河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

2164- カヴァコス、ゲルギエフ、PMF、2016.8.9

2016-08-09 23:58:00 | コンサート

2016年8月9日(火) 7:00-10:05pm サントリー

メンデルスゾーン 交響曲第4番イ長調 イタリア  11′6′8′5′

ブラームス ヴァイオリン協奏曲ニ長調  24′9′8′
 ヴァイオリン、レオニダス・カヴァコス

(encore)
バッハ 無伴奏ヴァイオリンソナタ第2番イ短調BMW1003からアンダンテ 6′

Int

ショスタコーヴィッチ 交響曲第8番ハ短調  27′6′8+9+16′


ワレリー・ゲルギエフ 指揮 PMFオーケストラ


PMF東京公演。
当初はメンデルスゾーンとショスタコーヴィッチの2曲だったと思うが、ブラームスのヴァイオリンコンチェルトが追加された。ヴァイオリンはカヴァコス。
もう、聴く前から3時間コース。

全3曲ともに出色の演奏でした。イタリアの躍動感と浮遊感。カヴァコスの艶やかな音色と伴奏オケの包容力。ショスタコーヴィッチの緊張感と強い構成力。

ゲルギエフは3曲ともに指揮台は使わず、弦はより指揮者に近めに座り、室内弦楽アンサンブル風なセッティング。
イタリアの最初10小節ぐらいはフェザータッチで一瞬なんの曲をやっているのかわからなかった。浮遊して進む感じ。アンサンブルも軽やかですがすがしい。明るく弾む好演でした。

ブラームスはカヴァコスの強靭でいてしなやか、明るく艶がある響きが魅力的で、長い第1楽章もあっというま。伴奏オケが殊の外、ゆったりとソロをサポートしている。余裕の伴奏。
ホールに響くカヴァコス・サウンドが美しかった。
カヴァコスは弓毛がぶさぶさにならない弾きの人なんですね。

後半のショスタコーヴィッチは緊張感溢れる演奏。聴きようによっては主旋律一本だけの変奏曲のようでもあるこの曲。シンフォニストとしての面目躍如たる作品だと思う。作曲者お得意の事実上3楽章構成のシンフォニー。ゲルギエフの作り出す強い構成力は見事というほかない。
全曲中半分を占める第1楽章、それのうちの大部分が弦パートの弱音で進む。一つの素材が拡大する前のオリジンな世界。
2楽章と続く3楽章の滑らかなリズムの進行。切れ目なく4楽章へ溶けるようにつながっていく。連続演奏の終楽章は非常にゆっくりしたもの。だんだんスローになっていく。ゲルギエフの作り出す見事なバランスとテンポ。緊張感が続き緩むことは無い。ピアニシモのエンディングでテンションは頂点に。長い長いポーズ。凍りついた空気がゲルギエフの腕とともに溶けていきようやく弛緩。お見事。

ゲルギエフは後半のショスタコーヴィッチのみ爪楊枝あり。長さは串サイズ。
おわり


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