ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

高根第一ダム

2016-10-18 10:01:52 | 岐阜県
2016年10月15日 高根第一ダム
 
高根第一ダムは岐阜県高山市高根町上ヶ洞の一級河川木曽川水系飛騨川にある中部電力(株)が管理する発電目的のアーチ式コンクリートダムです。
1951年(昭和26年)の電気事業再編成により新たに誕生した中部電力は戦後の電力不足に対処するため各地で新規電源開発に邁進、包蔵電力豊富な飛騨川では1953年(昭和28年)に朝日ダム秋神ダム、1962年(昭和37年)に久々野ダムを建設します。
一方1960年代より発電の主力は火力に移りますが、電化製品の普及による電力需要の日量格差拡大受け余剰電電力の有効利用が可能な揚水式発電が着目されます。
中部電力も飛騨川最上流部への新規揚水式発電所建設に着手し1969年(昭和44年)に竣工したのが高根第一ダムです。
当ダムを上部調整池、前年に完成した高根第二ダムを下部調整池とする高根第一発電所で最大34キロワットのの混合揚水式発電が稼働しました。
 
高山市から国道361号を東進、高根第二ダムを過ぎると右手に高根第一ダムのアーチの堤体が見えてきます。
クレストは中電レッドの2門のラジアルゲート。
 
ゲートをズームアップ。
 
右岸ダムサイトから。
 
手前はインクライン
噴き出してる水は沢水でダムの水のラインとは関係ないそうです。
 
揚水式発電を行う高根第1発電所への取水塔。
 
展望台から。
ダム湖は高根乗鞍湖。

(追記)
高根第一ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。
 
1105 高根第一ダム(0646)
岐阜県高山市高根町上ヶ洞
木曽川水系飛騨川
133メートル
276.4メートル
43568千㎥/34013千㎥
中部電力(株)
1969年
◎治水協定が締結されたダム


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