熟年新米弁理士のひとり言

平成18年に59歳で弁理士試験に合格した企業内弁理士です。弁理士試験、企業での知的財産業務について、気軽にお話します。

ドイツ

2011-05-31 13:27:45 | Weblog
福島第一原発事故を受け、脱原発へと方針転換したドイツのメルケル首相は、遅くても2022年までに原子力発電から脱却する方針を決めました。

「ドイツにとって大きな挑戦だが、未来への巨大なチャンスでもある」と述べ、効率的で環境にも優しい新エネルギー分野での先駆者を目指し、脱原発へ取り組む決意を改めて表明しました。

ドイツは環境保護大国といわれるだけあって、脱原発への転換も早いですね。
今回の脱原発の決定は、メルケル首相の諮問機関である倫理委員会の決定を受けたものです。

倫理委員会は、電力会社等の原発推進者と原発反対者が入り混じった公開討論を行い(テレビ等で連続放送)、決定しました。

公開討論で透明性を確保して、賛成、反対意見を出し合って、最後は委員会として結論を出すという、ドイツ人の良い面があらわれていますね。

日本の委員会の結論によく見られるような、両論併記、あいまいな結論を出すということはせずに、明確な結論を出していることがいいですね。

このドイツの脱原発路線への転換は、簡単なものではありません。

新たなエネルギーの開発、フランスから購入している電力の代替をどこから求めるか等の難題が横たわっています。

レットゲン環境相は「これは大規模な国家プロジェクトだ」と意義を強調していました。
また、「2022年に最後の3基は閉鎖されなければならない」と述べ、最終的な脱原発の時期が22年より先延ばしになる可能性を強く否定しました。
強い意欲が表れていますね。

倫理委員会の委員は、日本を訪問して超党派の議員と意見交換する予定だそうです。
日本側はどの議員が出席してどのような意見を述べるのか、注目されます。

まさか原発を推進していた自民党の元大臣が出席して脱原発の意見を述べることはないでしょうね。
節操のない自民党の政治家ならやりかねない。




ブログランキングに参加しています。よろしければ、以下のURLから投票して下さい。

日記@BlogRanking
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

講演会

2011-05-30 21:04:20 | Weblog
職務発明についての講演会の講師を務めてきました。

台風が近づいていたので、天候が心配されていましたが、朝になると台風は温帯低気圧に変わり、小雨程度でホッとしました。

会場に着くと受講者が全員そろっており、早速、講演を開始しました。

今回の講演会は、午前中2時間を私が「職務発明における対価算定についての裁判例、算定方法の概要」を説明して、午後から企業の知財部門の責任者の方2名が各1時間半、企業の対価算定の具体例を説明するものです。

私の講演は、2時間休憩なしでしたが、皆さん熱心に聞いていただき、多くの質問を頂きました。

あまりの熱心さのため、予定時間を30分オーバーして昼食時間を少なくしてしまいました。

受講者は企業の知財担当者が多く、業務に活かそうとする意欲が伝わってきました。
皆さん、実務でかなり苦労されているようです。

講演会終了後に皆さんから感謝の言葉を頂きました。
お世辞でも嬉しいです。
講師冥利に尽きますね。

講演会終了後に食事をとりに駅前の「てんや」へ入りましたが、そこでちょっとした出来事が。

カウンターに座って、国産野菜天丼味噌汁付きを注文して食事をしていると、私の隣に50歳代の男性が座って天丼を注文。

中年の女性従業員が天丼を持ってきましたが、そのときに「よろしければどうぞ」と漬物を置いて行きました。

あれ、私にはないのに、なぜこの男性が。
気になって周りを見回すと、どのお客さんも漬物のサービスを受けている様子はありません。

そうすると、これはお店のサービスではなく、女性従業員の個人的なサービスですね。
その理由は、常連さん、個人的なお気に入り、でしょうか。

他の客さんが不満そうな顔をしていましたので、この個人的なサービスはお店にとってマイナスですね。

店長は気が付いているのでしょうか。

ちょっと気になりました。





ブログランキングに参加しています。よろしければ、以下のURLから投票して下さい。

日記@BlogRanking



コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

節電

2011-05-28 19:57:58 | Weblog
今年の夏の電力不足に対応するために様々な節電対策が取られています。

我が家でも緑のカーテン用のゴーヤを植えましたが、ご近所のお宅でも緑のカーテンを準備しています。
皆さん準備万端ですね。

朝食を取っているときに、妻が節電商品の話をしました。
何でも、充電機能を備えたLED電球という優れモノがあるそうです。
LEDは、それだけでも消費電力が少ないのですが、この商品は充電機能が付いているので、停電でも3時間は充電されたバッテリーで点灯可能だと言うことです。
それに加えて、LED電球をソケットから外すと懐中電灯として使用することもできるそうです。
計画停電時に役立ちそうですね。

