河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

1480- 黄金時代、葬送音楽、ブラームス2番、井上道義、新日フィル2013.5.16

2013-05-21 22:09:00 | インポート

2012-2013シーズン、聴いたコンサート観たオペラはこちらから。
2012-2013シーズン
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2013年5月16日(木)7:15pm
サントリーホール
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ショスタコーヴィッチ 黄金時代
ルトスワフスキ 葬送音楽
ブラームス 交響曲第2番
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井上道義 指揮 新日本フィルハーモニー交響楽団
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一見するといいプログラムビルディングとは思えない。企画とか主張があるのだろう。
キャッチコピーは「黄金だけじゃつまらねぇだろう」、これは音楽の持つ時間の長短を念頭に入れていないというか、そのようなこととは別の主張。いい時も悪い時もある、と理解したほうがよさそうだ。
ショスタコーヴィッチの「黄金時代」だけじゃ演奏会が短くてつまらねぇだろう、と言っているわけではないということです。
キャッチコピーの解説?を読むとそう理解できます。↓
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常に頂点を目指し、常に一筋縄でいかないのが井上道義の真骨頂。「40周年?“黄金時代”はどうだ?でも“黄金時代”は“黄昏”もあるから“黄金時代”なんだよ。オレ自身、“黄昏”にも魅かれるんだ」とはマエストロ道義談。酸いも甘いも味わった(?)井上道義だからこその「人生悲喜交々(ひきこもごも)プログラム」をどうぞお楽しみください。
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だそうです。
こういった文章を読んでから聴くのと、前提なしで悪いプログラムビルディングだな、というのとではちょっとは違うんだろうけど。
個人的には演奏会毎にキャッチコピー張るのは好きではない。印象操作されるというよりも、プログラミングに理由つけなくていいと思うだけ。
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黄金時代はゴールド色の表紙のスコア、葬送音楽は黒っぽい表紙、ブラームスは白、もっともブラームスはスコアを開くことはなかったけれど。
連続性の企画を違う色で結びつけるという「離れ業」、音楽も色も違うのに連続性を感じさせる行為と認識したいと思います。拡散系のプログラムでしたがそれなりに楽しめました。
前半の2曲は両方ともに15分あまりの曲、あまりに芸風が違い過ぎて聴く方の切り替えスイッチがうまく作動しませんでしたが、自分にとっての初生物(はつなまもの)で響きが面白かったと思います。両曲ともCDを持っているので、これから聴きこんでいきたいと思います。
後半のブラームスは自然体で重量感を感じさせながらも滑らかさを表現。さらに明るさもありのびのびとした世界が開けました。さらに井上に必要なものがあるとすれば、この曲に関しては、祈り、そのような沈み込みがあればさらに深みが増したのではないかと感じた。
おわり