ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

竹山ダム

2022-06-09 23:00:00 | 鹿児島県
2022年5月23日 竹山ダム
 
竹山ダムは鹿児島県霧島市溝辺町有川の網掛川水系宇曽の木川にある灌漑目的のロックフィルダムです。
国分平野北方霧島市に広がる十三塚原(じゅうさんつかばる)は南九州特有の透水性の高い火山灰土壌、いわゆるシラス土壌で形成された標高200~300メートルの台地です。
稲作には不向きで古くから畑作が営まれ来てましたが水利に乏しく灌漑施設の整備が強く求められてきました。
1974年(昭和49年)に農水省の補助を受けた県営畑地帯総合土地改良事業十三塚原地区が着手され、その灌漑用水源として1987年(昭和62年)に竣工したのが竹山ダムです。
運用開始後は十三塚原土地改良区が管理を受託し約850ヘクタールの畑地・樹園地に灌漑用水を供給しています。
またダム完成に合わせて河川維持放流を利用した竹山ダム発電所が稼働し最大191キロワットの小水力発電が行われています。
事業の竣工により十三塚原では大根、キャベツなど従来作物に加え梨やブドウなどの果樹や茶栽培が推進されました。とりわけ茶生産は活発でいまや茶王国鹿児島を代表する茶生産地となっています。
 
ダム下の発電所に向かう管理道路から
堤高54.5メートル、堤頂長163メートルの灌漑用としては中規模のロックフィルダムです。
下流面は草木が繁茂しており、ロック面は上方わずかに見えるのみ。


アングルを変えて
左手は揚水機場
受益地はダムよりも最大100メートル以上高所となるため、ここからファームボンドに揚水されます。
右上の建屋は管理事務所を兼ねた十三塚原土地改良区本部。


畑地帯総合土地改良事業の説明板。


天端は車両の通行が可能。


総貯水容量220万7000立米の貯水池。


その後の水環境整備事業によりダム湖一帯の整備が行われました。
湖岸各所に親水公園が設置されるとともに、親水護岸が設けられ取水設備周辺を除き釣りが可能です。


右岸の洪水吐斜水路。


右岸の横越流式洪水吐。


右岸に並ぶ斜樋と艇庫・インクライン。


上流面と右岸の洪水吐。


金箔輝く記念碑。


残念ながら立ち入り可能場所からダム下の発電所は見えませんでした。
またダムサイトの管理事務所を兼ねた土地改良区の建物の写真撮影を失念してしまいました。

2874 竹山ダム(1844)
鹿児島県霧島市溝辺町有川 
網掛川水系宇曽の木川 
 
 
54.5メートル 
163メートル 
2207千㎥/1937千㎥ 
十三塚原土地改良区
1987年

鶴田ダム(再)

2022-06-09 20:00:00 | 鹿児島県
2022年5月23日 鶴田ダム(再)
 
鶴田ダム(再)は左岸が鹿児島県薩摩郡さつま町鶴田、右岸が同町神子の一級河川川内川本流にある国交省九州地方整備局が管理する重力式コンクリートダムです。
1964年(昭和39年)に建設省九州地方建設局(現国交省九州地方整備局)の直轄事業により竣工、翌年に川内川の洪水調節、発電事業者として参加した電源開発(株)川内川第1発電所での最大12万キロワットのダム式発電を目的とした特定多目的ダムとして運用が始まりました。
しかし、ダム完成後も川内川での洪水被害は絶えず、特に2006年(平成18年)の鹿児島県北部豪雨においては下流域約2000戸が浸水するなど甚大な被害となりました。
これを受け2008年(平成20年)に鶴田ダム再開発事業が着手され、10年の歳月をかけて2017年(平成29年)に鶴田ダム(再)が竣工しました。
再開発事業ではダム右岸部への新放流ゲートが3門増設と導流壁の改修が行われ、これにより死水容量2050万立米が有効貯水容量化されました。
併せてダムの運用変更により洪水期の洪水調節容量が大幅に増加し、特に6月から7月の第1期洪水期には有効貯水容量9800万すべてを洪水調節容量に配分となりこの間は治水専用ダムとしての運用が可能となりました。
鶴田ダム(再)は九州屈指の多目的ダム且つ大規模な再開発事業の実施などを受け日本ダム協会により日本100ダムに選ばれているほか、ダム湖の大鶴湖もダム湖百選に選定されています。

川内川左岸の県道404号は隘路のため、ダム右岸に続く町道利用が便利です。
目の前に亜夢が現れると、思わず「おお!」と声が出ます。
従来のクレストラジアルゲート4門、コンジット高圧ラジアルゲート3門に加え、向って左手(右岸側)に新放流ゲート3門が増設され、併せて導流壁の大規模改修が行われました。
新ゲート増設のため右岸法面が掘削され多くのアンカーが並んでいます。


増設された新放流ゲートは高圧ローラーゲートを装備
このゲートの設置によりダムの最低水位はEL130メートルから115.6メートルに低下し、死水容量2050万立米が有効貯水容量化されました。


