駒子の備忘録

観劇記と乱読日記、愛蔵コミック・コラムなどなど

宝塚歌劇宙組『SANCTUARY』

2014年09月08日 | 観劇記/タイトルさ行
 宝塚バウホール、2014年9月6日ソワレ(初日)。

 16世紀、ヴァロア王朝下のフランスはカトリックとプロテスタントの対立が貴族の勢力争いと結びつき、崩壊寸前にあった。フランス国王シャルル9世(秋音光)の母后カトリーヌ・ド・メディチ(純矢ちとせ)は王家の安泰のため、娘のマルグリット・ド・ヴァロア(伶美うらら)と南仏の小国ナヴァールの王子でプロテスタントのアンリ・ド・ナヴァール(愛月ひかる)の結婚を目論む。カトリックの立場に甘んじていては、ローマ教皇の後ろ盾を持つパリ随一の大貴族ギーズ公(凛城きら)に国政を牛耳られてしまうと危機感を覚えていたのだ…
 作・演出/田渕大輔、作曲・編曲/斉藤恒芳。全2幕。愛月ひかる待望のバウ初主演作、『Victorian Jazz』でデビューした田渕先生の第二作。

 この日しか行けなくて、初日を観てきました。ナウオンの初回放送を録画し忘れたのでまだ見られていません、「歌劇」やスカステニュースの対談しか見てません。
 そんな段階で書いています。ごくごく個人的な感想です。完全ネタバレしています、これからご観劇の方はご留意ください。

 さて、『ヴィクジャズ』は遠征していないのでスカステ放送で一度しか見ていないのですが、可もなく不可もなく…というかなんでもできるだいもんにはやや役不足の舞台だったか…という印象しか残っていません。
 今回の田渕先生はそれからするとかなりがんばったのではないでしょうか。もちろん完全オリジナルではなく史実が元にあり、かつ有名な映画『王妃マルゴ』(原作はアレクサンドル・デュマの小説)があるということはありますが。
 少なくとも私は好きです。しかしだからこそもったいない、だったらもっとこうしたらよかったんじゃないの?と思えるところがいくつかありました。舞台に関する前情報も少なく、萩尾望都『王妃マルゴ』(集英社愛蔵版コミックス、既刊2巻)を読んだくらいなのとうっすら持っている西洋史の知識だけで観ましたが、宙組子と宝塚歌劇に関する情熱においては人後に落ちないものがあるといらぬ自負を持っておりますからね。愛とこだわりがあると毎度語りが長いです、すみません。

