体罰の問題と内柴正人の不祥事は、いろいろリンクしている部分が大きいというか、かなり密接に関連していると私なりに感じていますので、いまいろいろな人の意見を読んで私なりに考えを整理しているところです。記事にできると判断したら記事にしますし、ちょっと無理だと感じたら断念します。記事にするにしても、もうすこし時間がかかると思いますので、ちょっとお待ちになってください。
さて、内柴の事件に判決がくだり、懲役5年となりました。控訴しましたので、高等裁判所でふたたび審理されることになります。この件で私が気になった報道があります。記事を。
＞ＪＯＣ、内柴被告のメダル返還示唆 全柔連は“永久追放”へ
スポニチアネックス 2月2日(土)7時1分配信
◇内柴正人被告に懲役５年実刑判決
ＪＯＣの市原則之専務理事は１日、内柴被告が０４年アテネ、０８年北京両五輪で獲得した金メダルについて「検討しないといけない」と述べ、返還を求める可能性を示唆した。同専務理事は「金メダリストが残念だ。しっかりと更生してもらわないといけない」と話した。
柔道は女子日本代表の園田隆二監督が暴力行為などで代表選手らから告発される問題も起きており、全日本柔道連盟（全柔連）に対し、ＪＯＣの加盟団体審査委員会で今後の対応を協議するとした。
ＪＯＣの福田富昭副会長は「体罰などの問題が相次いでいる。スポーツ界も気持ちを引き締めていかないといけない。五輪招致にとってイメージは悪い」と懸念を示した。
一方、全柔連の上村春樹会長は判決を受け、内柴被告に会員資格の永久停止処分を科す意向を明らかにした。
こちらも。
＞ＪＯＣ 内柴被告に金メダル返還要求も「検討しないといけない」
東京地裁で懲役５年が言い渡された内柴被告
Photo By スポニチ
日本オリンピック委員会（ＪＯＣ）の市原則之専務理事は１日、準強姦罪で東京地裁で懲役５年の判決を受けた柔道の内柴正人被告について、０４年アテネ、０８年北京両五輪で獲得した金メダルの返還を求める考えを示した。
市原氏は「(メダル返還を)検討しないといけない」と述べた。
内柴被告については、全日本柔道連盟の上村春樹会長が会員資格の永久停止処分を科す意向を明らかにしている。
[ 2013年2月1日 18:04 ]
全日本柔道連盟が、内柴にたいして
＞会員資格の永久停止処分を科す意向
なのは当然でしょうが(本人否認案件とは言え、さすがに一つの節目ではあるかと思います）、私が引っかかったのは、
＞内柴被告が０４年アテネ、０８年北京両五輪で獲得した金メダルについて「検討しないといけない」と述べ、返還を求める可能性を示唆した。
＞準強姦罪で東京地裁で懲役５年の判決を受けた柔道の内柴正人被告について、０４年アテネ、０８年北京両五輪で獲得した金メダルの返還を求める考えを示した。
市原氏は「(メダル返還を)検討しないといけない」と述べた。
というところです。
いわゆる国家とか自治体が出す賞のたぐいが、実刑確定によりはく奪(褫奪→「ちだつ」と読む）されるのは仕方ないし（確定するのはまだ先ですが）、全柔連その他が実質除名処分のような厳しい態度に出るのも当然でしょうが、オリンピックの金メダルの返還て、それはちょっと無理じゃないの？
ドーピングその他でさかのぼって金メダルその他がIOCによりはく奪されるというのはあるし、それは競技中の話なのであってもおかしくありませんが、内柴が獲得したオリンピックの金メダルって、とりあえず競技に不正があったとかそういう話じゃないでしょう。
だいたい返還て、これJOC預かりみたいな形なんですかね。それともIOCへ返却するんでしょうか。前者ならあり得ても、後者ってそういうことってありなのかな。IOCも受け取らないじゃないかと思うから、JOCが管理するんですかね。
でもJOCって、こういう事例で「返せ」って要求できる権利があるのかなあって大いに疑問です。それとも、選手たちに「不祥事を起こした場合は、メダルその他の返還をするものとする」みたいな「念書」のたぐいでも提出させているんですかね。それはないと思うけど。でも今後はわからないな、内柴の事例が出てきちゃったんで。
そうすると、内柴はオリンピック以外にも柔道かとしていろいろ実績をあげている人物なので、いろんな賞状・トロフィーの類が自宅などにあるのでしょうが、それはいいんですかね。オリンピックの金メダルは別格ということかな。
返還を要求しても、内柴は拒否するでしょうし、その場合JOCは裁判でも起こすんですかね。もう内柴に失うものもあんまりないでしょうから、内柴側も居直るんじゃないんですかね。もちろんどうなるか見当もつきませんが。そして内柴が返還を拒否したとして、裁判でもJOCに好意的な判決は出にくいんじゃないかと思います。
