く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<アメリカハマグルマ(浜車)> 沖縄では周年開花するキク科の地被植物

2016年11月04日 | 花の四季

【「ウェデリア」とも、今では「世界の侵略的外来種」の一つに】

 キク科ハマグルマ属(スファグネティコラ属)の常緑多年草。原産地は米国フロリダ州、西インド諸島など中米から南米にかけての熱帯アメリカ。草丈は15~20cmぐらいで、花茎の先に直径4cmほどのかわいらしいキクの花に似た黄花を付ける。旧属名から園芸界では「ウェデリア」とも呼ばれている。葉の形から「ミツバ(三葉)ハマグルマ」とも。

 つる性で繁殖力は旺盛。茎は地面を這うように伸び、接地した茎の節から根を出して周辺を覆っていく。日本には1970年代に入って沖縄県にグランドカバープランツ(地被植物)として導入された。成長が早いうえ乾燥に強く潮風にも耐えることなどから、沖縄自動車道をはじめ県内各地の道路の法面などに広く植えられた。沖縄ではほぼ周年開花するという。

 ただ、最近では世界各地の亜熱帯で野生化が進んで生態系への影響が懸念されており、国際自然保護連合(IUCN)の「種の保委員会」は、この植物を「世界の侵略的外来種ワースト100」の一つに指定している。また日本国内でも沖縄諸島や小笠原諸島などで野生化し、宮崎や香川などの暖地でも分布が確認されている。懸念されるのはハマグルマなど在来種との交雑。繁茂によって在来の植物が生育できなくなる恐れも出ている。

 このため外来生物法に基づいてこれまでの「要注意外来生物」に指定していたが、制度の変更に伴って2015年3月「生態系被害防止外来種(緊急対策外来種)」に改めて指定した。特に問題となる地域として環境省は「隆起珊瑚礁など海岸砂地や岩場、林縁」を挙げており、「生物多様性の保全上重要な地域に侵入する恐れがある場合には持ち込まない」よう注意を喚起している。(写真は沖縄県の「沖縄美ら海水族館」などがある海洋博公園で)


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