 で、まず、ではあのポスタービジュアルはあれでよかったのか?という点です。
 ヒロインのマルゴはそれこそタイトルロールとなる映画もあることから、美貌で奔放で…というイメージはある程度一般的に流布していると思われます。しかしその夫となりのちにフランス国王になったナヴァール王子アンリの一般的なイメージは? ほとんど「…」なのではないでしょうか。
 そこにこのビジュアルを持ってきた。何やら黒くて悪そうで色っぽいですよね。イヤそういう意味ではキャッチーで素敵なポスターでしたよ。しかし作品全体を通して考えたときに、アンリのキャラクターとして、見せ方として、これでよかったのか?ということです。
 あるいはポスターがこれなら、舞台のプロローグの方を変更すべきではなかったでしょうか。ツイッターでもつぶやきましたが、この演目にはフィナーレがありませんでした。重厚な歴史ロマンでなかなかシブいお芝居の終わり方だったので、ないのも似つかわしくていいかなとは思いました。しかしだったらプロローグはフェンシングではなくダンスにしてもよかったのではないか。殺陣はクライマックスなどにがっつりあるからです。せっかくの新進スターの(遅すぎるくらいの!)初主演作、キラキラしたところをファンに見せたってバチは当たりません。
 何より現状のプロローグの殺陣のくんだりが、歴史考証的なこともあるのかもしれませんが二番手格のりんきらギーズ公が綺麗になでつけた金髪に白と金のお衣装でカトリック兵士もみんな白と金、対して愛ちゃんアンリは黒の乱れ髪に黒いお衣装、プロテスタント兵士も黒だったか濃い紺だったか…なお衣装でした。格闘としては互角に終わり、暗転して開演アナウンス、そして本筋に…という流れでしたが、ここで観客としてはポスターのイメージもあって「アンリってダーク・ヒーローなの?」と思ってしまうと思うのです。好戦的な肉食系に見えかねない。
 でもそれじゃまずいのではなかろうか。この物語は、主人公アンリが、白王子だったところから陰謀に巻き込まれて黒くグレ、愛を知って清濁併せ呑むことを覚え、愛する女性とともにグレーとして生き抜いていくことを選び取って終わる、といったものなのではないでしょうか。
 だから今のポスターは物語のラストというかその後、あるいは最終的な彼らの人生のイメージを表したものである、とすればそれでもいいし、なんならプロローグもこのまんまでもいいですが、しかし本編に入ってアンリが初登場するときには白系のお衣装でなければいけないと思うのです。着替える時間がないなら捻出しなきゃダメ。ずっと黒いお衣装を着せてラインナップの白いお衣装でハッとさせたかったのかもしれないけれど、最初と最後だけ白くてもその効果は十分出せます。
 冒頭で主人公(および主要なキャラクター)をどう説明し観客にどう印象づけるか、はその後に物語を展開させるにあたりとても重要な工程です。ココ試験に出ますよ田渕くん。
 なのに現状、アンリは黒王子の雰囲気をまとって現われてしまっている。それではキャラクターとしてブレてしまっているし、物語の流れにも合いません。

 本編の第一場はとてもがんばっていて、フランスの現況と主役カップルの政略結婚の経緯とその周辺事情がうまく語られていました。カトリーヌ母后は同じカトリックだけれど王権を脅かしかねないギーズ公を牽制するために、プロテスタントと手をつなごうとしているのです。
 それに対し、ナヴァール王子アンリはプロテスタントとカトリックの融和、フランスの平和のためにマルゴとの政略結婚を受け入れようとしています。のちに語られますが、彼は田舎で質素に育った純真で理想に燃える青年なのです。あくまで白王子なのです。そういう説明や印象を与える演出がここでもっと欲しい。ここでのスタートが肝心なのですから。
 しかし彼の平和への意思に反して、母のジャンヌ女王(花里まな)はカトリックに勝つよう、そしてフランス国王になるよう息子に強要して、病に死していく。アンリは母の野望に失望し、そんな血なまぐさいんじゃない生き方がどこかにあるんじゃないかなあ…と星空に歌う、ここはそんな流れでしょう! どんな歌だったか歌詞をあまり覚えていませんが(ダメじゃん)、いい楽曲だったしいい歌唱でした。愛ゆうりということでぶっちゃけ歌を一番心配していましたが、総じて健闘していたと思います。