内柴の行為は論外ですが、金メダルを返してもらうってのは、あんまり筋がよくないんじゃないかなと（勝手に）考えます。あれは内柴の所有物であって、なかなか返してもらうというわけにはいかないでしょう。
そもそもこれは言っても仕方ないことですが、内柴が素行不良な人間なんてことは、かなり柔道界では知られていた話だったし、JOCだってある程度は把握していたんじゃないのと思います。内柴のwikipediaの記事に
＞週刊新潮が報じたところによると、北京五輪直前に酒に酔って俳優・渡瀬恒彦の運転手に暴行、後遺症が残る怪我を負わせたが、金メダル候補ということもあり内密に示談したという[2]。
とあります。なにがどうしてここまでひどいことをしたのかわかりませんが、失礼ながら内柴は人間性にも問題がある要注意人物だったんじゃないんですか。普通上に引用したような馬鹿なことをしたら、さすがにそれ以降はおとなしくするものでしょうが、内柴はむしろかんちがいして大学でのコーチでありながらあのようなことをしてしまった。彼は、高校・大学などではそうとう理不尽にしごかれたのかもしれませんが、それは彼の人格をゆがめる方向を甚だしくしたのでしょう。
で、内柴がオリンピックの代表の時の全日本の監督は斉藤仁です。彼は国士舘の教員ですから、文字どおり内柴の師匠です。斉藤だって、内柴がやばい人間であることは重々承知だったはずで、彼の日ごろの態度その他に目を光らせていたんですかね？ 大学時代はともかく社会人になってしまったらそこまでするのは酷だのたぐいでしょうが、でもやはり彼の日ごろの人格上の問題を見て見ぬふりをしてきたんでしょうね、きっと。
内柴はたしかにどうしようもない人間のクズでしょうが、そのクズぶりをさらに助長したのは、柔道関係者とその周辺じゃないかと思います。もちろん関係者みな「あいつがあそこまで馬鹿とは思わなかった」ということでしょうが、そういった甘い態度、見て見ぬふりをした態度が、あまりにひどい次元にまで彼を暴走させてしまいました。
すいません、内柴正人は1日にしてならず、だと思いますので、このような記事を書きました。
さて、内柴の事件に判決がくだり、懲役5年となりました。控訴しましたので、高等裁判所でふたたび審理されることになります。この件で私が気になった報道があります。記事を。
＞ＪＯＣ、内柴被告のメダル返還示唆 全柔連は“永久追放”へ
スポニチアネックス 2月2日(土)7時1分配信
◇内柴正人被告に懲役５年実刑判決
ＪＯＣの市原則之専務理事は１日、内柴被告が０４年アテネ、０８年北京両五輪で獲得した金メダルについて「検討しないといけない」と述べ、返還を求める可能性を示唆した。同専務理事は「金メダリストが残念だ。しっかりと更生してもらわないといけない」と話した。
柔道は女子日本代表の園田隆二監督が暴力行為などで代表選手らから告発される問題も起きており、全日本柔道連盟（全柔連）に対し、ＪＯＣの加盟団体審査委員会で今後の対応を協議するとした。
ＪＯＣの福田富昭副会長は「体罰などの問題が相次いでいる。スポーツ界も気持ちを引き締めていかないといけない。五輪招致にとってイメージは悪い」と懸念を示した。
一方、全柔連の上村春樹会長は判決を受け、内柴被告に会員資格の永久停止処分を科す意向を明らかにした。
こちらも。
＞ＪＯＣ 内柴被告に金メダル返還要求も「検討しないといけない」
東京地裁で懲役５年が言い渡された内柴被告
Photo By スポニチ
日本オリンピック委員会（ＪＯＣ）の市原則之専務理事は１日、準強姦罪で東京地裁で懲役５年の判決を受けた柔道の内柴正人被告について、０４年アテネ、０８年北京両五輪で獲得した金メダルの返還を求める考えを示した。
市原氏は「(メダル返還を)検討しないといけない」と述べた。
内柴被告については、全日本柔道連盟の上村春樹会長が会員資格の永久停止処分を科す意向を明らかにしている。
[ 2013年2月1日 18:04 ]
全日本柔道連盟が、内柴にたいして
＞会員資格の永久停止処分を科す意向
なのは当然でしょうが(本人否認案件とは言え、さすがに一つの節目ではあるかと思います）、私が引っかかったのは、
＞内柴被告が０４年アテネ、０８年北京両五輪で獲得した金メダルについて「検討しないといけない」と述べ、返還を求める可能性を示唆した。
＞準強姦罪で東京地裁で懲役５年の判決を受けた柔道の内柴正人被告について、０４年アテネ、０８年北京両五輪で獲得した金メダルの返還を求める考えを示した。
市原氏は「(メダル返還を)検討しないといけない」と述べた。
というところです。
いわゆる国家とか自治体が出す賞のたぐいが、実刑確定によりはく奪(褫奪→「ちだつ」と読む）されるのは仕方ないし（確定するのはまだ先ですが）、全柔連その他が実質除名処分のような厳しい態度に出るのも当然でしょうが、オリンピックの金メダルの返還て、それはちょっと無理じゃないの？