この商品が大変な売れ行きで、例年は年間500個程度の販売量だったのが、大震災以後の2カ月でなんと5万個販売されたそうです。
100年分を2カ月で販売したことになりますね。

節電の必要性が高まってくると、ライフスタイルの見直し、節電技術開発、多様な節電商品の開発、再生可能エネルギーの実用化等々、創造力を発揮する機会が増えてきます。

大震災をバネにして再生可能エネルギー大国、節電先端技術のフロントランナーに躍り出る絶好の機会です。

日本国民が一体になって前進しましょう。

やりがいのある、明るい未来になるように、私も頑張らなければ。






ブログランキングに参加しています。よろしければ、以下のURLから投票して下さい。

日記@BlogRanking
コメント (1)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

おひさま

2011-05-27 20:21:26 | Weblog
「おひさま」、井上真央さん主演のNHK朝のドラマです。

このドラマの時代背景は、戦前・戦中・戦後で、現在は、戦中を描いています。

このドラマを見て感じるのは、戦争の愚かさ、悲しさです。
それが淡々と描かれているので、より一層心に響いてきます。

当時の教師が、「子供の教育は、国家のために働く駒を作ることだ」と言っていました。
恐ろしいことですが、これが歴史の事実です。

戦争に突き進む大きなな流れの中では、個人の反対は簡単に流されてしまいます。
このような大きな流れになる前に、個人個人が冷静に考えて流れにブレーキをかけなければいけません。

そういう意味で、何でも反対の少数野党も貴重な存在なのかもしれません。

このドラマは、戦争に突き進む大きな流れを描いていますが、今回の福島原発事故についても似たような流れがあったのではと思っています。

原発の安全神話については、私もかなり懐疑的だったのですが、原発推進の大きな流れにブレーキを掛けるまでの反対意見は持ち合わせていませんでした。

当時、社民党(当時は社会党)、共産党が原発反対を盛んに訴えていましたが、耳を傾ける人は少なかったようです。

現在の福島原発事故の現状を目の当たりすると、社民党、共産党が訴えていたことが正しかったのだと実感しています。
もう少し彼らの意見に耳を傾けていれば、今回のような重大事故には繋がらなかったのではと、反省しています。

国民全体が一方向に走ろうとしているときは、立ち止まって、反対方向の意見にも耳を傾けて冷静な判断をすることが重要ですね。

それにしても気になるのは、事ここに至っても、原発を推進してきた政治家、マスメディア、有識者と呼ばれている怪しげな人々が、何の反省も口にしないで、原発推進を唱えていることです。

このような人達を何とかしないと、第二の福島原発事故が起こる危険性が高まってきます。

そうなったら日本から逃げるしかないか。





ブログランキングに参加しています。よろしければ、以下のURLから投票して下さい。

日記@BlogRanking
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

実践ビジネス英語

2011-05-26 21:53:42 | Weblog
NHKラジオで放送されている実践ビジネス英語(以前はやさしいビジネス英会話ではなかったかと思いますが?)で10年以上英会話の勉強をしています。

少々レベルが高いのですが、ビジネスの現場で役立つ英語が学べることが魅力で、聞き続けています。

この本の「Quote・・・Unquote」も魅力の一つです。

本日の言葉は、「The first rule for a good style is to have something to say ; in fact this in itself is almost enough.」です。

