廃盤蒐集をやめるための甘美な方法

一度やめると、その後は楽になります。

ラジオデイズレコード 初訪問

2023年12月25日 | 廃盤レコード店



親戚の法要で12/23(土)~24(日)は名古屋に行っていたが、その隙間を縫ってラジオデイズレコードへ行ってきた。以前から1度行ってみたいと
思っていたレコード屋さんだった。オールジャンルを取り扱っているが、ご店主はジャズのコレクターなので、きっとジャズの中古が充実して
いるのだろう、と思っていたからだ。

店頭に出ている商品数自体は多くはないが、お店の規模感や他ジャンルとのバランスからすればこのくらいが妥当というところなのだろう。
私好みのタイトルの在庫が複数あって、それ以外に買い換え目的の物も含めて、何枚か手にすることが出来た。初めて訪れたお店でこういう
経験ができるのはうれしいものである。これからは時々名古屋に来ることになるので、またお邪魔したいと思う。

帰りの新幹線の中でつらつらと考えてみると、特に目当てのものもなくお店に行って、レコードをパタパタとめくっていたら探していたものに
思わず出会って、ホクホクした気分で帰るというようなことは今年はまったくなかったことに気付いた。東京のお店は概ね週末のセールまで
レコードは抱え込まれていて、Web上の写真とリストで購買欲を煽りながら競争して買わせるというスタイルが定着しているが、そういうのが
嫌いな私などは、ユニオンでめぼしいレコードを買う機会がすっかり無くなってしまった。

たくさんの買い取りが持ち込まれるユニオンのようなところはそうでもしないと商品の回転が悪くなり、キャッシュフローが悪化してしまうので
止む無くやっているのだろうし、買う側もどの店舗に欲しいレコードが出るかが効率良くわかるので、マス的な需要と供給のバランスは取れている
のかもしれない。ただ、私のようにこの趣味に効率などまったく求めていない人間からしたら、こういうやり方は迷惑以外の何物でもない。
中古レコードは1人でコツコツと探すのが楽しいのであって、他人と奪い合いながら買うなんてことはあり得ないことだ。

だから、私のような人間にとっては、ラジオデイズレコードのようなお店があるのは有難いことだ。ご主人と少しお話させていただいたが、
名古屋はジャズのコレクターの数が少ないのだそうだ。そのおかげでエサ箱が荒れていないのだろう。いくらお店側が努力されているとはいえ、
これが東京だったらエサ箱は引っ掻き回されて、魅力のある在庫を常に維持するというようなことは叶わないのではないかと思う。

規模の論理でレコードを流通させる領域とは別に、マニアの気持ちに寄り添ったお店が存在するというのは我々には心強いことなので、
頻繁に行くことはできなくても、これからも頑張ってお店を続けてもらいたいと思う年の瀬だった。



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2 コメント

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Unknown (avengerv6)
2023-12-27 10:39:30
名古屋に来られたのですね。しかもラジオデイズにも。地元ながらこの店を知ったのは一年ほど前、DU名古屋と同時です。大きな交差点に面していながら昭和の匂いがプンプンするビルの2F、初めての時、D・バードのトランジション盤が飾ってありました。その後一度覘いたものの、営業日、時間をしっかり把握していなく、二度ほど続けて鍵が掛かっており、それ以来、足が遠退きました。いかにも個人の中古レコード店という味が残っていますね。また、営業日、時間を確認してから行こうと思います。
Unknown (ルネ)
2023-12-27 11:19:12
親戚の叔父が亡くなり、叔母が1人でいるので、時々名古屋へ様子を見に行くことになりそうです。
名古屋は東京よりもマスクをしている人が多くて驚きました。

バードのアルバムはまだ残っていました。あの値段では売れないでしょう。
古いビルでちょっとビビりましたが、土曜日はお客が結構多くて、驚きました。

ユニオンにも行ったのですが、成果なしでした。名古屋店が相手なら、ラジオデイズは
安泰なんじゃないでしょうか。そんな印象を持ちました。

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