河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

2033- パーセル、妖精の女王、寺神戸亮、レ・ボレアード、2015.12.13

2015-12-13 21:10:41 | コンサート・オペラ



 

2015年12月13日(日) 2:00-5:40pm 北とぴあ さくらホール

北とぴあ国際音楽祭2015プレゼンツ
ヘンリー・パーセル作曲
宮城聡 プロダクション

セミ・オペラ 妖精の女王    (全5幕 セミ・ステージ形式)

歌詞英語、台詞日本語上演、日本語字幕付き(歌詞部分のみ)

第1幕+第2幕+第3幕  1時間48分
Int 20分
第4幕+第5幕  1時間17分


キャスト
俳優:静岡県舞台芸術センター

レ・ボレアード(歌手)
ソプラノ、エマ・カークビー、染矢熱子、名倉亜矢子、広瀬奈緒、山崎千恵
アルト、ヒュンター・ファンデヴェン、田中栄吉、中嶋俊晴、波多野睦美、眞弓創一
テノール、ケヴィン・スケルトン、坂口寿一、根岸一郎、福島康晴
バス、大塚雅仁、大山大輔、小笠原美敬、小酒井貴朗

レ・ボレアード(楽器) 略

指揮 寺神戸亮

 


セミステージ形式。楽器群は舞台の前方に位置し暗くして、後方は一段高くして舞台イメージを設定。
作曲1600年代で、様式が固まる前時代のもの、セミオペラ様式。ここらあたりなじみがないためウェブを色々と探して予習。このサイトが一番勉強になった。

パーセル 『妖精の女王』 における詩と音楽
(または、宇都宮大学 学術情報リポジトリ(UU-AIR)の検索にパーセルといれて検索)

ストーリーは真夏の夜の夢のことなので、こちらとしてはあとは様式感を頭にインプット。
でしたが、音楽の前にいきなり劇から始まる。今様オペラ演出並の読み替えや過剰演出なのかといきなりインパクトを受けました。まぁ、前出しで出演キャラクターの紹介みたいなものですね。オペラだと序曲中にやったりします。
セミオペラ様式だと、歌い手、劇の俳優とその声、別の方々がやるわけで、また歌い手もシーンにより変わったりするわけですから、要は一番ポイントになることはそれに一番すぐれている人が行うわけですから、ここらあたり日本の黒子とは別の方針で出来上がった上演の歴史というものを感じたりしながら、役どころはダブるわけで、序曲中に音楽が鳴っている中での紹介ではなく、事前の出しでどっちを出してくればいいのかというあたりは悩ましいものでもなくて俳優の出番となるわけですね。
歌唱は英語、せりふは日本語。字幕は歌唱のときだけ出ます。このような方針はいいですね。メトでのこうもり公演を思い出しました。歌はドイツ語、セリフは英語。オペラ様式が出来上がった時代のもので、歌、セリフ同じ人間がやっていました。

それで、その様式の時代を踏まえたうえでこのセミオペラの進行を予習しておいたのですが、例の紹介サイトとは異なるというか、あれはファンダメンタルな知識として是非とも必要なものと感じました。そのうえで、この日の上演では素直にもっと作品に内包された様式感を感じたいと思った。前半は特にそう感じました。さらに、幕を続けて上演、幕の切れ目がわからなかったのは自分としては痛かった。なにかミュージカルのリメーク版を観劇しているような具合で、そうとうにズレを感じました、前半の1,2,3幕は。

後半4,5幕は、もうこれで楽しむしかない、楽しむのがベストと気持ちを切り替えました。
劇のほうも途中からカメラ記念写真とか、日本の神式結婚式、髪を結ったカークビー、等々、和式様式ごちゃごちゃとてんこ盛り、時代感覚もわからなくなり、俳優の劇のほうも過剰な笑い取りアクションが頻発、エンジョイ。

ですので、別の演出でもう一度観てみないとああだこうだという話しは出来ませんね。
楽しい観劇でした。
ありがとうございました。
おわり







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