ずらりと並ぶ新旧ゲートと導流壁、発電所
モザイク状のコンクリートと併せたメカっぽさが堪りません。


電源開発川内川第1発電所
九州の一般水力発電としては九州電力一ツ瀬発電所に次ぐ12万キロワットの発電能力を有します。
最低水位の低下により発電所への水圧鉄管も付け替えられています。


右岸から超広角で
堤高117.5メートル、堤頂長450メートル、堤体積111万9000立米と九州では最大規模のスケール。


奥が発電所
水圧鉄管が付け替えられたのがよくわかります。
手前は新放流ゲート操作建屋。


ダムサイトに展示された増設放流管の模型
直径は6.4メートル
ダムを運用しながら全長60メートルに及び掘削が行われました。


天端右岸からダム下を見下ろします。
新ゲート増設に伴い、右岸側法面が大きく掘削されました。


ダム湖の大鶴湖
総貯水容量1億2300万立米は宮崎の一ツ瀬ダムに次いで九州第2位の容量。
洪水期に備えて水位は大きく下がっています。


天端に鎮座する巨大なガントリー
吊られている補助ゲートは珍しいキャタピラゲート。


天端左岸より
ひしめき合う発電所や導流壁、山留
まるで鉄道のターミナルを見ているようで全く飽きが来ません。


左岸高台の鶴田ダム公園から俯瞰
ダムは両側が屈曲、対岸に管理事務所があります。
木が伸びて視界が悪いのが難。


ダム湖上流にある曽木発電所遺構
1909年(明治42年)竣工の発電所で鶴田ダム完成により水没しました。
遺構は国の登録有形文化財および通産省の近代化産業遺産に選定されており、水位が下がる洪水期のみ全景を見ることができます。
残念ながら2021年(令和3年)の台風により手前側の壁が倒壊してしまいました。

(追記)
鶴田ダムには洪水調節容量が配分されていますが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行うための予備放流容量が配分されました。

3587 鶴田ダム(再)(1843)
左岸 鹿児島県薩摩郡さつま町鶴田
右岸          同町神子
川内川水系川内川 
FP 
 
117.5メートル 
450メートル 
123000千㎥/98000千㎥ 
国交省九州地方整備局 
1965年 竣工
2017年 再開発竣工
◎治水協定が締結されたダム

川内川第2ダム

2022-06-09 18:00:00 | 鹿児島県
2022年5月23日 川内川第2ダム
 
川内川第2ダムは左岸が鹿児島県薩摩郡さつま町鶴田、右岸が同町神子の一級河川川内川本流にある電源開発(株)が管理する発電目的の重力式コンクリートダムです。
1951年(昭和26年)の電気事業再編令により日本発送電が解体され全国に9電力会社が誕生します。しかし戦後の電力不足に対処するには9電力だけでは困難で大規模発電事業を中心に半官半民の電源開発が発電事業を進めることになります。
同社は九州では球磨川と川内川での電源開発に注力し、川内川では建設省による鶴田ダム建設事業に発電事業者として参加、1965年(昭和40年)に最大出力12万キロワットを誇る川内川第1発電所が稼働しました。
川内川第2ダムは1964年(昭和39年)に鶴田ダムの下流約3キロ地点に第1発電所の逆調整池として建設され、併せて川内川第2発電所で最大1万5000キロワットのダム式発電を行っています。
 
ダム下流を通る大規模農道『川薩グリーンロード』から正対できます。
洪水吐としてローラ―ゲート3門、その右手(左岸側)に取水用ゲート2門を備えています。取水ゲート直下に発電所があり手前が放流口。



取水ゲートを真横から
除塵機で集めた塵芥は下のトラックで搬出されます。
ピア左手の丸い青い屋根の下に発電所があります。


第1第2発電所の説明板。


天端から取水ゲートとスクリーン
スクリーンの上に除塵機が鎮座。


天端から見たダムの下流。


天端は車両の通行が可能
ダム湖は総貯水容量272万5000立米で第1発電所の出力調整による水位の変動をここで緩和します。


左岸の巡視艇格納庫。


上流面。




追記
川内川第2ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。

2860 川内川第2ダム(1842)
左岸 鹿児島県薩摩郡さつま町鶴田
右岸          同町神子
DamMaps 
川内川水系川内川 
 
 
24メートル 
106メートル 
2725千㎥/1322千㎥ 
電源開発(株) 
1964年
◎治水協定が締結されたダム

十曽ダム

2022-06-08 23:00:00 | 鹿児島県
2022年5月23日 十曽ダム
 
十曽(じっそ)ダムは鹿児島県伊佐市大口小木原の一級河川川内川水系十曽川にある灌漑目的の重力式コンクリートダムです。
現地記念碑によれば1934年(昭和9年)の干ばつを契機に耕地整理組合が組織され、1937年(昭和12年)に十曽池着工に至りました。
しかし戦争激化による人員・物資不足もあり工期は遅延し終戦後の1946年(昭和21年)にようやく竣工しました。
1990年(平成2年)~1998年(平成10年)にかけて、農水省の補助を受けた県営水環境整備事業によりダム一帯が『十曽池公園』として整備、さらに2004年(平成16年)には大規模改修が竣工し現在の姿になりました。
現在は耕地整理組合の流れを汲む伊佐市山野十曽土地改良区が管理を行っています。
上記のようにダム周辺は広く公園として整備されるとともに青少年旅行村が設置され北薩地域有数のレクリエーションスポットとなっています。

