「たこっぱち」ってK田さんが言うからなにかと思ったらショスタコーヴィチの交響曲第8番のことだそうだ。「たこはち」が訛って「たこっぱち」になったんだな。「っ」が入ることによって五文字になる。五文字の名前は人に快感を与えるという。だから、相撲取りのしこ名は五文字が多いそうだ。高見山大五郎など、しこ名も名前も五文字である。だが、「たこっぱち」という名称は奇跡の連続によって世に現れた。地球が生物の住む惑星になったのと同様の奇跡のなせるわざである。もし、ショスタコーヴィチを「タコ」と略さず「ショコ」と略していたら(しょこたんか!)この名称はなかった。さらに、タコの交響曲すべてが「っ」を持てるわけではない。順に試して見よう。「たこいち」「たこに」「たこさん」「たこよん」「たこご」「たころく」「たこしち」「たこはち」「たこきゅー」。ね?「っ」を入れて(ついでに「は」を「ぱ」にして)語呂がいいのは「たこはち」だけである。それから、第8番だったらみんな「っ」を入れてよいわけでもない。「べとっぱち」「ぶるっぱち」「まらっぱち」……どれもいまいちである。「たこっぱち」が奇跡の産物と言った所以である。因みに、私が最初に聞いた「タコ」の交響曲は「たこじゅうご」であった。中学んときだったから、多分日本初演をテレビで見たのである。タコムスコが振っていた。「たこはち」で連想したものの一つが「マルハチ」。前記の高見山が「まるはーち」と叫ぶ丸八真綿のCMである。それから「たこっぱち」から最初に連想したのは「でこっぱち」。そう、この時期である。子供の頃、冬休みの二週間は黄金週間。テレビで再放送のアニメや怪獣映画をよく放送していた。そのなかに「もーれつア太郎」があり、その登場人物の一人がでこっぱちである。連想はどこまでも広がる。でこっぱちで思い出したのは指揮者のホルスト・シュタイン。われわれ中学生の音楽ファンは彼を「火星人」と呼んでいたが、実はとっても偉い人である。バイロイトでもよく振っていた。彼がバンベルク響を振ったマイスタージンガーの前奏曲を東京文化会館で聴いたが素晴らしかった。聞いた話では、シュタインは素晴らしいテナーの声を持っていたのだと。N響のリハでよく歌っていたそうだ。きっとあのおでこが共鳴したのだろう。因みに、私が中学生のときN響アワーで見る指揮者はシュタインのほか、サヴァリッシュとスイトナー。スイトナーも異形の人であったが(失礼)、やはり偉い人で、生で聞いたモーツァルトの三大交響曲は圧巻だった。もういちど名前の話に戻る。「タコキュー」と言えても「たこく」とは言えない。「だいく」も「だいきゅー」とは言わない。それぞれ適性というものがあるのである。
今日のネタとは関係ないが、昨日書いた夢の話のうち二つ目は相当淫靡であり、差し障りがありそうなので詳細の公開を控えているのだが、やはりその淫靡な感じを人と共有したい。全文ドイツ語の記事がアップされたらその話だと思ってちょうだい。
今日のネタとは関係ないが、昨日書いた夢の話のうち二つ目は相当淫靡であり、差し障りがありそうなので詳細の公開を控えているのだが、やはりその淫靡な感じを人と共有したい。全文ドイツ語の記事がアップされたらその話だと思ってちょうだい。