文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

銭形平次捕物控 286 美男番附

2022-01-30 09:03:47 | 書評:小説(ミステリー・ホラー)

 

 この話も、いつものように八五郎が平次のところにやってきて、二人で掛け合いを始めるところから始まる。

 平次の方は今回は大分機嫌が悪いようだ。その原因と言うのが、

「盆も正月も無え野郎にはわかるめえが、今日は十月の晦日だ、先刻から何人掛け取を斷わつたと思ふ、こいつは洒落や道樂で出來る藝ぢや無えぜ」

ということらしい。平次は相変わらず貧乏暮らしのようだ。これに対する、八五郎の返答は、

「相濟みません、人の氣も知らねえやうですが、借金や掛けは拂はねえことに極めて居ると、思ひの外氣の輕いもので」

 オィ、八五郎、十手を預かる者がそんなことでいいのかと思わず突っ込みそうになる。

 さて、今回の事件だが、なんと八五郎が色男番附に載ったという。色男番附とは、正式には息子番附というらしい。このネーミングセンスには言いたいこともあるが、昔はこんなものだったかもしれない。これには平次ビックリ、

「色男番附? そいつは何處の國の番附だ、よもや日本ぢやあるめえ」(中略)名物の顎を二三寸切り詰めたところで、これは色男といふ人相ではありません。

 でもよく聞いてみると、呼び出しとして載ったらしい。

 ところがこの息子番付の東西大関が殺される。平次はあまり自分から乗り出すことはないようだが、この事件に関しては自分から乗り出していった。

 この事件の謎は二つ。一つは犯行の手口。もう一つはもちろん犯人は誰かということだ。平次は見事どちらも解決する。それほど長い話ではないので、寝る前などに、割と気軽に読むことができるだろう。

☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

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耳袋秘帖 妖談かみそり尼

2022-01-28 09:24:07 | 書評:小説(ミステリー・ホラー)

 

 この話も、還暦過ぎても元気なお奉行様、江戸南町奉行の根岸肥前守鎮衛が主人公である。何しろ南町奉行になったのが還暦過ぎてから、芸者の力丸姐さんという美人の彼女もいる。

 このお奉行様、「耳袋(みみぶくろ)」という不思議な話を集めたエッセイ集で有名だ。それをネタにして物語は進んでいく。

 今回は高田の馬場にある竹林に庵を構えた、月照尼という評判の若い美人尼さんの話だ。しかし、この尼さん、ちょっと難がある。ある図形を見ると、人が変わったようになり、かみそりを振りかざして襲ってくるのだ。いくら美人でも、鬼女のような表情でかみそりを振り回されたらちょっと、いやかなり怖い。

 この月照尼の庵の近くで、殺人事件が相次ぐ。果たして犯人は、月照尼なのか。

 尼さんといえば、この話にはもう一人東灯尼と言う人物が出てくる。こちらもなかなか面白いが、月照尼と違い、歳は60くらいで、良く肥えている。根岸に言わせれば、陰間が尼になったらしい。

 この本筋に関係ある話や、関係のない小ネタ的な話を散りばめているが、根岸さまは耳袋を元にして合理的な解釈をつけていく。こちらもなかなか興味深い。

☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

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秋田大学通信教育「エネルギー地質学」の学習単位認定試験解答を投函

2022-01-27 14:05:47 | 秋田大学通信教育

 先ほど、秋田大学通信教育の「地球科学コース」のうち、「エネルギー地質学」の学習単位認定試験の解答を近くのポストに投函してきた。50肩になったため、しばらく休んでいたが、また再開していこうと思う。あと2単位の報告課題が二つ、単位認定試験が1つ。1単位の報告課題が1つ、単位認定試験が1つの段階だが来年の8月まで在籍期間があり、10単位取れば修了となるので、たぶん修了はできそうであるる。

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銭形平次捕物控 083 鉄砲汁

2022-01-26 14:01:14 | 書評:小説(ミステリー・ホラー)

 

 鉄砲汁というのはフグ鍋のこと。河豚を鉄砲と言うのは当たれば死ぬというしゃれらしい。この話では河豚鍋を食べた3人のうち一人が当たって死んだという。

 本書はいつものように、ガラッ八が平次の所に飛び込んでくるところから始まる。今回は八がいつもと違い景気がいい。金には縁のないはずの八が大金を持っているので、盗んだんじゃないかと八を詰問する平次だが、話を聞いてみると、八が二分で買った脇差が十両で売れたという。実はおまけにつけた根付の方が本命だったのだが。

 ところが、脇差を買った浜町の吉三郎と言う男が河豚の毒に当たって死んでしまう。いっしょに河豚鍋を食べたのが、唐人お勇という女と御家人喜六という浪人者らしい男。殺人事件で、その背景には抜荷という犯罪があった。

 この話では平次は散々な目にあう。毒殺されそうになったり、家に放火され焼け出されたり。そして最後には景気よく投げ銭をしている。曲がったことが大嫌いで、岡っ引きの余禄には縁がなくビン豪暮らしの平次のこと、あとで恋女房のお静さんに怒られないかな。それが少し心配になった。

☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

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笑顔のたえない職場です。

2022-01-24 08:38:44 | 書評:その他

 

 主な登場人物は主役の双見奈々。自分にまったく自信のない漫画家である。ちなみに妄想癖がある。そしてそのアシスタントの間瑞希(はーさん。ちなみに奈々の友人の妹。その姉もはーさんらしい。)。奈々の担当編集者である、美女の佐藤楓。

 本書を読むと、編集者と漫画家の相性がいかに大事かということがよく分かる。楓は、奈々を天才として買っている(ただし恥ずかしいのでなかなか褒めない。褒め慣れてないので褒めるとすごく疲れる。)のだが、前の担当編集者の戸田は、自分の趣味に合わないので、ネームになかなかOKを出さなかった。これが奈々が自信のもてない大きな原因となっている。

 このあたりを読むと、今のシステムに関する問題点が分かると思う。一人の担当編集者がクリエイターでもないのに、自分の趣味でダメ出しをするところに根本的な問題があると思う。その編集者が名伯楽ならいいのだが、そうでない場合は才能をつぶすことになってしまう。しかし、編集者には何のペナルティもない。前の担当者には石を投げたくなる人も多いのではないかと思う。

 こういった漫画家の日常が、コミカルに描かれており、時にはニヤリとしてしまう。絵柄も綺麗なので、私の趣味にもあう。いくらストーリーがしっかりしていても、絵柄が綺麗でないのは、私には合わない。

☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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生徒会役員共(22)

2022-01-22 12:42:35 | 書評:その他

 

 私のお気に入りの漫画の一つ「生徒会役員共」もこの22巻で完結。絵柄が綺麗なうえ、あのエロボケ具合がなんともいえないのだ。これで、アリアちゃんの聞き間違えをはじめとしたエロボケもお目にかかれなくなると思うと少し寂しい気がする。

 この作品、女子はほとんど美少女なのだが、男子の登場人物は市立桜才学園生徒会副会長の津田タカトシ君くらいだ。この学園、前年までは女子高なので、男女比率が極端に女子に高くなっている。タカトシ君は、家に近いと言う理由で桜才学園に入学したのだが、生徒会会長の天草シノにより無理やりに生徒会に入れられる。

 面白いのが、英稜高校生徒会長の魚見さん。タカトシ君の親戚と魚見さんの親戚が結婚したので、親戚の親戚は親戚とばかりに、タカトシ君ちに入り浸る。しかし、タカトシ君も彼の妹のコトミもべつに違和感はないようで、すっかり魚見さん、津田家になじんでいる。

 タカトシ君の周りの女子たちは、明らかにタカトシ君に気があるのだが、肝心のタカトシ君、女子たちのエロボケにツッコむのに忙しいようだ。この巻が最終ということで、誰かひとりに絞られるのかと思ったのだが、まだまだみんなでワイワイと言う日常が続くようだ。

☆☆☆☆☆

 

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現実主義勇者の王国再建記 1,2

2022-01-20 09:53:16 | 書評:小説(SF/ファンタジー)

 

 

 テレビの深夜アニメでもやっているこの作品。相馬一也は、祖父と二人で暮らしていたが、一也の大学合格を見届けるようにして亡くなってしまう。新たな生活に踏み出そうとした一也だが、なんと異世界にあるエルフリーデン王国に、勇者として召喚されてしまう。ちなみに、この世界には魔法があり、異世界ものではおなじみの、エルフや獣人、モンスターなどもいる。

 異世界勇者ものというと、チート能力を手にした主人公が、異世界で無双するという話か、腹黒い王様らにうまいように使われると言った話が多かった。しかし、この話は、そのどちらでもない。王様も人のいい人物として描かれており、一也は召喚早々、王の立場を押し付けられてしまう。

 そもそも勇者召喚が成功するなんて思っておらず、それでもやったのはグラン・ケイオス帝国からの外圧でしかたなくである。この世界では人間と魔族が争っており、魔族との戦争支援金を払うか、勇者を召喚してその勇者を帝国に引き渡すかせよというのだ。帝国に引き渡されたら一也はどう扱われるか分からない。ここから一也の生き残り戦略が始まる。

 つまり一也は勇者として召喚されたのだが、自分で無双などはせず、内政にその手腕を発揮するのである。おまけに前王の姫のリーシアの婚約者となってしまう。一也は、エルフリーデン王国を強国にして、帝国の要請などはねのけられるようにしようとする。しかし、エルフリーデン王国の置かれた立場はまさに内憂外患。

 エルフリーデン王国は、多種族から成り立っている国だ。歴史的な経緯もあり、陸軍はライオンの獣人ゲオルグ・カーマイン、空軍は半竜人(ドラゴニュート)のカスコール・バルガス、海軍は500年も生きている蛟龍族のエクセル・ウォルターという3人の公爵が支配していた。しかし、彼らは、一也と対立姿勢を示していた。また外にはエルフリーデン王国を狙うアドミニア公国の存在。

 お気に入りのキャラはダークエルフのアイーシャ。並々ならぬ武を持ち、美人なのだが、食いしん坊キャラがすっかり定着してしまった。それがなんとも可愛らしいのだ。

 1巻では、一也の内政における取組、2巻ではアドミニア公国との戦いが描かれているが、まだ2巻までしか読んでいない。この後どう展開していくのか楽しみだ。

☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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記録するだけであなたの夢が10倍叶う! 夢を叶えるドリームマネージャー手帳

2022-01-18 11:21:10 | 書評:その他

 

 この本のタイトルから、本書自体が手帳になっているのかと思ったら、夢を叶えるための色々なノウハウは記載されているが、これ自体は普通の本である。ちなみに、「ドリームマネージャー手帳」と言う本来の手帳が別に売られているようである。こちらの方にもそこかしこで触れられており、この本に書かれていることが使いやすくなっているのだろうが、絶対にないといけないというようなものではないようだ。

 さて、本書に書かれていることをざっくりと言えば、経営企画系の仕事をしている人にはお馴染みのPDCAサイクルを人生においても回せということだろう。ただ企業ではなく、個人の夢なので細かいところは若干の違いがあるようである。

 まず、最初に協調されているのが、人生のビジョンをはっきりさせて、そこから逆算して、アクションプランを立てるということだ。そして夢に向かって必要な努力をこつこつと積み重ねていくのである。そのために本書では、記録を取る事を勧めている。

紙や手帳などに手で書くだけで、頭の中で考えたり、思ったりしているたくさんのことが整理できて、意識が向いて、気づきが生まれ、忘れずに行動できるようになります。ですから、やりたいことを叶えるためには、紙や手帳に手で書くことがとても大切になります。(p25)


 私も書いて整理するというやり方には賛成だ。頭の中で思っているだけでは抜けが合っても気が付きにくい。目に見える形にすることにより、ここはこの方がいいとか、あれを入れた方がいいとかいろいろと考えることができるのである。

 また、計画を立てたら立てっぱなしということはない。計画を進めていくためには、見直しが必要になる場合もあるだろう。

ビジョンを叶えるためにこれまでつくり込んできたアクションプランですが、計画どおりに進めるのは難しいものです。壁にぶつかるたびに修正や調整をしながら進めていかなくてはなりません。(p119)



 記録するのも、自己肯定感を強めるために、「できたこと」だけであるというのもいい。できなかったことまで記録すると、どうしても人間はあれもできなかった、これもできなかったという自己嫌悪に陥りがちだからである。

手帳に記録するのは「できたこと」だけです。そして、「できたこと」だけを振り返る。ただそれだけ。この方法はシンプルで簡単な上、さらに自己肯定感を高める有効な方法です。(p130)



 細かいところは、本書を読んで確認して欲しい。ゴールに至る方法は色々あり、これも一つの方法だろうと思うが、大事なのは一度決めたやり方をよほどの理由がない限り続けるということだろう。

☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

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ラーメン大好き小泉さん 6

2022-01-16 08:13:15 | 書評:その他

 

 ラーメンが大好きな美少女女子高生小泉さんと、そんな小泉さんが大好きな同級生・大澤悠(女子です)の物語もこれで5巻目。小泉さんは相変わらずラーメンを食べている。

 この間では最初の話で、「カラシビ」と言うものが出てくる。カラくてシビれると言う意味らしい。ちなみに、辛いのはもちろん唐辛子、しびれるのは山椒である。この話には、「カラシビ」をそれぞれ調整できるラーメン店が出てくる。「抜き」から「鬼増し」までどちらも5段階になっているので、好みに合わせて注文するというシステムらしい。

 この「カラシビ」の洗礼を受けるのが、なぜか悠ちゃんの友達である美沙ちゃん。すっかり、「カラシビ」の魅力に嵌ったようだ。しかし、小泉さん、白目向いて、美少女らしからぬ顔で、美沙ちゃんに対応。いろいろと「いいのか?」と突っ込みたくなる。

 もう一つ、小泉さんと悠ちゃんの浴衣姿が見られる。こちらもなかなか魅力的だ。悠ちゃんが少し大人びて見えるかな。言動は相変わらずだけど。

 小泉さんの悠ちゃんへの塩対応は相変わらず。それでも優ちゃんは、距離が確実に縮まっているとポジティブシンキング。この悠ちゃんのメンタルは見習いたいと思う人も多いのではないかな。

☆☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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放送大学2021年度2学期の答案提出

2022-01-15 11:07:20 | 放送大学関係

 先ほど自宅近くのポストに放送大学2021年度2学期の答案を投函してきた。投函したのは「生活経済学」と「社会調査の基礎」の2科目4単位分。

 これで2022年度1学期が始まるまでは、50肩のために、遠ざかっていた秋田大学の通信教育の方に専念しようか。

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