太陽光発電シニア

太陽光発電一筋、40年をはるかに過ぎたが何時までも興味のつきない厄介なものに関わってしまった。

暑いと100回言っても

2018-07-19 08:03:45 | 日記

暑さがどうなるもんでも無いが言うと少しだけ誰かに言ってやった感があり言わないよりマシ。ここ数日は微風すら吹いていないのが堪える。どんなに暑くても日陰に入って風があたると相当凌げるのだが。まだ暑い。知らなかったがこの暑さは太平洋高気圧の上にチベット高気圧が張り出して来て日本列島上空は高気圧の2階建構造になっているからとのこと。聞いた事が無い。昔部下をチベットのラサの近くに太陽電池を設置するために派遣しなければならない時、高山病が心配であった。ラサからさらに4500mの峠を超えていかなければならない。中国スタッフからは夏場は高気圧に覆われるから酸素は普段より沢山あるから大丈夫と聞いていた。このチベット高気圧が日本に張り出して2階を築いている。部下はチベット高気圧のおかげで無事任務を果たしたが北京から行った中国側同行者は何人かダウンしてしてしまった。

先日の西日本豪雨も故郷の近くはバックウォ―タ―で支流が溢れたとのこと。耳慣れない言葉だが本流の水嵩が増せばあり得る話である。あまり経験しない、耳にしない現象がこの夏は起きている。ポカリスエットやアクエリアスなどのスポーツドリンクを大量に飲んでいる。昔は無かったし、初めて飲んだ時は初めてのコカコーラの時のように薬品の感じがした。いまでは夏の清涼飲料水として定番である。昔、南太平洋の無人島で干乾びそうになった時、現地人がヤシの実を木から取って来て飲ませてくれたがヤシの実ジュースの味はスポーツドリンクとそっくりである。水の失敗はミネラルウォ―タ―のガス(炭酸)入りを買ってしまった時である。日本ではまだあまり普及していなかったが海外では当たり前で、安全な飲料水として欠かせなかった。しかし、ガス入りと無しがあることなど知らない時代、よくこんな不味い水をペットボトルに入れて売っているものだ、無味無臭の水に慣れた日本人には考えられないと思った。途上国の僻地で安全な水代わりに何度コカコーラ―に救われた。基本現地生産であるがよくもこんな所までデリバリーされたものだと感心するくらい何処にでもあった。

南太平洋の無電化の島で冷蔵庫に出くわしたことがある。冷えた缶ビールが出て来た。不思議に思い冷蔵庫の裏を覗くとケロシン冷蔵庫と書いてある。しかも三洋電機製。ケロシンを燃やして冷媒を蒸発させ冷やす方式だ。帰国して三洋の社員に、あんなものまで作って南太平洋の離島にデリバリーしていたら儲かるまいと言ったら医療用の冷蔵庫を製造販売しており無電化地帯向けのものが流れたのだろうとのことだった。UNICEFの医療無償援助で日本もソーラー付きワクチン保存用冷蔵庫を分担したことがある。偶然途上国の僻地でお目にかかることが何度かあったが言い難いことだが殆どは飲料が冷やされていた。漁業無償でソーラー製氷機を収めたこともあるが、これも言い難いが現地は魚の冷凍ではなく氷そのものを売って稼いでいた。インドネシアで無電化村をソーラーで電化したら夜大人が集まって灯りの下でバクチを楽しんでいた。勿論大方は本来の目的に合致したものだが偶にはアレッと思う使われ方がある。これも南太平洋で日本の篤志家が無電化村にソーラーを寄贈したことがある。ところが1年も経たない内に充放電制御機が壊れ機能しなくなった。時々誘導雷を拾って機器が破損することがあるのでサージアブソーバーを随所に取りつけるが万全ではない。篤志家は名古屋在住の医者で、直接自宅に呼び付けられ、良かれと思ってやったのに逆に信頼を失ってしまったとこっ酷く叱られた。良く良く調べたら誘導雷ではなく、パルス発振型の発電機で偶に蓄電池を充電していたとのこと。蓄電池を回路から切り離して充電するなら良いが繋がったままだとパルスの高電圧がそのままBOSに負荷される可能性がある。一応無償交換して充電の注意をしたがその後は順調に稼働した。

南太平洋はまだある。蓄電池が過放電になると制御器が働いて負荷に電気が供給されなくなる。塩害が心配されたので充放電器の密閉と回路にコ―ティングに注意はしたがショッチュウ過放電になりその内蓄電池が使えなくなった。調べると過放電になると電気が使えなくなるのでブレーカーにドライバーを挟み可放電でも負荷回路が遮断されないよう使っていた。勝手に過放電防止のブレーカーが触れないようにとてが届かないところに隠して装着したらモンゴルでやたら電化製品を増やした家族がショッチュウ電気が使えなくなるというクレームがあって讀賣新聞で叩かれてしまった。ブレーカーが目に見える位置にあれば電気の使い過ぎでブレーカが落ちているとわかるのだが触られないように隠して装着したら裏目に出た。

これらは今の系統連系型システムの前の蓄電池を併用する独立型の時代だが想定しないありとあらゆるクレームと失敗は経験した。これらの応用の前に世界70ヶ国くらい数千箇所に独立型システムは設置した経験がある。マイクロウェーブの無線中継所用だ。勿論僻地で無人運転だ。定期的にプロが点検には回るが、直撃雷とテロによる破壊意外にこれといったクレームの記憶がない。ところが人の生活の場になるとたちまち問題が起こり出した。システム本来の欠陥では無くともクレームになる。たとえそれが人為的所作のせいであってもだ。今FITで猛烈に系統連系型が全国に普及し始めたがメガソーラーのようにプロがO&Mの面倒をみているところは良いが大半は素人の投資による中小型システムである。生活の場に近いから何かあればクレームとなる。覚悟しておいた方が良い。