ASAKA通信

ノンジャンル。2006年6月6日スタート。

「Backstageとの対話」 20200308

2020-03-08 | Weblog

 


「あえて、ゆっくり、うごく」
「あえて、はやく、うごく」

ほとんど無意識として身体化した日常の運動パターン、
習慣として深く刻まれた日常の行動形式のなかに、
意図的に「いつもとちがう動作」を投げ入れてみる。

発車のベルが鳴っても小走りしない。
道を歩きながら、いきなりステップを踏んでジャンプする。
箸を使わずに手づかみでごはんを食べる、etc.。

日常生活のパターン化された行動形式を裏切るように、
波乱を生むように、ノイズを混入させるように。

意識主体のそうした〝意図〟は、一気に全域化して
そのまま存在全体の協調を生むことはない。
ある定常状態をキープしているコンポーネントの構成は、
意識主体の〝独断的な意図〟に速やかに「合意」して構成を変化させることはない。

そこには意識主体にとってかならず非協力的な領域が存在し、
不協和、不和、反発、背反的なノイズが生じることになる。

この場面で、意識主体はそれ自身の論理にしたがって生きている、
意識主体から独立的に生きている「Backstage」の自律性に出会うことになる。

ここから意識主体の意図を全域に行き渡らせ、全域的な「合意」を生み出すには、
意識主体の一方的で独断的な指令や要請とは別の方法──
新たな「定常性」を獲得するための包括的方法が見出されなければならない。

そのための第一の条件──
「Backstage」の自律性と、否定も肯定もなく、まっすぐに直面すること。
さらに、その論理と展開の方向について一定の了解をもつこと。

 

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