和訳すると、「よい文章を書くための第一の法則は、いうべき内容を持つことである。実際のところ、それだけでほとんど十分なのだ。」という内容になります。

文章作法等の書き方は、二次的なもので、書くべき内容、すなわち中身が重要だと言う、至極当然のお話なのですが。

文章を書くこと、に限られず、プレゼンテーション、英会話等、多くの場面で、中身が重要であることは論を待たないでしょう。

コンテンツが重要であることは間違いありません。

ところが良く見られるのが、プレゼンテーション技法、論文の書き方等のコンテンツの見せ方についてのセミナーです。

これは、コンテンツの品質を高めることを教えるのが難しいので、その見せ方を教えているのではないかと思われます。

以前、ブログでも書いたのですが、講演で最も重要なのは、講師の中身(知識・経験)、すなわちコンテンツです。

プレゼンテーション技術は、副次的であると思いますが、世間的には、この副次的な内容が重視されています。

中身の重要性を正しく理解してくれる人が多くなるといいのですが。




ブログランキングに参加しています。よろしければ、以下のURLから投票して下さい。

日記@BlogRanking


コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

節電

2011-05-25 23:26:58 | Weblog
海老名市の節電対策が話題を集めています。

主な節電対策は、①市役所の勤務時間の変更と②市民に節電のインセンティブを与えることです。

先ず、①の勤務時間の変更は、水曜日の午後に市役所を閉庁して、その代わりに土曜日の午前中に市役所を開く、というものです。
電力の需要が増える平日の午後に閉庁して、需要が少ない土曜日に業務を行うことにより、電力需要の平準化を図るものです。
自動車会社が平日の2日間業務を休んで、土日に業務を行うことと同様の狙いです。
民間企業では今年の夏に行われますが、市役所等の公的機関が行うのは珍しいですね。

次に、②市民に対するインセンティブを意識した節電の呼び掛けです。
海老名市役所のHPを見てみると、以下のキャンペーンが行われていることが分かりました。
「えびな発・5万世帯の節電キャンペーン」を実施
~15%削減の取り組み 成果は白石支援に~

これは、キャンペーンにご参加した市民には参加賞として、被災地の宮城県白石市の物産を贈呈し、復興支援にも役立てていくというキャンペーンです。

その内容は、
①前年比15%削減を目標に節電に取り組む。
②期間内に目標を達成した世帯は、月ごとに「電気ご使用量のお知らせ」を市に提出し、市は削減率を確認する。
③前年同月分の使用量と比較して15%以上の削減を達成した世帯に対し、参加賞を進呈する。
参加賞は、1世帯当たり1,500円(1カ月当たり500円)相当の白石市物産(味噌・米・しょう油など)とする。

実施期間は、7月~9月までの3ヶ月間だそうです。

このキャンペーンはいいですね。
ゲーム感覚で市民が節電に取り組むことができるし、被災者支援にも繋がるという一石二鳥の優れた対応策です。

海老名市役所の皆さんの意識の高さが伺えますね。






ブログランキングに参加しています。よろしければ、以下のURLから投票して下さい。

日記@BlogRanking
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

柴又

2011-05-24 23:00:09 | Weblog
毎月1回開催される弁理士勉強会の日に柴又の実家に帰ることにしています。

実家に帰った時は、必ず柴又帝釈天まで出かけます。

今回も出かけてきました。

実家から江戸川堤まで徒歩10分。
綺麗に整備された「親水さくらかいどう」という散歩道を歩いていきます。









江戸川堤から河川敷をみると、土曜日の午前中のせいか、野球、ラグビーの試合が行われていました。

若い人は元気でいいですね。







江戸川堤を下りて山本邸の庭園に入ると美しい花が出迎えてくれました。











山本邸から柴又帝釈天の境内へ。






帝釈天参道のお店も観光客で賑わっていました。






柴又帝釈天は何時訪れても同じ顔で迎えてくれるところがいいですね。

寅さんに会えそうな気がします。





ブログランキングに参加しています。よろしければ、以下のURLから投票して下さい。

日記@BlogRanking
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マーケティング戦略

2011-05-22 15:24:32 | Weblog
佐藤義典「図解・実戦マーケティング戦略」を読みました。

企業の知財コンサルティングという仕事の関係上、マーケティング戦略の知識が必要なため、関連セミナーへの参加、参考書の読み込み等をしていますが、今一つ、仕事に役立っているという実感がありませんでした。

この本を読んで、当に目から鱗が取れた印象を持ちました。

著者は、マーケティング・コンサルティング会社の代表取締役で、コンサルティング経験が豊富な実戦タイプの方です。

その経歴のためか、実務に役立つ知識が事例を参考にして分かり易く解説されています。

マーケティングの参考書と言えば、手法を中心に説明したものが多く、実務に役立てるのには高いハードルが存在していますが、この本は、実務家への入門書・参考書として優れた書籍です。