ダムは2004年(平成16年)の改修で一新され、クレスト自由越流頂10門を備えたすっきりしたデザインとなっています。


訪問時は田植えを控え満水
クレストから薄く越流しています。


ダム下流は『わんぱく広場』になっており、芝生の中に人工的なせせらぎや池が整備された気持ちのいい空間になっています。
芝生を焦がさなければコンロやバーベキューもOKということで休日には多くの家族連れ、キャンパーで賑わうようです。


ダムの下流面。


天端から
取水された水の大半は利水として減勢工で十曽川に戻され、一部はわんぱく広場に回されます。


総貯水容量48万立米の十曽池。
湖岸各所には親水護岸が設けられダム一帯が公園化されています。

 
天端高欄のイノシシのモニュメント。
公園の整備の方に由来を伺うと、特に深い意味はなくかつてこの辺りを猪が走り回っておりこれをモチーフにしたとのこと。
最近は駆除したシカやイノシシなどジビエが町の売りになっています。


1946年(昭和21年)の記念碑
摩耗が進み解読には苦労しました。


こちらは2004年(平成16年)の大規模改修記念碑。


十曽池案内図。


上流面
堤体中央に取水設備があります。


取水設備をズームアップ。
コンクリートダムのこの位置に斜樋があるのは珍しい。


(追記)
十曽ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。

2854 十曽ダム(1841)
鹿児島県伊佐市大口小木原 
川内川水系十曽川 
 
 
23.3メートル 
90メートル 
480千㎥/450千㎥ 
伊佐市山野十曽土地改良区
1946年
◎治水協定が締結されたダム

高川ダム

2022-06-08 12:00:00 | 鹿児島県
2022年5月23日 高川ダム
 
高川(こうがわ)ダムは鹿児島県出水市下大川内の米ノ津川水系高川にある灌漑目的の重力式コンクリートダムです。
鹿児島県北東部の八代湾に面する出水平野一帯では、米ノ津川以外大河がない上に丘陵地は水理に乏しく水田・畑地ともに安定した水源確保が渇望されていました。
農林省(現農水省)は1967年(昭和42年)より国営かんがい排水事業出水平野地区に着手、その灌漑用水源として1973年(昭和48年)に竣工したのが高川ダムです。
運用開始後は出水平野土地改良区が管理を受託し約3200ヘクタールの水田及び畑地に灌漑用水を供給しています。
事業の竣工により稲作はもとより畑地では野菜・花卉・果樹栽培が定着し観光農園も多数出現するなど、現在では鹿児島県下有数の農業地帯となっています。
また2020年(令和2年)には利水放流を利用した高川ダム小水力発電所(最大出力450キロワット)が稼働しています。
 
ダム下から
堤高42メートル、堤頂長163.5メートル
右上の建物はダムを管理する出水平野土地改良区事務所
右下は2020年(令和2年)に完成した小水力発電所。


昭和40年代着工のダムと言うことでクレストにはラジアルゲートを装備。


左岸から
扶壁上にゲートハウスが乗る特徴的なスタイル。


ゲート越しに
手前の白い建屋は旧来の放流設備
奥が小水力発電所。


減勢工はバッフルブロックとエンドシル
訪問時は田植えを控え発電所も鋭意稼働中。
ここで放流された水は下流の頭首工で取水されたのち各受益地に送水されます。


総貯水容量は850万立米で、九州の農業用ダムとしては最大規模。


左岸の繋留設備。


正面がダムを管理する出水平野土地改良区
ダムに土地改良区事務所が隣接しているのは珍しい。
提体や導流壁に生えた草や苔が時代感を醸し出しています。


天端は車両通行できます。


上流面
大きな取水設備がいかにも昭和って感じ。


ダム左岸湖岸にある『ふるさとの碑』
ダム建設に際して立ち退いた住民たちの望郷の念が綴られています。


こちらは竣工記念碑
『完工碑』になっています。

(追記)
高川ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。

2868 高川ダム(1840)
鹿児島県出水市下大川内 
米ノ津川水系高川 
 
 
42メートル 
163.5メートル 
8500千㎥/7727千㎥ 
出水平野土地改良区
1973年
◎治水協定が締結されたダム

鷹巣ダム

2022-06-08 08:00:00 | 鹿児島県
2022年5月23日 鷹巣ダム
 
鷹巣(たかのす)ダムは鹿児島県出水郡長島町鷹巣の小幡川水系小幡川にある灌漑目的のアースフィルダムです。
長島は鹿児島県北西部にある約90平方キロの島で黒之瀬戸大橋で九州本土と結ばれています。
気候は温暖多雨で畑作には好条件ですが島の大半は丘陵地のため水利に乏しく安定した水源確保が悲願となっていました。
1979年(昭和54年)に農水省の補助を受けた県営畑地帯総合土地改良事業鷹巣地区が着手され、その水源として1988年(平成元年)に竣工したのが鷹巣ダムです。
運用開始後は鷹巣土地改良区が管理を受託し約140ヘクタールの畑地及び樹園地に灌漑用水を供給しています。
樹園地では温州ミカン、畑地では主にサツマイモ、ジャガイモが生産されています。

