文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

通信指導「和歌文学の世界(’14)」提出

2015-05-18 20:52:11 | 放送大学関係
 今日から、放送大学の通信指導が、web提出できる(郵送の受け付けは5月25日から)ので、とりあえず以前に解いておいた「和歌文学の世界(’14)」を提出した。結果は10/10正解。もっとも、放送大学の場合、通信指導の成績は、最終成績には関係なく、単に単位認定試験の受験資格ができるというだけだが、とりあえず提出が済んで一安心といったところだ。あとは、「文化人類学(’14)」だが、こちらもほとんど終わっているので、近いうちに提出する予定。

 最初IEで放送大学のキャンパスネットワークに入ったのだが、通信課題のページがまったく表示されなかったので、ブラウザをGoogleに切り替えたら、こんどはうまくいった。IEも使い慣れているので使っているが、こういったところで、イラッと来ることが多い。

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書評:いなくなれ群青

2015-05-18 16:08:48 | 書評:小説(SF/ファンタジー)
いなくなれ、群青 (新潮文庫)
クリエーター情報なし
新潮社



 河野裕の「いなくなれ群青」(新潮文庫)。「階段島シリーズ」の第1作目に当たる。

 舞台は、階段島と呼ばれる不思議な場所。人口は約2000人。「不思議な」というのは、島の住人は、元からそこに住んでいるわけでも、自分の意思で移住してきたわけでもなく、気がついたら島にいたということ。全員が、島に来たときの記憶を失っているため、なぜその島にいるのかは誰も分からない。

 その島では、ネットで買い物ができる。郵便局でATMも使える。島に物資を運ぶ船も来ている。それなのに、住民は島から出ることができない。失ったものを見つけるまでは。彼らは、捨てられた者だという。いったいなぜ、そして誰に捨てられたのか。

 島では、山のふもとから山頂に向かって階段が続いている。中腹には中高生の通う学校があり、山頂には魔女が住む館があるとの噂だ。この島は、魔女により管理されているという。

 主人公は、島の高校に通う七草という少年。それなりに平穏に暮らしていたのだが、幼馴染みの真辺由宇と、島で2年ぶりに再開したことから、彼の日常は変わってしまった。いったいなぜ彼女は、この島に来ることになっってしまったのか。なんとか島から出ようと画策する彼女。真辺は、徹底的な理想主義者で、正論で固めた道をつっぱしる。それは、悲観論者の七草に、いつも厄介事をもたらしていた。

<僕が抱える問題や悩みは、だいたいが真辺に関係していた。君がいなければきっと、僕の日常はもっと静かで、穏やかで、とりとめのないものだった。>(p194)

 しかし、それにも関らず、中学2年で彼女が転向するまで、七草は彼女とずっといっしょにいたのだ。

<どれだけ悩みが増えても、厄介事に巻き込まれても、そばにいたいと思っていた>(p195)

 人は、生きていくためには変わっていくことも必要だ。その過程で、何かを切り捨てていかなければならないこともある。理想主義者と悲観主義者という正反対の二人がいっしょにいたいと願えば、やはり変わらざるを得ないのだ。しかし、七草は、真辺のまっすぐさを守りたかった。だがそれは、彼女との別れにも繋がる。果たして二人の関係はどうなっていくのか。階段島という不思議な場所を舞台に展開するこの青春ファンタジックミステリーは、甘酸っぱく、そしてほろ苦い。

☆☆☆☆

※本記事は姉妹ブログと同時掲載です。

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放送大学面接授業「宮島と芸能」1日目

2015-05-18 06:04:10 | 放送大学関係

 昨日は、放送大学の面接授業、「宮島と芸能」の1日目だった。宮島とは、世界遺産の厳島のことであるが、ここで行われる祭礼で披露される芸能について解説するというもの。講師は、広島にあるエリザベト音楽大学の片桐巧教授である。

 講義で取り上げられた芸能は、雅楽と能の2種類。宮島では、夏の暑い時期を除いて、多くの祭礼がおこなわれるが、これらの行事に雅楽が伴っているというのが特徴とのことだ。この雅楽には、中国系の唐楽と朝鮮系の高麗楽の2種類に分けられ、衣装の色、どちら側から入場してくるかによって区別できるらしい。実は、この2か国以外から日本に伝わってきたものもあるが、整理される過程で、どちらかに分類されたという。もっとも、中国で行われていた本来の雅楽とは、儒教思想と結びついたもので、宗廟(祖先を祭った社)や文廟(孔子を祭った社)で大規模な楽器の演奏を伴って舞を舞うというもので、日本の雅楽は、燕(宴)楽すなわち唐時代の宮廷宴響楽がルーツだというから面白い。

 そして能であるが、こちらは、1年のうち4月16日から18日の3日間だけ行われる。宮島の能の特徴は五番立てといって、能と能の間に狂言をはさみながら朝から晩までぶっとおしで行われるというもの。忙しい現代の世で、五番立ての能が行われるのは、宮島くらいらしい。このほかにも特徴がある。最初の2日は、頭に「翁」という演目が付くが初日は喜多流、2日目は観世流で演じられる。

 授業は、講義に加えて、実際に行われている雅楽や能をビデオで紹介するというもの。やはり実際の映像を見ると、どのようなものかが一目瞭然で、理解が全然違ってくる。実は前日よく眠れなかったので睡眠不足で出席したのだが、ビデオが興味深かったので、居眠りもせずに1日講義を楽しむことができた。雅楽も能もほとんど知識がなかったのだが、基本的なことは知ることができたと思うので、何かのときにこれらを観る機会があったら、昔よりは興味を持って観ることができるだろう。
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