 マルゴとの結婚式のためにパリへやってきたアンリは、マルゴの兄アンジュー公(春瀬央季)に田舎者扱いされたりマルゴに想いを寄せているギーズ公に嫌みを言われたりしながらも、そつなく流して、ついにマルゴと対面します。プログラムではマルゴは「奔放を装う」とありますが、まず彼女が奔放だとされていることを舞台上できちんと描写・説明しなければいけません。事前にたとえばジャンヌの口から「嫁に迎えるにはふしだらそうな女で悔しいが仕方ない」みたいなことを言わせたり、大広間で貴族たちに「あの尻軽が結婚なんかでおちつくのかね」とか言わせるとか。アンリの小姓オルトン(七生眞希)に「美人だけど身持ちが悪いと評判ですよ、そんな方がアンリ様の奥方様になるなんて」とか言わせて、アンリに「そんな噂を信じてはいけないよ、会って話してみないと人の本当の姿はわからないものだよ」みたいなことを言わせておくのが一番いいかな。
 そういう前情報をおいて、その上であのゆうりちゃんのそれはそれは美しいマルゴを登場させるべきでした。肩を大胆に出した紫と金の豪奢なドレス、結わずに流した黒髪! 確かに美しい、色っぽい、婀娜っぽい。しかし本当にそれが彼女の真実の姿なのか?と、「奔放だ」という前情報があれば観客は逆を読めるのです。そういう流れを作ってあげなければいけません。ココ試験に出ますよ田渕くん。
 さらに、ふたりが近づき惹かれ合うくだりは『TRAFALGAR』なんかを参考にするとよかったと思いますよ? いったいに歴史的な経緯を語る部分は簡にして要を得ていて上手かったけれど、恋愛部分の描き方が弱かったのが弱点だと思いました。宝塚歌劇としては致命的になりかねない弱点です、意識して克服を心がけてくださいね田渕くん!
 ここは白い男と黒そうな女の出会いの場面なのです。でも現状ではアンリがそもそも黒っぽく見えちゃってるし、マルゴも黒いらしいという情報がほぼないままただ美しく色っぽく現われるので、実はそれが見せかけであるとは観客には伝わりきらず、黒と黒の戦い、恋の駆け引き場面みたいに見えちゃってる。
 それじゃダメなんです。白い男と黒そうな女が出会い、男は女のうちに白い心を認め、恋をし、女もまた自分の黒い見せかけに惑わされずまっすぐ向かってくる男の白さに心打たれ、初めて愛や信頼の芽生えを感じる、そんな場面であるべきなのですから。
 主役ふたりが初めて出会って恋に落ちるくだりはどんなにていねいに描いてもていねいすぎるということはありません。ココ試験に出ますよ田渕くん!

 続くマルゴの寝室でのカトリーヌとの会話で、マルゴの黒さが見せかけであること、しかもそれがカトリーヌに指示されたものであることが明かされます。かつてカトリーヌはギーズ公を牽制するためにマルゴにギーズを誘惑するよう強要した。だから今なおギーズはマルゴに執着し、マルゴは奔放だとか淫乱だとかの噂を立てられているのです。マルゴは王女として王家のために母親の指示に従っていますが、本意ではないし、政治のために娘を犠牲にする家族に愛や信頼を感じられないでいる。黒に見せかけてグレーにグレている、本当は白い女なワケです。
 このあたりで観客としては、白王子と黒に見せかけて本当は白いこの王女とがいろいろあってうまくいって結ばれるか、あるいは結ばれるけど悲劇に終わるか、これはなんかそんな話なのね、と物語のゴールというか道筋というかが見えてきて、俄然このふたりを応援してお話の行く末を見守ろう、という気持ちになるのです。それが残念ながら今ひとつうまくできていない、と私には感じられました。描写が甘くてキャラがブレていてつかみづらく、物語にノリにくいのです。それではこの決して身近ではない歴史ロマンの世界に観客をひっぱっていけません。ああもったいない、あと少しなんだけどなあ。

 さてそんなワケで政略結婚にもかかわらず一目会ったときに愛と信頼の火花が散ったふたりでしたが、その火が大きく育つ前にアンリは母ジャンヌの死がカトリーヌのもたらした毒によるものであったことを聞かされます。そして彼はカトリーヌもシャルルもアンジューもそしてマルゴも信じられなくなってしまう。黒い疑惑に侵されてしまうのです。だから結婚式の誓いに言いよどむ。むしろ復讐を誓ってしまう。
 アンリに心を傾けかけていたマルゴにはそれがショックなのでした。白さを取り戻しかけていた王女は動揺し、白かった王子の心は黒く染まっていきます。この錯綜、きゃああ萌える!
 そして初夜の寝室に押しかけるギーズ、アンリを妬かせるために入室を許可するマルゴ、そこへやってくるアンリ。三角関係たるものこうでなくてはね! ところで要するにここでは初夜はなされなかったということのようですが、でも無理チューくらいあってもよかったのよ田渕くん!!