鷹巣ダムは長島北東部に位置しダム右岸を県道379号長島宮之浦港線が通っています。
県道から見た下流面
提体は犬走を挟んだ4段構成
左岸に洪水吐がありダム下には揚水機場と放流設備が並びます。


洪水吐斜水路と揚水機場
受益地の大半はダムよりも高所にあるためこの揚水機場からファームボンドに送水されます。


天端は開放され車両の通行もできます。


上流面。


天端から
ダムは海岸からわずか350メートル。
長島町は養殖ハマチの生産量日本一で、沖にもハマチの養殖場が見えます。
晴れていれば対岸の水俣まで一望できる絶景ダムなんですが、あいにくの曇天。


ダム湖右岸には艇庫とインクラインと取水設備があります。
総貯水容量は29万立米とさほど大きくはありませんが、島では貴重な水源です。


これが取水設備。


左岸の竣工記念碑
ここも金箔文字。


左岸の洪水吐
斜水路は海に飛び出すジャンプ台のよう。


横越流式洪水吐
奥は管理事務所ですが、職員は常駐していません。


上流側から。

2879 鷹巣ダム(1839)
鹿児島県出水郡長島町鷹巣 
小幡川水系小幡川 
 
 
28.9メートル 
117.4メートル 
290千㎥/255千㎥ 
鷹巣土地改良区
1988年

高尾野ダム

2022-06-07 08:00:00 | 鹿児島県
2022年5月22日 高尾野ダム

高尾野ダムは鹿児島県出水市高尾野町柴引の二級河川高尾野川本流にある農地防災目的の重力式コンクリートダムです。
鹿児島県では県管理の一級河川および二級河川の防災については主として農水省(農林省)の補助を受けた防災ダム事業によって実施され、昭和40年代から50年代にかけて鹿児島地域及び北薩地域に計7基の農地防災ダムが建設されました。
高松ダムは農林省(現農水省)の補助を受けた県営防災ダム事業高尾野地区により県内最初の農地防災ダムとして1966年(昭和41年)に竣工しました。
完成後は高尾野町が、現在は市町村合併で出水市が管理を受託し高尾野川流域約600ヘクタール弱の農地防災を担っています。

高尾野ダム左岸を通る走る市道わきに記録碑や記念碑が並びます。
かつては国道だった道路ですが、バイパストンネル完成で今は市道に格下げ、通る車もほとんどありません。




親柱の鹿児島県と建設業者である三幸建設工業の銘版。
高松ダムと全く同じ仕様。


残念ながらダムを下流から見るポイントは全くなく、写真撮影も天端と右岸ダムサイトに限られます。
ダム左岸上流側に建つ管理事務所。


クレスト自由越流頂2門とオリフィス2門を備えた流水型防災ダムです。
天端から減勢工の眺めは高松ダムとうり二つ
2門ある放流管から流入量がそのまま放流されています。 


流水型防災ダムなので貯水池も空っぽ。


右岸からの下流面
ダムサイトにダム下に下りる階段がありますが、施錠され立ち入り禁止。


天端は車両通行が可能で、軽トラなら問題なく通れます。
右岸上流側に林道が伸びており、林業等の作業用のニーズがあるようです。

ダム便覧には上流側からの写真が掲載されていますが、訪問時は草木が繁茂し上流面が見えるポイントは見つかりませんでした。
写真を見比べると、当ダム3年後に建設された阿久根市の高松ダムとは建設業者が同じで作りも酷似しています。

(追記)
高尾野ダムには農地防災容量が配分されていますが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行うための予備放流容量が配分されました。

2858 高尾野ダム(1838)
鹿児島県出水市高尾野町柴引 
高尾野川水系高尾野川 
 
 
35メートル 
95メートル 
800千㎥/750千㎥ 
出水市 
1966年
◎治水協定が締結されたダム

御手洗ダム

2022-06-06 22:00:00 | 鹿児島県
2022年5月22日 御手洗ダム

御手洗ダムは左岸が鹿児島県出水市野田町上名、右岸が同市高尾野町下高尾野の二級河川高尾野川水系御手洗川にある農地防災目的の重力式コンクリートダムです。
鹿児島県では県管理の一級河川および二級河川の防災については主として農水省(農林省)の補助を受けた防災ダム事業によって実施され、昭和40年代から50年代にかけて鹿児島地域及び北薩地域に計7基の農地防災ダムが建設されました。
御手洗ダムは、農林省(現農水省)の補助を受けた県営防災ダム事業御手洗地区により、1982年(昭和57年)に竣工しました。
管理は出水市が受託託し御手洗川流域約280ヘクタールの農地防災を担っています。

