卍の城物語

弘前・津軽地方の美味しいお店と素晴らしい温泉を紹介するブログです

新屋温泉

2008-06-30 23:51:15 | 温泉(平川市)
もしも美輪明宏がコンビニで働いていたら、と思うと・・・面白いね。ま、どうでもいい話。

例の如く、平川市方面へまだ見ぬ温泉探し。大体調べておいたので目的地へ向かう。
その前に近くに出来たショッピングモールで猫のえさを買いに行く。最近じゃどこもかしかもショッピングモールになってしまったね。

そんなこんなで順調に「新屋温泉」に着いた。
見た感じかなり古臭い建物。中に入ってもそんな印象。券売機が故障していて、それも修理しそうにないような感じである。番台でお支払い。
浴場は誰も居らず、ラッキーと思って写メとか撮ってたらゾロゾロ入ってきたので残念。

真ん中に浴槽があり、取り囲む様にカランが18コあります。
それにしてもボロボロの浴槽です・・・。かなりの年季が入ってます。

だが、お湯は違う!見た目がすごい。エメラルドグリーンといっても過言ではない綺麗な黄緑色。
そしてかなりの硫黄臭。ここらへんの温泉は大概行ったけど、ここは全然違う。
お湯触りもツルツル感があり、気持ちいい。無味だが、硫黄臭と、更に違う臭い。硫化水素臭なんでしょうか。

浴槽は12人ほどのサイズ。お湯は42度。
ぬるめなのでじっくり浸かれる。浴槽の段差が中途半端でちょっと寛げないのが残念。
中央の湯口からはコポコポと溢れている。そんなに湯量は多くないが、お湯自体がかなりのインパクトで満足できる。

かなり良いお湯であった。平川市は本当に侮れない。
残念なのは古びた内観。汚れなどが嫌でも目に入ってきて、印象悪し。
だがこの御時世、修繕も大変であるだろうから、出来るだけ気にしないでお湯に集中すると満足出来るであろう。

オススメ度(温泉評価)・☆☆☆☆

泉質・含硫黄-ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉
泉温・41.6度(源泉掛け流し)
効能・きりきず、やけど、動脈硬化症、糖尿病など

料金・350円(5:30~7:30の朝風呂は200円)
備品・なし

住所・平川市新屋字平野84-14
電話・0172-44-8767
時間・5:30~21:30

百沢温泉 湯元 山陽

2008-06-27 12:59:56 | 温泉(弘前市)
畑で野良猫にえさあげてたら、他の美人猫といつのまにデキあがっていて、いつのまに子ども産んでた。
小屋の奥に子猫4匹も!心の平和。毎日会いたい。でも全然懐かないけど。ま、どうでもいい話。

家から比較的近い百沢の方へ。本に載ってたこちらの温泉旅館へ。
場所は「岩木山神社」の真隣にあります。

老舗の旅館といった佇まい。
ガラガラの何部屋もある客室の前を通り、奥の方に浴場がある。電気が消えていたので、貸切状態になってテンション上がる。

カランが6つと6人サイズの浴槽がある、広いとは決して言えない浴場だが、やはりお湯目当て。
山の温泉らしく、薄灰色で鉱物臭。44度で熱め。土っぽい肌触りで、かなりのスベスベ感。

湯量がすごい。ドカドカ掛け流し。かなりの贅沢。それが途中まで独り占め。後から娘二人連れの父が来てワイワイ騒いでいたが、男ガキよりはおとなしかったのでほのぼの。
更に後からオッサン一人が入ってきて、その人に向かって5歳ほどの娘が「デカチン」と言って笑っていた。オイオイ・・・、末恐ろしい娘だな(笑)

清潔感もあり、大満足。近くの「百沢温泉」よりは湯当たりは優しい。ギシギシ感も薄い。
そんなに浸かってなかったけど、浴後の発汗は異常に出る。この保温効果も百沢の醍醐味。
これで体に効かないわけはない。

オススメ度(温泉評価)・☆☆☆

泉質・ナトリウム・マグネシウム-塩化物・炭酸水素塩泉
泉温・43.2度(源泉掛け流し)
効能・慢性関節・筋肉リウマチ、坐骨神経痛、通風、糖尿病など。

料金・300円
備品・石鹸、有料ドライヤーあり
施設・宿泊

住所・弘前市百沢字寺沢162
電話・0172-83-2035
時間・8:00~21:00

鶴寿温泉 (リニューアル)

