日銀総裁がとうとう国会で「現在はインフレ状態」と白状した。それを受けて、政府は、物価上昇を上回る賃金上昇を目指すって言ってるけど。なんだか馬鹿。だって、自分で物価を上げといて、それを追いかけて、で、追いつけないんだから(22か月連続で実質賃金は下がってる)。そりゃたしかに物価上昇の要因の一つはウクライナ戦争。でも、他の国は、だからこそ少しでもその影響を薄めようと金利を上げてるのに、日本は低金利のまま。日銀はこれまでずっと低金利政策を続けてたから変えるのが怖いのね、きっと。多くの日本人は、心配性の遺伝子を持ってるって脳科学者が言っていた。政策を変えて失敗してたたかれるのが心配なんでしょう。だから、責任がなくなるとホントのことを言うのよ。前の総裁だって、辞めたとたんに「もはやデフレではない」って言ってたもんね。
「失われた30年」とか言いますけどね、たしかに給料は上がらなかったけど、物価も上がらなかったら暮らしはそこそこ安定してた。ある外国の専門家もそのことを指摘して「日本人は幸せだった」と言っていた。なのに好き好んで物価上昇に火をつけてしまった。寝た子を起こすとはこのこと。そりゃあね、日銀のお偉いさんは、インフレ下でもこれまで通り牛肉を食べるのでしょう。でもね、あたしたち庶民はね、牛肉が食べられなくなって、豚肉も食べられなくなって、いまや鶏肉がたのみのつな。これすらも高くなってますからね。偉い人はそんなことに思いもよらないのでしょう。庶民がパンを食べられないと聞いて「じゃあ、ケーキを食べればいいのに」と言ったマリー・アントワネットよ、まるで。