下流から
堤高43.4メートル以上に大きく見えます。


提体は犬走を挟んで3段構成
手前側に洪水吐があります。


右岸の洪水吐。


横越流式洪水吐。


竣工記念碑。
金箔文字ではありません。


こちらは上流面
ぱっと見下流か上流かわからない。


天端から見た洪水吐。


総貯水容量は118万立米。
防災専用ダムのため、貯留はせず流入量はそのまま放流します。
堤体は川の流れに平行に近い角度で作られたため、貯水池は堤体に対して斜め上流方向に続きます。


こちらが放流ゲート
平時は流入量はここからそのまま放流されます。


天端は車両の通行は可能ですが、右岸に車幅規制があり軽や小型車だけが通り抜けられます。


左岸の管理事務所
職員の常駐はありません。
手前は今回お世話になったレンタカーのヴィッツ。


(追記)
御手洗には農地防災容量が配分されていますが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行うための予備放流容量が配分されました。

2871 御手洗ダム(1837)
左岸 鹿児島県出水市野田町上名 
右岸      同市高尾野町下高尾野 
高尾野川水系御手洗川 
 
 
43.4メートル 
160メートル 
1180千㎥/1140千㎥ 
出水市 
1982年
◎治水協定が締結されたダム

嶽ダム(再)

2022-06-06 13:00:00 | 鹿児島県
2022年5月22日 嶽ダム(再)

嶽ダム(再)は鹿児島県出水市野田町上名の高尾野川水系野田川にある灌漑目的のアースフィルダムです。
もともと当地には『大溜池』と呼ばれる農業用溜池がありましたが、受益面積に対して貯水量が小さい上に漏水も多く、安定した灌漑用水源が求められていました。
1984年(昭和59年)に農水省の補助を受けた県営かんがい排水事業嶽地区が着手され、大溜池を再開発し2003年(平成15年)に竣工したのが嶽ダム(再)です。
運用開始後は野田町が管理を受託していましたが、2006年(平成18年)の市町村合併により出水市が管理を引き継ぎ約220ヘクタールの農地に灌漑用水を供給しています。

嶽ダム(再)は鹿児島県出水市野田町上名の高尾野川水系野田川にある灌漑目的のアースフィルダムです。
もともと当地には『大溜池』と呼ばれる農業用溜池がありましたが、受益面積に対して貯水量が小さい上に漏水も多く、安定した灌漑用水源が求められていました。
1984年(昭和59年)に農水省の補助を受けた県営かんがい排水事業嶽地区が着手され、大溜池を再開発し2003年(平成15年)に竣工したのが嶽ダム(再)です。
管理は当初は野田町が、その後の市町村合併で出水市が受託し約220ヘクタールの農地に灌漑用水を供給しています。

ダム下は土捨て場として盛土されており、ここから見る限り堤高29.7メートルもあるとは思えません。
そのダム下は東屋があり公園になっています。
定期的に草刈りは行われているようですが、公園として利用されている風には見えません。


右岸の洪水吐斜水路
写真ではわかりづらいですが、減勢工に向って左手に放流口からの水が流れ込んでいます。


右岸のダム中段にある放流設備
取水設備からの水はここから洪水吐減勢工に放流されます。


右岸ダムサイトの竣工記念碑。
ピカピカの金箔。


ダム下のみならずダムサイトも公園として整備されました。
右岸に展望台がありダムを俯瞰できます。
このアングルはいい。


横越流式洪水吐の横手に管理事務所があります。


天端は徒歩のみ通行可能。


横越流式洪水吐。


リップラップを真横から。
ってダム便覧ではアースフィルダム。
ロックじゃね??


貯水池は総貯水容量92万3000立米。


右岸の斜樋と艇庫
斜樋の建屋も植物に浸食されつつあります。


上流面もロック材で護岸
こちらは草のみならず、松の木が伸び始めています。

提体の断面図等の説明板がないので何とも言えませんけど、ロックじゃね?

2883 嶽ダム(再)(1836)
鹿児島県出水市野田町上名 
高尾野川水系野田川 
 
 
29.7メートル 
163.8メートル 
923千㎥/903千㎥ 
出水市 
2003年

高松ダム

2022-06-06 08:00:00 | 鹿児島県
2022年5月22日 高松ダム
 
高松ダムは鹿児島県阿久根市鶴川内の二級河川高松川本流にある農地防災目的の重力式コンクリートダムです。
鹿児島県では県管理の一級河川および二級河川の防災については主として農水省(農林省)の補助を受けた防災ダム事業によって実施され、昭和40年代から50年代にかけて鹿児島地域及び北薩地域に計7基の農地防災ダムが建設されました。
高松ダムは7基のうち2番目に古く、1969年(昭和44年)に農林省(現農水省)の補助を受けた県営防災ダム事業高松地区によって建設されました。
管理は阿久根市が受託し高松川流域約200ヘクタールの農地防災を担っています。

事前情報ではダム下への道路は立ち入り禁止と思われたんですが、入口に規制はなくダム下まで到達できました。
クレストには非常用洪水吐の自由越流頂2門、常用洪水吐として放流管2門を備えています。
通常は流入量を放流管からそのまま放流する流水型防災ダムです。