 というワケでふたりの結婚によりカトリックとプロテスタントの融和は図られた…ように見えてもそうは問屋が卸さないもので、シャルル、アンジュー、ギーズにコリニー(松風輝)さらにミシェル(遥羽らら)といろいろこじらせたあげく、サン・バルテルミの虐殺に至ってしまう。アンリはマルゴに庇われるものの囚われて改宗を迫られ、オルトンの命を救うために承諾する。幕…

 二幕はよくできていたと思います。自分の中でキャラ補正をして観られたし、とにかく話の展開がおもしろかったです。なので逆に細かい流れを覚えていなくて怪しいです、すみません…
 軟禁状態のアンリを訪ねたマルゴは真情を吐露し、アンリのマルゴへの疑惑も晴れて、ついにふたりは心を通わせます。そしてマルゴはアンリをナヴァールに帰してあげようとする。アンリはマルゴも連れて行くと言う。愛の逃避行ですね! しかしまたまたそうは問屋が卸さないのでした。
 史実ではカトリーヌ母后はアンジュー公を贔屓というか盲愛していたようなんだけれど、せーこのカトリーヌはクレバーで本当に国家と王家の安泰を考えていて、シャルルのことは繊細で神経質すぎるのには困っているけれどちゃんと評価しているように見えます。だからアンジュー公が兄を亡き者にして自分が王位についちゃおうとするのは彼の暴走なんだけれど、そのあたりは説明がやや足りなくてキャラブレして見えたかな? でもかなこちゃんは悪巧み系美形がぴったりというか、冷酷なナルシストが似合う美貌なのでハマっていました。
 そんなワケでアンジュー公は今度はシャルルに毒を盛り、アンリの逃亡計画を潰し、マルゴとの結婚も無効にして自分の王国のために新たな政略結婚をさせようとします。マルゴは叫びます、「私の夫はアンリよ!」イイですねー、燃える展開です。
 アンジュー公が国王になるならギーズは従わざるをえません。しかし彼のマルゴへの執着はホンモノなのでした。彼は狂信的なカトリック信者に見えましたが、実は無神論者だったのでした。彼は神も宗教も信じていない、彼が欲しいのはただマルゴだけだったのでした。そういう意味では壊れてしまった男だったのでした。
 ここまではかなこちゃんの悪さ黒さがむしろ二番手格に見えたのですが、ここにきてりんきらの色悪っぷりが効いてきました。ただしただのイッちゃってる困った人に見えちゃうとかわいそうなので、宝塚歌劇的には愛に狂った悲しい男に見えるよう繊細な演出の配慮が必要です。りんきらは上手すぎて怖すぎてギリギリだったかもしれません。
 ギーズはアンジュー公を殺し、その罪をアンリに被せて、マルゴを手に入れようとします。そしてアンリとギーズの一騎打ち。活劇たるものこうでなくちゃね!
 そうして嵐は去って、王位継承権はマルゴの夫であるアンリの手に転がり込んできたのでした。しかしプロテスタントの王をフランス宮廷は認めず、戴冠式の大広間に貴族は誰も集いません。
 けれどアンリはかまわずにマルゴとともに踊り始めます。ふたりだけの舞踏会です。『仮面のロマネスク』か!
 しかしこのラストシーンは美しい。今は誰に認められなくてもいい、けれど神に定められた正統な王位はこの手にあり、神に祝福された結婚をした愛する妻の手も取っています。この愛があれば、神を信じ、民を慈しみ、カトリックとプロテスタントを結んで平和な国を作っていける。苦しい境遇の中でも希望と未来を信じる若いふたりを描いて、物語は終わるのでした…
 素敵じゃないですか!
 難点は、最終場の大広間の場面は前場からお衣装を変えて出てきてもらいたかったこと。仮にも戴冠式なんですから!
 ところでラス前のカトリーヌとルグジェリ(花音舞)の場面がとてもよかったな。タイトルの「サンクチュアリ」とは一般には「聖域」と訳されるでしょうが、プログラムにもあるとおり田渕先生は「罪人の隠れ場所」という意味もつけているようです。そしてここでのカトリーヌはちょっと痴呆が入ってしまっていて、シャルルやアンジュー公を未だ幼い子供のように語ったりしている。そもそもの元凶であったとも言えるカトリーヌが行ってしまった世界、それもまた「神の定めた聖域」サンクチュアリだったのでしょう。
 ただの歴史活劇なら、そしてただのラブロマンスならなくてもいいくだりだっただけに、私はぐっと来ました。

