河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

2116- ベトソナ、1,21、伊藤綾子、2016.5.13

2016-05-13 23:45:45 | リサイタル

2016年5月13日(金) 7:00pm コンサートサロン、ヤマハ銀座

モーツァルト ロンドニ長調KV485  6′

モーツァルト ファンタジーハ長調KV475  11′

ベートーヴェン ピアノソナタ第1番ヘ短調op.2-1  4′5′4′4′

Int

ベートーヴェン ピアノソナタ第21番ハ長調op.53  11′3′+10′

(encore) 3′

ピアノ、伊藤綾子


ベトソナ2曲に惹かれ聴きに来ました。
ワルトシュタインは何度聴いてもすごい曲と感嘆。第1楽章はいきなりテンション高くエネルギーの塊でマグマが渦巻く。シンフォニー7番の1楽章4楽章を掛け合わせたような凄さですね。
第2楽章は元のものが好きですが、ここでは終楽章への序奏というイメージで聴いて、アタッカの終楽章は川面の水切りの輪のような鮮やかな歌、素晴らしい楽想です。
伊藤さんの切れ味鋭く輝く高音と柔らかく包み込むバスが魅力的。ワルトシュタイン堪能しました。
初期の作品では3番と1番が好きで、この日は1番。いきなり上昇音型で始まるあたりがいかにもベートーヴェンらしくもあり、若さが音楽と結びついている。
前半プロ締めのこの1番はその前に演奏されたモーツァルトの流れで聴くと時代の流れを実感しながら。
速いパッセージの最後の音符が時折抜けるように思ったのは気のせいだと思います。聴きこみが足りない。

伊藤さんはお初で聴きます。こちらの無知で何も知らなかったのですけれども、フォルテピアノのオーソリティということになるんでしょうか。この日はYAMAHA製だったと思いますが、どのようなもので弾いたのか少し興味あります。
パンフやサイトに一連のリサイタルのことを書いてありました。
「ベートーヴェンの人生は、フォルテピアノの発展と共にあったと言って良いほど、生涯に渡り新しい楽器に出会い、作風を変化させて行きました。
ベートーヴェンの主要なピアノ作品とバッハの息子からリストまでの作品を演奏しながら、フォルテピアノ時代を見ていきたいと思っています。」
プレイのスタンスはこの短い文章ですべて語られているような気がします。
ロンドとファンタジーの間とワルトシュタインの前に少しトークがありまして、そのお話を聴いていると興味深い内容もさることながら、色々なところで話し込まれていると思わせるところがあります。配られたプログラムには作品の解説が無くて残念でしたが、トークでその代わりをしたのでしょう。

ホールは100人弱の収容だと思います。客層はいきのいい若者がもし聴きに来ていたら、さながら異種生物だらけのように見えたかもしれませんね。自分も片足突っ込んでいるとはいえ老人ホームしか浮かんでこない。銀座の客は相応な品の良さはあるようで救いはありますが。
ご本人の思いは私にはわかりませんけれども、もうちょっとキャパがあるホールであれば、聴き手のバリエーションを受け入れる可能性があるかと思いました。この日は満員御礼の盛況でしたし。
おわり


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