ドーピングその他でさかのぼって金メダルその他がIOCによりはく奪されるというのはあるし、それは競技中の話なのであってもおかしくありませんが、内柴が獲得したオリンピックの金メダルって、とりあえず競技に不正があったとかそういう話じゃないでしょう。
だいたい返還て、これJOC預かりみたいな形なんですかね。それともIOCへ返却するんでしょうか。前者ならあり得ても、後者ってそういうことってありなのかな。IOCも受け取らないじゃないかと思うから、JOCが管理するんですかね。
でもJOCって、こういう事例で「返せ」って要求できる権利があるのかなあって大いに疑問です。それとも、選手たちに「不祥事を起こした場合は、メダルその他の返還をするものとする」みたいな「念書」のたぐいでも提出させているんですかね。それはないと思うけど。でも今後はわからないな、内柴の事例が出てきちゃったんで。
そうすると、内柴はオリンピック以外にも柔道かとしていろいろ実績をあげている人物なので、いろんな賞状・トロフィーの類が自宅などにあるのでしょうが、それはいいんですかね。オリンピックの金メダルは別格ということかな。
返還を要求しても、内柴は拒否するでしょうし、その場合JOCは裁判でも起こすんですかね。もう内柴に失うものもあんまりないでしょうから、内柴側も居直るんじゃないんですかね。もちろんどうなるか見当もつきませんが。そして内柴が返還を拒否したとして、裁判でもJOCに好意的な判決は出にくいんじゃないかと思います。
内柴の行為は論外ですが、金メダルを返してもらうってのは、あんまり筋がよくないんじゃないかなと（勝手に）考えます。あれは内柴の所有物であって、なかなか返してもらうというわけにはいかないでしょう。
そもそもこれは言っても仕方ないことですが、内柴が素行不良な人間なんてことは、かなり柔道界では知られていた話だったし、JOCだってある程度は把握していたんじゃないのと思います。内柴のwikipediaの記事に
＞週刊新潮が報じたところによると、北京五輪直前に酒に酔って俳優・渡瀬恒彦の運転手に暴行、後遺症が残る怪我を負わせたが、金メダル候補ということもあり内密に示談したという[2]。
とあります。なにがどうしてここまでひどいことをしたのかわかりませんが、失礼ながら内柴は人間性にも問題がある要注意人物だったんじゃないんですか。普通上に引用したような馬鹿なことをしたら、さすがにそれ以降はおとなしくするものでしょうが、内柴はむしろかんちがいして大学でのコーチでありながらあのようなことをしてしまった。彼は、高校・大学などではそうとう理不尽にしごかれたのかもしれませんが、それは彼の人格をゆがめる方向を甚だしくしたのでしょう。
で、内柴がオリンピックの代表の時の全日本の監督は斉藤仁です。彼は国士舘の教員ですから、文字どおり内柴の師匠です。斉藤だって、内柴がやばい人間であることは重々承知だったはずで、彼の日ごろの態度その他に目を光らせていたんですかね？ 大学時代はともかく社会人になってしまったらそこまでするのは酷だのたぐいでしょうが、でもやはり彼の日ごろの人格上の問題を見て見ぬふりをしてきたんでしょうね、きっと。
内柴はたしかにどうしようもない人間のクズでしょうが、そのクズぶりをさらに助長したのは、柔道関係者とその周辺じゃないかと思います。もちろん関係者みな「あいつがあそこまで馬鹿とは思わなかった」ということでしょうが、そういった甘い態度、見て見ぬふりをした態度が、あまりにひどい次元にまで彼を暴走させてしまいました。
すいません、内柴正人は1日にしてならず、だと思いますので、このような記事を書きました。
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メダルに関して言えば「返還」の意味がいまいち分かりませんよね。
IOCに「授与取り消し」を求めることはありえると思いますが…
「メダル」自体がどういう意味合いを持っているのかによると思うのですが、例えば後年のIOC委員になる権利としての移動可能な証明物（例えば車の免許証のような）であって、その禁止措置としてメダルを持つことが許されないから取り上げる（返還してもらう）という形なんでしょうかね。
オリンピック優勝を讃える記念品としての個人の「所有物」であると認められているなら返還も何もないでしょうしねぇ…
JOCはそういう理路をちゃんと説明しないとだめでしょうに何やっているんでしょうかね。
いつも楽しく読ませていただいています。
私も、メダル返還は何だかなという感じです。