著者は、代表的な戦略ツールである、SWOT分析の活用をかなり制限的に考えています。

つまり、SWOT分析は、戦略があるときに、その戦略を評価するのには良いツールですが、戦略構築にはあまり役立たないということです。

この見解については、私も同じ意見です。

著者は、「戦略BASiCS」「マインドフロー」「ニーズの広さ深さ」「売上5原則」「プロダクトフロー」という相互に関連する5つのピラミッドツールの活用を推奨しています。

このツールは、私の経験でも実務に即使用できるので、お勧めのツールです。

ご一読をお勧めします。







ブログランキングに参加しています。よろしければ、以下のURLから投票して下さい。

日記@BlogRanking
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ロシア特許制度

2011-05-21 20:49:53 | Weblog
弁理士勉強会に参加してきました。

今回のテーマは、「ロシア特許制度」です。

BRICsの特許制度の内、すでに中国、インドが終了していますので、今回のロシアが終わると、残るはブラジルだけになります。

ロシア特許制度は、中国、インドに比較して馴染みが薄く、ロシアに特許出願している企業もそれほど多くはないことから、セミナーの開催頻度、文献等の情報が少ないのが現状です。

ロシアの法体系は、ドイツ法の影響を受けているので、ロシア特許法もドイツ特許法とかなり近いという印象を受けました。

我が国特許法ともかなり類似点が多く、ドイツ特許法と同様に、職務発明の規定も存在しています。

企業の知財担当者として注意が必要なのは、実用新案制度です。

特許出願件数が年間38000件強と我が国の10分の1程度ですが、実用新案出願件数は11000件強と特許出願件数の1/3とかなり多く、訴訟件数も商標に次いで実用新案が第2位です。

実用新案は、実体審査がなく、存続期間が出願日から10年とかなり長いのが特徴です。
しかも、登録要件に進歩性の規定がありません。
つまり、公知技術と同一でない限り、登録され、無効化されないわけです。

企業の知財担当者としては、ロシアにおける実用新案の取り扱いについて神経を使わなければいけませんね。

来月の勉強会のテーマは「ブラジル特許制度」です。

これでBRICsの特許制度を一通り見たことになります。

後は、訴訟制度、ライセンス、ノウハウというように深堀をするか、韓国、東南アジアというように対象国を広げるかですね。





ブログランキングに参加しています。よろしければ、以下のURLから投票して下さい。

日記@BlogRanking


コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

1Q84

2011-05-19 21:20:36 | Weblog
「1Q84」ご存知、村上春樹さんのベストセラー小説です。

昨年の4月に発刊されて話題を集めました。

それから1年後に図書館で借りて読んでみました。
話題の小説は、暫くしてから読むのが私の読み方です。
話題の最中に読むと、ムードに影響されるので、話題が沈静化してからゆっくり読むことにしています。
もちろん書評の類も読みません。
先入観が入りますからね。

天吾と青豆という男女の主人公が、月が二つある殺伐とした1Q84の世界から月が一つのこちらの世界(1984)へ脱出する物語ですが、村上春樹さんの不思議な世界観が支配している物語ですね。

この本を読んだ読者は、いろいろな感想を持つでしょう。
読者に考える材料を与えるタイプの物語です。

私の読後感は、月が二つある世界と月が一つの世界は、人間の心の有様を描いたものではないかと思います。

つまり、月が二つある世界は、青豆が宗教団体のリーダーを殺害して逃走し、探偵と宗教団体が青豆の行方を捜す、宗教団体と敵対するグループが青豆の逃亡を助けて、宗教団体と対峙するという殺伐とした世界、こころの有様を描いています。

これに対して月が一つの世界は、愛情に満ちた世界、こころの有様を描いています。

人間は、殺伐とした心に支配される状態と、愛情に満ちた心に支配される状態との間を行き来しているのではないでしょうか。

この本でも、主人公の天吾が、看護婦に「天吾君は、この世界に長くいてはいけない。抜け出られなくなる」と言われて、青豆と抜け出す決意を固めます。

人は、殺伐とした心に支配される状態が長く続くと、抜け出せなくなるので、早く愛情に満ち溢れた心に戻らなければいけません。

現代の社会状況は1Q84の世界に近い状態にあるので、日常の心構えを1984の愛情あふれる状態に保つことが必要ですが、これがなかなか難しい。

1984の世界に日常が近づくといいのですが。




ブログランキングに参加しています。よろしければ、以下のURLから投票して下さい。

日記@BlogRanking
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする