知(ことば)に情(ハート)が参加しないとき
おとなも同じだが、こどもは退屈な顔をする
その理由は明らかである
ヨーダ風にいい直すとこうなる
ことばの体験に情動の奔流が合流してはじめて「force」が満ちる
この体験そのものに倫理の問題は存在しない
倫理は「force」と「force」が出会い、交わる場所で生成する
情動の動きにはじめから倫理を持ち込めばことばの体験は成就しない
それゆえ倫理の生成的本質は失われ、既定の倫理が占拠することになる
知(ことば)に情(ハート)が参加しないとき
おとなも同じだが、こどもは退屈な顔をする
その理由は明らかである
ヨーダ風にいい直すとこうなる
ことばの体験に情動の奔流が合流してはじめて「force」が満ちる
この体験そのものに倫理の問題は存在しない
倫理は「force」と「force」が出会い、交わる場所で生成する
情動の動きにはじめから倫理を持ち込めばことばの体験は成就しない
それゆえ倫理の生成的本質は失われ、既定の倫理が占拠することになる
ある詩人が綴った詩の一節──
「きみは自分をおろかだと信じたことのために死ぬだろう」
少年はほんとうに愛する存在へのエールのことばとして読んだ
*
既読世界、予測可能性に埋まった公理の系に
不連続なゆらぎとノイズを導くように
少年は自由エネルギーを解放してカオスに遭遇する
定型の運動に不連続なゆらぎが交わり
閉じたループが破られる
プレーを構成する無数のパーツはいったんシャッフルされ
新たなフォーメーションの編成へ向かう
このとき少年はカオスに呑み込まれるのではなく
カオスの縁を駆けていく
*
ためらいと勇気の連鎖のなかで
つねになにかが終わり
なにかが立ち上がっていく
ディフェンシブな電荷を帯びた求心的な作動があり
オフェンシブな試行を挑発する遠心的な作動がある
勇気と誇りをみちびくもの
ためらいと後悔をみちびくもの
すべては同じ強度を刻んで乱流をつくり
なぜそうしているのか問うより先に
未踏の均衡点をめがけるように
存在はやわらかな波形を描いていく
情報は選択的にピックアップされ
身体とイメージの二重作動に接続される
選択する心には、つねに
固有の格率が同伴している
愛と誇りを導くもの
愛と誇りを壊すもの
喜ぶもの怒るもの
すべては乱流の渦に溶けながら
心は譲り渡せない格率の光を走らせ
つねに美しさを告げるものへ唇を向けていく
否定的視線に包囲されて生きることはできない
否定的価値を強いられて変わることはできない
誇りと愛と展開を導くものは「美」と呼ばれる
誇りと愛と展開を損うものは「醜」と呼ばれる
美しい光源に応答する装置がみずからに内在し
世界の姿を分光する巨大な問いへ接続される
なぜ・なに・どうしたら──
ランダムな応答に沸き立つ身体は巨大な問いに抱かれ
新たな存在のフォームをめがけカオスの縁を駆けていく
巨大な問いはみずからと他者と世界に開かれ
不安と希望が溶け合った先に現われる存在可能、関係可能
新たな「ありうる」へ結ばれていく
「readiness」──準備は出来ている
巨大な問いにおいて世界の区切りはゆらぎ
ゆらぎにおいて接続のラインが次々に走り抜けていく