スリットの入ったエンドシル。


ダムサイトの竣工記念碑。
農水省の補助事業ではよく見られる事業説明板は見当たりません。


事業者の鹿児島県及び建設業者の三幸建設工業による銘板
あまり聞きなれない建設会社ですが、中堅ゼネコンのようです。
同じタイプの銘板は3年前にに完成した高尾野ダムの親柱にも嵌め込まれています。


天端から
2門ある放流管から流入量がそのまま放流されています。


流水型防災専用ダムのため通常はダム湖には水は溜まりません。
総貯水容量120万立米、うち堆砂容量7万4000立米です。
貯水池内には道路があり、ダムで捕捉した流木や塵芥はこの道路を使って除去するようです。


天端は車両通行可能
左岸に管理事務所がありますが、職員は常駐していません。


貯水池への立ち入りについて特に規制はなく、上記貯水池内の道路を使ってダム直上まで接近できます。
こちらから見るとゲート配置がよくわかります。


ゲートは放流管の予備ゲートで、洪水時も閉めることはないようです。


ゲートの吞口がちょうど堆砂面となります。
農地防災ダムでよく見られる流木や塵芥防止用のゲージはなくゲート手前に流木が山積みになっています。


(追記)
高松ダムには農地防災容量が配分されていますが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行うための予備放流容量が配分されました。

2862 高松ダム(1835)
鹿児島県阿久根市鶴川内 
高松川水系高松川 
 
 
37メートル 
60メートル 
1200千㎥/1126千㎥ 
阿久根市 
1969年
◎治水協定が締結されたダム

串木野ダム

2022-06-05 18:00:00 | 鹿児島県
2022年5月22日 串木野ダム
 
串木野ダムは鹿児島県いちき串木野市生福の二級河川五反田川本流にある農地防災目的のロックフィルダムです。
鹿児島県では県管理の一級河川および二級河川の防災については主として農水省(農林省)の補助を受けた防災ダム事業によって実施され、昭和40年代から50年代にかけて鹿児島地域及び北薩地域に計7基の農地防災ダムが建設されました。
串木野ダムもその一つで、1971年(昭和46年)に農林省(現農水省)の補助を受けた県営防災ダム事業串木野地区に建設されました。
完成後は串木野市が、その後の市町村合併でいちき串木野市が管理を受託し五反田川流域の農地防災を担っています。

余談ですが俳優の火野正平さんが自転車に乗って全国を旅する『こころ旅』
2021年12月15日放送分は串木野ダムがスタート地点となっていました。

ダム下から
堤高31メートル、堤頂長134メートルのロックフィルダムですが、近くの市来ダム同様リップラップには芝が張られ見た目はアースダムのよう。
訪問時は晴天の日曜ということで多くのファミリーがデイキャンプを楽しんいたためキャンプ場での撮影は自重しました。


右岸高台に洒落たデザインの管理事務所があります。
ダム完成当初のものではなく後に建てられたものでしょう。
屋上が展望台になっています。


管理事務所屋上からの眺め
木が邪魔でダムの眺めは今一つ。桜が多く、花の時期はいい景色になりそう。
足元の建屋はインクラインの機械室。


管理事務所横の竣工記念碑。
市来ダム同様金箔ではありません。
鹿児島の農水省補助ダムの多くでは事業説明板が設置されていますが、当ダムは見当たらず。


天端からダム下を見下ろします。
ダム下は無料のオートキャンプ場で、芝生が広がり桜が立ち並ぶ好環境。


総貯水容量166万立米で、堆砂容量16万立米分だけ貯留されています。


左岸の洪水吐斜水路。


横越流式洪水吐。


洪水吐に架かる橋は『ダム橋』
ストレートな命名・・・・。


上流から。
網場の左奥にダム穴風放流ゲートがあります。


放流ゲートをズームアップ
常用洪水吐に当たり、通常は流入量はここからそのまま放流します。


(追記)
串木野ダムには農地防災容量が配分されていますが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行うための予備放流容量が配分されました。

2866 串木野ダム(1834)
鹿児島県いちき串木野市生福 
五反田川水系五反田川 
 
 
31.7メートル 
134メートル 
1660千㎥/1500千㎥ 
いちき串木野市 
1970年
◎治水協定が締結されたダム

市来ダム

2022-06-05 12:00:00 | 鹿児島県
2022年5月22日 市来ダム
 
市来ダムは鹿児島県いちき串木野市川上の二級河川八房川本流にある農地防災目的のロックフィルダムです。
鹿児島県では県管理の一級河川および二級河川の防災については主として農水省(農林省)の補助を受けた防災ダム事業によって実施され、昭和40年代から50年代にかけて鹿児島地域及び北薩地域に計7基の農地防災ダムが建設されました。
市来ダムもその一つで、1970年(昭和45年)に着手された農水省の補助を受けた県営防災ダム事業市来地区により着工され、1981年(昭和56年)に竣工しました。
完成後は市来町が管理を受託していましたが、2005年(平成16年)の市町村合併により現在はいちき串木野市が管理を引き継ぎ、八房川流域約225ヘクタールの農地防災を担っています。

