JUSTQUEST -BLOG-

QUEST & KASHIWAX & STUPID

クリエイター

2007-06-15 | QUEST
先日テレビで、紳士服のコナカが「佐藤可士和」氏と仕事をした話を放映していた。
佐藤可士和氏はSMAPのCDジャケットやビール会社キリンのプロモーションなどで
知られる超人気のクリエイターさんである。個人的な接点は・・・無い・・・。

たまたま友人Yが「クリエイターになりたい」と言っていたのを思い出し、
「クリエイターとは何だ?」と考えていたときにイイ・タイミングで佐藤氏が
テレビに登場してくれた。

私も学生時代に美術系の学校に行っていた。中退だけど・・・。
なんとなく「デザイナー」みたいなものに憧れていたような気もする。
この「なんとなく」というのがクセモノで、人の思考回路の中でも「勘違い」を
起こさせる。あたかも自分を「特別」な潜在能力を持っているかのように錯覚させる。

100万人に1人くらいは、そういう特別な人がいるのかも知れないが、
もともと皆、違う脳ミソを持ち、違う目を持ち、違う環境で育ち、違う生活をしている。
つまり「あなたの普通」は「私の普通」ではない。
そこに落とし穴があり、そこにチャンスもある。
自分が特別なんじゃなくて、誰もが特別なんですよね。それに気づくか!?

その表現手法が上手いこと。
クリエイトとは、一見「0を1」に変えてるように見えるけど、そんなことは「化学」
でしかできないこと。1を99に見せられるか?ってことが重要。
つまり「プロモーション」や「プレゼンテーション」で価値を育てられることが
大きな違いのように思える。

その真逆をあえて行ったのが「カシワックス」。
「良品です」「使えばわかります」ってだけ。もちろん「良さ」を証明するためには
レース実績は必須なわけでしたが、そこでの評価はイメージは通用しない世界。
「ブランド作り」ではなく「製品作り」だけで「完結」させたアリエナイ戦略(笑)。
これもまた一つの「クリエイト」なわけです。

「直感とセンスで勝負」なんて言っていても、そこに辿り着くまでには膨大な
経験とデータが存在するんです。
そういうものが無くて「クリエイター」なんて自称しちゃうのは名詞の肩書きに
酔ってるだけ。私流に言うと「みっともねぇ」ってことです。

情報が氾濫する時代です。だからこそ視点が大切。無作為に流れ込む情報でなく、
自分が選んだ本を読みましょう。自分が選んだ音楽を聴きましょう。
夏目漱石を読みながら、モーツァルトを聞けることが最大の贅沢だと知りましょう。
時代の表面を流れるほどに時代のメジャリティに飲まれ「凡人」として100万分の
99万9999人としてカウントされます。

さて、今日もワックスにまみれて「クリエイティブ」な仕事でもしよう(笑)。



コメント (1)
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