ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
現在、 フジロック ブログ と化しています。

2020年 年間ベスト・アルバム 30選

2020-12-29 18:22:11 | 余話
1位 Maria Mckee / La Vita Nuova
SSW
2020年は辛い1年でした。そんな中、私が最も聴き、最も感銘を受けたのがこのマリア・マッキーの最新作「La Vita Nuova」。新録としては実に13年ぶりのソロ作。私はローン・ジャスティスの頃からマリア・マッキーの大ファンですが、前作「Late December」があまり好きになれず、待ちに待った今新作もゴシック調との噂があったりで、正直それほど期待していなかったのです。ところが、これが良いんですよ!確かにアメリカーナではありません。でもゴシックでもない。その中間といったところでしょうか。とにかく、年を重ねても瑞々しい彼女の歌唱に、マリア・マッキー以外ありえないその歌声に、ただただ身も心も奪われました。そしてまたメランコリックなメロディに溢れる楽曲が良いんです。彼女のソロキャリアの中でも最高傑作に数えられると断言できる素晴らしい一枚。





2位 Lianne La Havas / Lianne La Havas
R&B
UKソウルの才女による自身の名を冠した3作目。ブラックフィーリング溢れる繊細かつ豊かな歌声に痺れます。間違いなくモダン・ジャジー・ソウルの傑作。




3位 Logan Ledger / Logan Ledger
Country
カリフォルニア出身のカントリー・シンガー、ローガン・レジャー のデビュー・アルバム。Tボーン・バーネットのプロデュース。




4位 Shabaka & The Ancestors / We Are Sent Here By History
JAZZ
UK新世代ジャズ・シーンの旗手シャバカ・ハッチングスによるアフロ・プロジェクトの2作目。スペイシー且スピリチュアルでトリップ必至の危険盤。




5位 The Northern Bell / We Writher, We Bloom
Americana, Pop
カントリースタイルの楽器編成を持つノルウェーのバンドによる会心作。心が躍るようなグッド・メロディが詰まっています。北欧らしい透明感と、ドリーミーな歌声が嫌なことすべてを忘れさせてくれるよう。




6位 Chloe×Halle / Ungoldy Haour
R&B
アトランタ生まれの姉妹による新感覚のR&Bデュオ。2作目にして早くも艶めかしさを増しつつ、ハーモニーとリズムの妙が相まって異次元の魅力に。




7位 Jonathan Wilson / Dixie Blur
SSW, Americana
ファーザー・ジョン・ミスティのコラボレータ―としても知られるジョナサン・ウィルソンによるソロ4作目のフル・アルバム。独特のサイケデリアにカントリーテイスト。




8位 Brother Theotis Taylor / Brother Theotis Taylor
Gospel
92歳の知られざるスピリチュアル・シンガー。ジョージア州フィッツジェラルドの自宅で録りためた録音集。ピアノ、ギターの弾き語りによるその歌声は、優しくも気高く、生活に根付いた生の音楽を伝えてくれる。




9位 Sam Amidon / Sam Amidon
Fork, Americana
USネオ・フォーク・シンガー、サム・アミドンによる新作。トラディショナルを中心に新たな命を吹き込んだ、彼ならではの世界観が広がる逸品。妻ベス・オートンも参加。




10位 The Secret Sisters / Saturn Return
Americana
マッスル・ショールズ出身の姉妹による4作目。南部の香り立つ極上の楽曲に、極上のハーモニー。




11位 Bobby Rush / Rawer Than Raw
Blues
ルイジアナ出身の現87歳、まさに生きる伝説、ボビー・ラッシュ。今作はカントリー・スタイルのブルース。とは言え’枯れ’とは無縁の濃密なブルース臭をまき散らす。そしてジワジワとファンクを感じさせる。




12位 Rufus Wainwright / Unfollow the Rules
SSW
オペラ的な作品が続いたルーファス・ウェインライトが、久しぶりにポップ・シンガーとしての姿を刻んでくれた最新作。




13位 The Jayhawks / Xoxo
Rock
80年代から活躍するオルタナ・カントリー・バンド、ザ・ジェイホークスによる通算11枚目になるスタジオ作。




14位 Sarah Jarosz / World On The Ground
Country, SSW
I'm With Her での活動も知られるブルーグラスの才女による、5作目のソロ・アルバム。これまでに培ったSSW的な側面が実った快作。




15位 Moses Boyd / Dark Matter
Jazz
新世代UKジャズのビート・マスター、モーゼス・ボイドによる最新ソロ作。ビートを含めカオスな音像の中にもソウルフルなフィーリングが滲む刺激的な一枚。




16位 Sonny Landreth / Blacktop Run
Blues
現行スライド・ギターの巨人による5年ぶりのスタジオ作。冒頭3曲のルイジアナ・グルーヴにノックアウト!!




17位 渥美幸裕 / 花鳥風月
邦楽, Jazz
ギタリスト渥美幸裕による、新しい日本の音楽。伝統的な尺八、三味線、箏とギターの織り成す世界。邦楽ってこんなに格好良かったのか!?と目から鱗の作品。




18位 Khruangbin / Mordechai
Funk
テキサス産スリーピース・バンド、クルアンビンの3作目。レトロなオリエント・ムードが醸す異国ファンク。歌を入れてポップになるかと思いきや、よりミステリアスな境地へと旅立っている。




19位 Yazmin Lacey / Morning Matters
R&B
UKのネオソウル系シンガー、ヤスミン・レイシー。ジャジーな揺れと、浮遊感漂うソウルフィーリング。フル・アルバムが待たれますが、まだEPで我慢です。




20位 Watkins Family Hour / Brother Sister
Country
4年前の1st作は、フィオナ・アップルまで参加したバンド編成でしたが、2作目となる今作は、シンプルにSara&Seanのワトキンス兄弟によるデュオ作品。




Swamp Rock, Soul
21位 Dan Penn / Living on Mercy
サザン・ソウル、スワンプ・ロックの伝説、ダン・ペンによる26年ぶりの新録ソロアルバム。ナッシュヴィル&マッスルショールズ録音による滋味あふれる南部フィーリング。




22位 Jhené Aiko / Chilombo
R&B
祖父から日本の地を引くR&Bシンガー、ジェネイ・アイコによる3作目。ゲストも豪華ながら、彼女の真摯な歌声が魅力的。




23位 The Wood Brothers / Kingdom In My Mind
Blues, Rock
Medeski Martin & Wood のクリス・ウッド率いるウッド・ブラザーズによる8枚目。




24位 Kamasi Wahington / Becoming
Jazz
NETFLIXオリジナルによる、ミシェル・オバマのドキュメンタリー映画。そのサントラを手掛けるのはカマシ・ワシントン。メロウな小品が並ぶ、暖かくも美しい作品。




25位 Lucinda williams / Good Souls Better Angels
SSW, Americana
アメリカーナのベテランが、60代後半にしてパンキッシュなほど力強く歌う一枚。この痛快さたるや!!




26位 Katie Pruitt / Expectations
SSW, Country
アトランタ出身、ナッシュビルをベースに活動しているというケイティー・プルーイットのデビュー作。麗しの歌声が響く。




27位 Philip Sayce / Spirit Rising
Blues, Rock
カナダ、トロント出身のギタリストによる最新作。痛快この上ないブルース・ロック。




28位 Robert Cray Band / That's What I Heard
Blues
ベテラン・ブルースマン、ロバート・クレイの2年振り新作。脂の乗り切ったブルースの数々にニヤニヤが止まりません。




29位 Alicia Keys / Alicia
R&B
アリシア・キーズ通算7作目のスタジオ作。サンファ、ミゲル、カリード、ジル・スコットなど、豪華なゲストを招きつつ、とても聴きやすい作品に仕上がっています。バラード「Good Job」は名曲。




30位 Ben Harper / Winter Is for Lovers
instrumental
ブルース・ロック、ジャム・バンドの雄ベン・ハーパーによる、彼が愛するラップ・スティール・ギターだけで録音された作品。




いかがでしたか?ルーツな日記の年間ベストアルバム。例によって趣味と気分で選んだ30枚ですが、楽しんでいただけたら幸いです。色々と大変な毎日ですが、皆様が、どうか楽しい音楽ライフを送れますように。

という訳で、来年も宜しくお願い致します。