市来ダムは県道308号線沿いにあり、県道から堤体を望めます。
堤高41メートル、堤頂長130メートルのロックフィルダムですが、下流面には芝が張られ見た目はアースフィルのようです。


ダム下に向かうと、左手に常用洪水吐からの放流路が現れます。
普段はダム右岸にある斜樋型の常用洪水吐から流入量をそのまま放流しています。


こちらはダム右岸の洪水吐斜水路。
ダム下からは洪水吐と堤体を一望できる場所はありません。


ダムサイトに上がります。
左岸県道わきに建つ竣工記念碑。
文字は金箔ではありません。

上流面。


総貯水容量210万3000立米、うち有効貯水容量193万立米で堆砂容量17万3000立米分だけ貯留されています。


上流面に残る線路上の遺構?
どうやらインクライン跡のようですが、今はもう使われていないようです。


右岸の管理事務所と横越流式洪水吐
職員は常駐していません。


洪水吐斜水路
減勢工にはエンドシルがあります。


非常用洪水吐となる横越流式洪水吐
設計最大放流量は580立米/秒。
この裏手に斜樋型の常用洪水吐があるんですが見ることはできません。


常用洪水吐の機械室。

(追記)
市来ダムには農地防災容量が配分されていますが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行うための予備放流容量が配分されました。

2870 市来ダム(1833)
鹿児島県いちき串木野市川上 
八房川水系八房川 
 
 
41メートル 
130メートル 
2103千㎥/1930千㎥ 
いちき串木野市 
1981年
◎治水協定が締結されたダム

清浦ダム

2022-06-05 08:00:00 | 鹿児島県
2022年5月22日 清浦ダム
 
清浦ダムは鹿児島県薩摩川内市入来町浦之名の一級河川川内川水系樋脇川にある農地防災目的の重力式コンクリートダムです。
鹿児島県では県管理の一級河川および二級河川の防災については主として農水省(農林省)の補助を受けた防災ダム事業によって実施され、昭和40年代から50年代にかけて7基の農地防災ダムが建設されました。
清浦ダムは7基のダムの一つで、1974年(昭和49年)に農林省(現農水省)の補助を受けた県営防災ダム事業清浦地区に建設されました。
完成後は入来町が、その後の市町村合併で現在は薩摩川内市が管理を受託し、樋脇川中下流域約200ヘクタールの農地防災を担っています。

清浦ダムは国道328号線沿いにあります。
下流からダムと正対できる場所はなく、国道から辛うじて下流面を望めるのみ。


洪水吐はクレストラジアルゲート3門、放流管を2門備えています。
通常は流入量をそのまま放流管から放流しますが、流入量が30立米/秒を越えると操作規定に則りゲート操作が行われます。


天端は車両の通行ができます。
左岸に管理事務所がありますが、普段は職員の駐在はありません。


デフレクターの下に放流管吐口
減勢工にはスリットの入ったエンドシル。


3門のラジアルゲートのうち2門が全開。


総貯水容量100万立米、うち有効貯水容量85万5000立米で堆砂容量分14万5000立米が貯留されています。


左岸管理事務所前の竣工記念碑
九州ではおなじみ、金箔仕様。


上流面
放流管は左右で放流量が異なり、それぞれローラーゲートを装備しています。
ダム操作規定により、洪水時には流入量に合わせて細かくゲート操作が定められています。


上流から遠望。
湖畔には桜が植えられ、遊歩道や東屋が置かれ親水公園として整備されたようです。
今でも桜の時期には集客があるようですが、遊歩道や東屋はかなり荒れています。


ダム湖に架かる夢かけ橋
こちらもダムに合わせて建設されました。橋自体立ち入りは問題ないですが対岸の遊歩道は廃道状態です。


ダム湖畔の国道沿いには「七福」さんというそば屋があります。
週4日、10時~2時までの営業ですが安くておいしいと評判。
大盛の天ざるに串揚げや唐揚げがついてたったの1200円。


 (追記)
清浦ダムには農地防災容量が配分されていますが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行うための予備放流容量が配分されました。

2867 清浦ダム(1832)
鹿児島県薩摩川内市入来町浦之名 
川内川水系樋脇川 
 
 
38.1メートル 
66.5メートル 
1000千㎥/855千㎥ 
薩摩川内市 
1974年
◎治水協定が締結されたダム

西之谷ダム

2022-06-04 20:00:00 | 鹿児島県
2022年5月22日 西之谷ダム
 
西之谷ダムは左岸が鹿児島県鹿児島市小野町、右岸が同市西別府町の新川水系新川にある鹿児島県土木部が管理する治水目的の重力式コンクリートダムです。
新川は幹線流路12.5キロ、流域面積19.1平方キロの中小河川ですが、中下流域は鹿児島市中心部を貫流し、時間雨量50ミリ超の降雨のたびに甚大な洪水被害を引き起こしてきました。
1992年(平成4年)に当地へのダム建設が採択されますが、鹿児島県特有の透水性の高い火山灰土壌、いわゆるシラス地盤へのダム建設ということでその技術的検討に長期間を要すことになります。  
そして2009年(平成21年)にようやく本体が着工され2012年(平成24年)に西之谷ダムが竣工しました。  
西之谷ダムは国交省の補助を受けた補助治水ダムで、普段はダムに貯留しない流水型治水ダムとなっています。  
シラス土壌へのダム建設ということで上流面へのフィレットの設置、基礎地盤の強度から堤高に限界があるため貯水容量確保のため貯水池の掘削が行われるなど各所に苦労の跡が見えるます。  
一方で、周辺環境との調和も図られ普段水を溜めない貯水池はジオトープ化され人工的な湿地、クリークなどが整備されています。  