フィンランドのニッカネンという選手は、昔傷害致死だかなんだかをやらかした時でも、金メダルは取り上げられなかったそうですから…。
やはりニッカネンも、内柴のように色々トラブルメーカーだったみたいですが。
内柴をあんなになるまでほっといたのは、JOCや全柔連は勿論のこと、(渡瀬氏運転手の事件の際、五輪出場を辞退させていれば今回の事は起きなかった可能性は高かったと思う)九看大や現役時代に所属していた旭化成の人間も、誰も注意してこなかったのもヘンだと思います。
それに、…ここまで問うのは行き過ぎかもしれませんが、かつての全日本の強化選手達も内柴と結構仲が良かったみたいですから、その人達も誰も何も言わなかったのかなと。
特に、国士舘大の先輩後輩達は、当然彼の過去については知っているでしょうし…。
結局、彼の事を本当に心から心配したり慕っていた人なんて誰もいなかったんでしょうね。
自業自得とはいえ、人に恵まれなかったのは彼にとっては不幸ですね。
に受けました(^^;)
本当にその通りですよね。
体罰の件での、全柔連、OB・OGのトンチンカンな発言を見てると、内柴があんなふうになったのも、むべなるかなと思った次第です。
＞「メダル」自体がどういう意味合いを持っているのかによると思うのですが、例えば後年のIOC委員になる権利としての移動可能な証明物（例えば車の免許証のような）であって、その禁止措置としてメダルを持つことが許されないから取り上げる（返還してもらう）という形なんでしょうかね。
メダルが物理的な記念品としての役割なのなら、価値はあっても純然たる内柴の所有物ですから、JOCの主張はお門違いですよね。そのあたり、顧問弁護士などとも相談しての発言なのかなという疑問は生じます。
＞JOCはそういう理路をちゃんと説明しないとだめでしょうに何やっているんでしょうかね。
はい、そういう点についてきっちりとしたJOCの考えを説明してほしいと思います。
＞ニッカネン
ああ、ニッカネンねえ。彼も競技者としては大変な才能の持ち主、不世出といってもいい人間ですが、いかんせん社会生活に適応できなかったようですね。
＞渡瀬氏運転手の事件の際、五輪出場を辞退させていれば今回の事は起きなかった可能性は高かったと思う
私もそう思うんですよ。仮に同じようなことをしたとしても、さすがに裁判でここまで完全否認することはしなかったでしょう。いま彼は、金メダリストである以上、裁判で損をしても、起訴内容を認めるわけにはいかないんだと思います。
＞九看大や現役時代に所属していた旭化成の人間
大学のほうは、「三顧の礼」で内柴を迎えたとのことですが、旭化成はねえ、先輩、指導者ともに内柴の人間性は熟知していたでしょうにね。実績がすごすぎて、注意してくれる人がいなかったのでしょう。
＞結局、彼の事を本当に心から心配したり慕っていた人なんて誰もいなかったんでしょうね。
同感です。競技者としてはともかく、人間としては内柴のことをみんな好きではなかったのでしょう。そして、これはもう遅い話ですが、女子柔道チームのコーチになるという話があったとき、とくに旭化成の関係者と国士舘の人は、ほかはともかくそれは絶対ヤバイと思った人もいたと思うんですよ。でも阻止するにいたらなかった。そのおかげで、内柴は論外として、複数の柔道選手、柔道全体のイメージまでとんでもなく傷ついてしまいました。それもどうかです。
＞内柴があんなふうになったのも、むべなるかなと思った次第です。
ということになりますね、残念ながら。
なるほどね、あるいは斉藤も内柴は手の負えない存在だったのかもしれませんね。
強化選手にはJOC（日本オリンピック委員会）より費用の補助が出ているようです。
日本オリンピック委員会（JＯC）の選手強化事業などに対する国の補助金は２０億円以上といわれています。
中には個人負担の大きい競技もあるでしょうが、柔道だと予算の割り当ても大きいのではないかと推測されます。
このことを踏まえれば、「内柴選手の金メダルを剥奪しなければ！！」とＪＯＣが考えたとしても、不思議ではないのではと思いますね。
＞強化選手にはJOC（日本オリンピック委員会）より費用の補助が出ているようです。
日本オリンピック委員会（JＯC）の選手強化事業などに対する国の補助金は２０億円以上といわれています。
中には個人負担の大きい競技もあるでしょうが、柔道だと予算の割り当ても大きいのではないかと推測されます。
なるほどね、強化費の絡みというのは確かにありそうですね。といいますかたぶんそういうつもりなんでしょうね。仰せのとおりでしょう。
ただ、メダルを返すのなら、たぶんIOCでしょうね。JOCがメダルを保持し続けるのは筋がちがうでしょうから。そこまではしないかもしれませんが、返還を本気で要求するのなら、IOCへの事前の確認が必要でしょう。