれていました。ちなみに私、ミーハー魂を炸裂させてかぶり付きで堪能させて頂きました。

まず登場したのは、日本から彗星の如く現れ、世界水準のジャズ/ソウル/ヒップホップ・バンドと話題沸騰のWONKが登場。今注目のバンドだけに、私も生で観るのを楽しみにしていたんです。キーボード、ドラムス、ベース、ヴォーカル、サックスという編成。イントロダクションに続いてアルバム「SPHERE」から「1914」でスタート。空間を切り裂くが如くのドラムのキレと、フロアを揺るがす重低音ラインが格好良い!!そのリズムに鍵盤、サックス、ヴォーカルがフューチャリスティックに絡み合う。5、6曲と短いライヴではありましたが、間近で観る、日本で今最も先鋭なバンドの生ライヴに続々させられました。女性コーラス隊を向かえたラストの「savior」も格好良かった。特にエンディングのブレイクには痺れました! ちなみに彼ら、この翌日からヨーロッパ・ツアーに出かけるそうです。


さて、WONKではステージ狭しと楽器群が並べられていましたが、それらが奇麗さっぱりと片付けられ、そこにはマックのノートブックと、VOXのアンプ、その横に赤いテレキャスが1本あるだけという、異様な程シンプルな光景に。その間、DJ MITSU THE BEATSのプレイを挟み、SOIL&"PIMP"SESSIONS の社長のMCで盛り上がった後、いよいよホセ・ジェイムズが登場。

白地のシャツに植物柄のジャケット、薄いサングラスに短く刈られた髪型。いや〜、絵になります! 自身でノートブックを操作しオケを流し、最新作からの曲をしなやかに歌い、踊る。バックが生バンドではなかったのは残念と言えば残念なんですけど、リリースされたばかりの最新作は打ち込みをベースにしているそうなので、これもありかと。って言うか、後方スクリーンに輝く幾何学的映像を含め、マック&ギターと共にステージに一人で立つホセ・ジェイムズというシンプルな構図がめっちゃオシャレ!!約3年振りという新作「Love In A Time Of Madness」は、ビリー・ホリデーをトリビュートした前作とは打って変わってのR&B作品ということで、その新曲を立て続けに披露するこの日のステージ・パフォーマンスも、華やかなR&Bシンガーを感じさせる格好良さに溢れていました。

アルバムのオープニングを飾る「Always There」でスタートし「What Good Is Love」へと続く。耽美なリズムにのるホセの歌声がスウィート! セクシーなファルセットが揺れる「Ladies Man」や、リードシングルとして先行発表されていた「Live Your Fantasy」のようなファンキーな曲は新しいホセ・ジェイムスの瑞々しさに溢れながらも、歌声にはしっとりとしたジャズ・フィーリングが滲みている辺りはホセ・ジェイムズのホセ・ジェイムズたるところ。代表曲「Trouble」のうねる低音をフィーチャーしたトラックは明らかにアルバム「No Beginning No End」収録とは違うオケで格好良かった!これは最新作収録のリミックス・ヴァージョンのようですね。エンディングにはアカペラでサンプリングのようなパフォーマンスも披露して盛り上がりました。

終盤に歌ったスロー「To Be With You」も良かった! ホセ・ジェイムスと言うと、アルバムごとに音楽性を変化させてきたとは言え、そのヴォーカルについてはジャジーでクールなフィーリングが強く、必要以上に感情的にはならない印象もあったりしますが、この曲では最前の女性客の手を握りながら、ソウルフルに声を張り上げる場面もあり、またその声が艶やかで素晴らしかった!!こういうホセ・ジェイムズも良い!!

そして最後はいよいよ”さくら”と命名されているらしい、エレキ・ギターを手に取っての弾き語り。しかし音が出ない…。どうやらエフェクターに電源が行ってない模様で、ホセ自らそれを突き止めると、迷わずエフェクターからジャックを抜き、アンプに直結、そしてジャーン!と音を鳴らして盛り上がる観客。ラストはこちらも「No Beginning No End」からエミリー・キング提供の名曲「Come To My Door」。オーガニックなメロディーを歌うホセの歌心にうっとりしながらも、サビを観客達で歌ったりとアットホームな雰囲気に。

いや〜、それにしてもホセ・ジェイムズ、格好良かったですね〜。私のような男がかぶり付きで観ちゃって、女性客に申し訳ないなとも思いつつ、最前列の役得でがっつり握手もしてもらいました〜。あとMCで日本のファンや、今日の観客、共演者に感謝の言葉を掛ける姿も印象的でした。

ちなみに、ホセの新作にはWONKによるリミックスも収録されていますが、この日、残念ながら共演はありませんでした。でもWONKとホセ・ジェイムズが出演するという、思いっきり旬なイベント、その先鋭な雰囲気を存分に堪能出来ました!!




この日のセットリストはこんな感じ。

1. Always There
2. What Good Is Love
3. Ladies Man
4. Closer
5. Remember Our Love
6. Trouble(Tario Remix)
7. Live Your Fantasy
8. To Be With You
9. Come To My Door






JOSÉ JAMES / LOVE IN A TIME OF MADNESS
こちらがイベント当日がリリース日だったホセ・ジェイムズの最新作。R&B色が強いとは言え、単純なR&Bではないのはもちろん、時代に対して鋭角的に歩む彼ならではのアーティスト性と、シンガーとしてのホセの魅力が詰まったアルバムです。
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アル・ジャロウ R.I.P.

2017-02-15 13:14:25 | ジャズ
Al Jarreau 1976 -Take Five



2017年2月12日、ジャズ・ヴォーカリストのアル・ジャロウが亡くなられました。享年76歳。数日前に疲労のためツアー活動からの引退を表明したばかりでしたが、まさか亡くなられるとは思わなかったので、とても残念です。

上の動画は76年とのことですので、デビュー間もない頃ですね。まるで口からリズムが溢れ出るような語り口は、まさにヴォイス・パーカッションの元祖。それも含めて歌を楽器のように操る歌唱は、ヴォーカルの概念すら変えてしまいそうな衝撃だったことでしょう。またテクニックだけではなく、ポップスとしても成功を収める歌心の持ち主でした。後続への影響も計り知れない、不世出のヴォーカリスト。

アル・ジャロウさん、安らかに。
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