河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

1427- マイケル・フランシス、日フィル2012.12.8

2012-12-10 19:02:00 | インポート

2012-2013シーズン聴いた演奏会観たオペラはこちらから

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2012年12月8日(土)4:00pm
サントリーホール
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ジョン・アダムス アダムス
 主席は踊る~オーケストラのためのフォックス・トロット
             (オペラ《中国のニクソン》より)

ブリテン シンフォニア・ダ・レクイエム

チャイコフスキー 交響曲第4番
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マイケル・フランシス指揮
日本フィルハーモニー交響楽団
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後半のチャイコフスキーは流れが自然で、かつ折り目正しい演奏で好感が持てました。押すところはどんどん押していき、ピアニシモで歌うところは静寂が訪れる。細部耽溺型ではなく、ピアニシモの歌心も全体の流れの中でとらえている。このようなバランス感覚はいまどきの指揮者はあまりうまく表現できる人がいないと思うのだが、フランシスは流れが止まることなく蛇腹のように流れる。第2主題が第1主題とうまくバランスしていていい演奏と思います。個人的にはこのような演奏が好みです。短い静けさのなかに折り目正しい表現がみえる。
換言すると、端正と言えるかもしれない。
前半2曲目のブリテンにおける強烈なティンパニの導入、そして最後尻つぼみ的に終わる曲ですが、この最後部分にいたるまでうまく流れをとらえ、最後は端正を越えてむしろ素朴さの表現とでもいえるような結末。うまく流れました。味わい深い。
このブリテンの曲は得意とかそういったものを越えた使命感や、共感しまくっている、まさしくそのような演奏で、たとえどこの国のオケであろうが、技術的な問題があろうがなかろうが、やる。愛着みたいなものかな。そう感じました。
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チャイ4とレクイエムの話しが混ざってしまいましたけれど、スタンスはこのように同じだと思いました。チャイ4とレクイエムが同じぐらい印象深い演奏でした。
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チャイ4、演奏会2題。
40年の時を経て、
新日フィル/ハーディング
日フィル/フランシス
同時期に聴いたことになります。
どっちがうまいとか下手といった下衆の勘繰りはせず、両方楽しめました。双方、新たな歴史を刻み続けることと思います。
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一曲目のアダムス。この作曲家の作り出す音楽の本流はミニマルなんかではないと思っているんです。じゃなにかと問われるとわからない。
嫌いな作曲家ではありませんので、ことあるごとに聴くように努めている、のだが、どうもどの曲も、「ひらめき」のようなものを感じない。やにっこさがある。残尿感ではないけれど思いっきり吹っ切ることがなかなかできないもどかしさを感じる。音楽の本質とか考え方とか響きの癖のようなあたり、自分と少し違うのかもしれない。こちらも同時代の作曲家としての共感を今一つとらえきれていない。そんな感じ。
おわり