 …というわけで全体になかなかに重厚な歴史ロマンで、人間ドラマで、みっちり緊密なお芝居が組み立てられていて、これから緩急やメリハリがついてくればさらに陰影が出ていい舞台に仕上がるのではないかと思います。だからこそ冒頭のキャラブレだけが玉に瑕かな、あれは生徒の演技ではおそらくどうにもならないので。
 宙組の秘蔵っ子で新公主演経験もバッチリ、なのに宙組プロデューサーがなってないのか他組に比べてバウ初主演作が遅れた愛ちゃんでしたが、上背あるしスタイルいいし押し出しいいしコスプレ力あるし真ん中力もある。歌も楽なキーのものを書いてもらえたのか問題なかったし、何よりお茶会なんかでの発言もそうだったけれど本人にやる気と責任感があっていい意味でガツガツギラギラメラメラしていてとても頼もしい。もう立派なスターさんだと思います、本公演でもちゃんともっと使ってほしいわー。
 ゆうりちゃんはこれまたヒロイン経験も豊富でほぼ仕上がった娘役スターですね。歌は課題として残るものの「マイク事故?」みたいな不安定さや声量のなさは克服できたようだし、何よりこの美貌と雰囲気は武器ですよ。まあ娘役人事は相手役とタイミングによるのでなんとも言いがたいですが、ぜひ良きポストを見つけてあげていただきたいです。
 というか愛ゆうりのお似合いっぷりはハンパなかった。絵柄が同じ、掲載誌が同じってやつですオタクが言うところの。あと愛ちゃんはキスシーンも色っぽかったわー、星空をバックにゆうりちゃんを後ろからかき抱く愛ちゃん、麗しかったわー!
 りんきらは上手いのは知ってはいましたが、それに見合う大きな役をもらえてこれまたよかったよかった。というかバウの二番手ってやっぱおいしいよ、というかそうあるべきだよ、私は振り分け前はここにあっきーを期待していたのですが…まあそれは言うまい。
 で、以下、さおりおかなこまりなあきもと、みんなすごくいい仕事するんですけど!? みんなもっとちゃんと本公演でも使ってくださいよ、他組ならここまでショーで銀橋渡ってますよマジで! もちろんまっぷーは敢闘賞ものです、これまた上手いのは知ってはいましたけれどね。
 そして娘役ちゃん陣も、まずしーちゃんがルイーズ(彩花まり)というまっぷーコリニーの密偵を務める女官役で、役らしい役がついていて嬉しいよ! 美人で賢くて、秘密を聞き出すためにアンジュー公の夜伽もしちゃうのよキャー! 女スパイたるものこうでなくてはね!!
 そして愛白もあちゃんのマルゴの侍女シャルロットもよかった。何しろ声がよくて雰囲気があるので役不足なくらいでしたが、ちゃんと使われていて嬉しかったです。
 そしてそしてららちゃんミシェル、色男のギーズに捨てられてでもつきまとっちゃって、役に立とうと偶然聞いた秘密を伝えちゃう役回り。でも職業スパイじゃないから交換条件は「お慈悲」です。そしてギーズにやっとキスしてもらえる…たまらん! しかしここは「お慈悲」ではなく「お情け」だと思うぞ田渕先生!!
 侍女Sではやはり華雪りらちゃんが可愛くて目立ちました。ららりらは少しも早くダブルトリオに使おう、宙組の編成は変わらなさすぎる。ゆうりちゃんの下の代の娘役を育てて、育てて!
 座長のせーこ、素晴らしかったです。若い座組をよくまとめたと思います。
 ああ、いい演目だった、楽しい観劇だった。純粋にそう思えました。現トップスターの卒業が発表されてからその後の展開が何もありませんが、戦力はうなるほどありますよ。宙組の未来に幸多かれ!






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