文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
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書評:雪の夜は小さなホテルで謎解きを

2018-01-23 21:25:16 | 書評:小説(ミステリー・ホラー)
雪の夜は小さなホテルで謎解きを (創元推理文庫)
クリエーター情報なし
東京創元社

・ケイト・ミルフォード、(訳)山田 久美子

 雪に閉ざされた小さなホテルグリーングラス・ハウス(緑色のガラスの家)。シーズンオフにもかかわらず、客が5人も訪れるが、どれも一風変わった人ばかり。

 正にミステリーに付きものの絶海の孤島のようなシチュエーションで、客が一人、また一人殺されていく・・・・・なんてことは全然ない(笑)。でも、やっぱり事件は起きるのだ。宿泊客の物が盗まれ、ホテルの非常用の発電機が壊される。

 伝説の密輸人ドク・ホーリーストーンというのが、今はホテルになっているこの家の元の持ち主らしい。この家には、彼にまつわる何かが隠されているようだ。しかし、伝説の密輸人って、もうその呼び方から小物感が漂っている。これが海賊王なんかだと、まだ分からなくもないのだが。

 ホテルの息子マイロと料理人の娘メディは、ゲームの登場人物になりきって、まるで少年探偵団のように事件を調べるのだが、これが意外と有能で、盗まれたものも次々に発見していく。そして事件の犯人にも迫るのである。そして、最後に意外な真実が明らかになる。

 ところで、地下鉄道っていったい何なんや?頓挫した鉄道計画で、密輸人御用達の鉄道が今でも1両だけ走っているらしいが、殆どの人間が知らないって、運賃相当高くしないと、メンテ費用も出ないと思うのだが。

☆☆☆

※初出は、「本が好き!」です。
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