絶叫に対する批判に対する批判＝賞賛

スズ子が歌う場所が「こうどう」と聞いて、「講堂」？いや、戦争末期のこの時期、米軍の爆撃で建物はおおかた破壊されたろうから「公道」ね。いやいや、道で歌ったりしたら、空から米機の機銃射撃に会うかもしれない。だとすると「坑道」？実際、だいぶ前の紅白で中島みゆきが黒部ダムのトンネルの中で歌ったことがあったもんね……てな具合に想像の翼が広がったけれど、まあ「講堂」なのでしょう。今日の放送でも、軍部が歌手に「派手な服は着るな、軍歌を歌え」とか言っていたけど、実際、笠置シズ子を担当した「官憲」は早稲田大学出の芸術に理解のある人で、笠置シズ子が歌えるようにいろいろアドバイスをしたらしい。へー、「官憲」にもいろいろいたんだねー。

当時、「ぜいたくは敵だ」って標語が乱れ飛んでたらしいけど、まあ戦時中はいたしかたないとしても、今の世の中、お金のある人が「ぜいたくは敵だ」と言って倹約しちゃうと経済が回らない。お金のある人には、うーんと贅沢をしてもらわないと。

おにぎりや柔道やアニメが大人気なフランスは日本に対する関心がとっても高いみたいだけど、ドイツは全然。日本のクラシック音楽愛好家はドイツ音楽好きが多いけど完全な「片想い」。まれに、日本に興味のあるドイツ人がいるとしたら大抵武道家。そんなドイツでも、今回の能登地震はさすがにニュースでも時間を割いて報道していた。NHKのアナウンサーが津波からの避難を呼びかけて絶叫したこともしっかり伝えていた。絶叫したアナウンサーは山内泉さん。素晴らしいお仕事をなさった。実際に、津波が押し寄せたんだから山内さんの実況で助かった人もいたはず。ところが、ネットニュースのなかに、この「絶叫」について「賛否」と報道してるところがある。え？「賛」は分かるけど「否」ってなに？そしたら、なるほど、いたいた。「アナウンサーがパニクってどうする」って言ってる人が。でも、この「否」のコメントに対して100倍くらい「否の否（＝絶叫への賛辞）」のコメントが寄せられていた。まるで、スズメバチを取り囲むミツバチの大群のように。そうよ、山内さん、ちっともパニクッてなんかなかった。「逃げることっ」って絶叫しつつ、事実の報道の部分ではしっかり冷静に伝えていたし。すごいな、と思ったのは「テレビを消して逃げてください……いや、テレビを付けっぱなしにして逃げて下さい」って言ったときがあって、その場その場で適切な内容を考えつつ発信してるんだなー、と思った。ドイツのニュースも、今回の「絶叫」は、東日本大震災のときの教訓から「明確に避難を呼びかけたもの」って言ってた。海外の放送局だってよく分かってる。

あたし、前から山内泉アナのファンで、だからググったことがあって、で、愛知県のご出身て知ったんだけど、実は、あたしのお友達にも山内さんがいらして、その方も愛知県出身なの。容姿もどことなく似てるの。だから、お友達の山内さんにかねがね山内泉さんて親戚？って聞こうと思ってるんだけど、まだ聞けてない。