ダム周辺が親水公園のようになっており、ダム下流高台に東屋が設置されたり遊歩道が整備されています。
本体は堤高21.5メートル、堤頂長135.8メートルの小ぶりな横長ダム。
非常用洪水吐としてクレスト自由越流頂4門、常用洪水吐として自然調節式オリフィス1門を備えたゲートレスダムです。
減勢目的のため、ダム下流の流路は蛇行しています。


真正面から
通常は流入量をそのまま放流する流水型治水ダムで、流路には魚が遡上できるよう魚道が設けられています。
流入量30立米/秒以上を洪水としており、30立米/秒を超える分をダムでカットします。


中央が魚道。


魚が遡上できるようエンドシルにも大きなスリットが入っています。


下流面。


左岸管理事務所脇の竣工記念碑。


天端から減勢工を見下ろす
中央の白い筋が魚道
下流は減勢のため大きく蛇行します。


貯水池
有効貯水容量71万8000立米ですが、流水型治水ダムのため普段は空っぽ。
写真ではわかりづらいですが、貯水池はジオトープ化され人工的な湿地、クリークなどが整備されています。    


天端及び右岸道路は徒歩のみ通行可能
湖岸にはベンチや東屋が設けられ周辺住民憩いの場となっています。


上流面にはシラス土壌対策としてコンクリートダムとしては珍しいフィレットがついています。
上流面にフィレットがついた重力式ダムとしては長崎の鳴見ダムや富山の境川ダムなどがあります。


常用洪水吐には流水型治水ダムではおなじみ、塵芥避けのスクリーンが設置されています。


2875 西之谷ダム(1831)
左岸 鹿児島県鹿児島市小野町
右岸       同市西別府町 
新川水系新川 
 
 
21.5メートル 
135.8メートル 
793千㎥/718千㎥ 
鹿児島県土木部
2012年

松元ダム

2022-06-04 14:00:00 | 鹿児島県
2022年5月22日 松元ダム
 
松元ダムは鹿児島県鹿児島市直木町の永吉川水系高田川にある灌漑目的の重力式コンクリートダムです。
松元地区は鹿児島市中心より約10キロの郊外に位置し、標高150~200メートルの丘陵地が続きます。
当地では『お茶』を中心とした畑作で農業振興が進められましたが、土壌は鹿児島特有の透水性の高い火山灰土壌、いわゆるシラス台地で占められて水利に乏しく、生産性向上のため灌漑施設の整備が求められていました。
そこで1986年(昭和61年)に農水省の補助を受けた県営かんがい排水事業・畑地帯総合整備事業松元地区が着手され、その水源として2002年(平成14年)に竣工したのが松元ダムです。
運用開始後は鹿児島市松元地区土地改良区が管理を受託し約170ヘクタールの農地に灌漑用水を供給しています。
 
ダム下から
超広角で撮ったので画像がデフォルメされていますがご容赦を
利水ダムなので洪水吐はクレスト自由越流頂2門だけ
導流壁はいかにも農業用ダムと言った緩やかなカーブを描いた漸縮型。
受益地はダムよりも高所となるため、ダム下にはファームボンドへ水を送る揚水機場があります。




ダムへ通じる管理道路には関係者以外立ち入り禁止の標識が設置されています。
今回は事前に土地改良区の許可を得ましたが、立ち入り禁止、さらに釣り禁止にもかかわらずダムでは多数の釣り師が糸を垂れており事実上放任状態。
2002年竣工と比較的新しいダムですが、下流面には結構な苔が生えています。
冬霜が多いという気象が影響してるんでしょうか?


天端には車止め
徒歩は入れます。


天端から
右手の赤い屋根が揚水機場
緑の建屋は河川維持放流設備。


総貯水容量は64万立米。


右岸の繋留用浮桟橋と巡視艇。


選択取水設備。


とんがり屋根の洒落た管理事務所。


金箔文字の竣工記念碑。


上流から。

鹿児島県は茶の産出額全国第1位。
そして松元地区はその中核地域の一つで、松元ダムの受益地も過半が茶畑となっておりお茶王国鹿児島を支える貴重なダムと言えます。

2956 松元ダム(1830)
鹿児島県鹿児島市直木町 
永吉川水系高田川 
 
 
38.5メートル 
144メートル 
640千㎥/593千㎥ 
鹿児島市松元土地改良区
2002年