2008-06-24 18:34:17 | 温泉(北津軽郡)
仕事帰りに温泉に行った。
西北五地方は温泉たくさんあるけどなかなか行けないのだが、仕事帰りにでも探検していきたい。

板柳方面の温泉へ行こうと思ってたら迷ったのでテキト-に走ることにした。どこかの温泉にたどり着くだろうと走ってたら本当に着いた。

鶴田町だけに「鶴寿温泉」。ここは敷地内にドライブイン、ダンスホールとゲートボール場まである多目的な施設である。
温泉の入り口には個人名の標札があった。家の玄関が温泉の入り口になっているのかな。

浴場は真ん中にメイン浴槽、奥にサウナ、水風呂、ジャグジー浴槽、打たせ湯。
左右壁際にカランが17コ。

メイン浴槽は12、3人サイズ。43度ほど。湯量がかなりあった。湯花がいっぱい舞っていた。

無色透明無味無臭なお湯。そんなに特徴なかった。

サウナは節約の為か、午後4時以降しか使えない。ちょうど4時くらいに行ったのだが、まだ準備段階で温度は50度くらいで徐々に熱くなっているのだが、1分に1度くらい上がるペース。なので熱くなるまでサウナで寝て待ってたら本当に眠ってしまった。驚いて目が覚めて起きても68度くらいでまだ寒かったので仕方なく出た。この時間帯は客も疎らで誰も使わないので仕方なしか。

そんなことでそんなに印象も薄い感じだった。ちょっと衛生面が悪かったようにも感じた。
脱衣場には川柳が何作か飾ってあったが、どれも下手だなぁと思ってしまった(←生意気)

オススメ度(温泉評価)・☆☆☆

泉質・ナトリウム-塩化物泉
泉温・62度(加水あり)
効能・きりきず、やけど、慢性皮膚病など

料金・350円
備品・無料ロッカー、有料ドライヤーあり

住所・鶴田町木筒字西柳川61-2
電話・0173-22-6845
営業時間・7:00~21:30
定休日・無し

※「ゆったり温泉」にリニューアルしました。

ギャルボーカルバンドフェス「ビッグアップル」

2008-06-23 16:57:58 | ロックライブ
オレンジカウンティー版「オンナゴエ」こと「ビッグアップル」に行きました。
弘前あたりを中心に活動している、女ボーカルだらけのロック大会。いわゆる売れてないローカルバンドなのですが、万が一、将来デビューするかも知れないので、念のために観に行く。

18時スタートだけど、どうせ時間通りに始まらないので、遅れて出かけた。
ちょっと車を走らしたら車内で「ニャ-ン」の声。何故かうちの猫が一緒にドライブ出かけてた。窓開けてたので勝手に入って寝てたらしい。戻って家に連れ帰してからオレカンへ向かう。ま、どうでもいい話。

アメリカのメロコアのメッカ「オレンジカウンティー」から取ったであろうその小さなライブハウスに遅れて到着。着いたらもう始まっていた。
中は手前にテーブルとイス、カウンター、奥にライブブース。

意外や意外、結構客がいた。関係者も混ざってたと思うが、30人以上はいた。そして演奏中のバンドが張り切っていた。

1組目「Fiction teller」
弘前大学の学生のバンド。ベーシックの4ピースバンド。
かなりのハードロック。ボーカルがかなり良かった。スクリーム&シャウトで且つメロディアスなサウンドに合ったパワフルなボーカル。椎名林檎っぽい佇まい。そこそこメゴイ。
4曲やってたけどいきなりのレベルの高さ。これがデビューライブなんだと。なかなかやる。
MCでも「今日はこんなにたくさん来てくれてありがとう」と何回も笑顔で言ってたが、複数のバンドが出るのに、さも自分達の為に客が来たと思わせる発言は大胆不敵。でも実際このバンドが一番良かった。知らないオリジナルの曲だけど、客もノッテたし、自分もノッた。

2組目「GALLO」
ベース&ボーカル、ギター、ドラムの3ピース。
どう見てもGO!GO!7188編成で、しかも曲もそれっぽい。女ギターが頑張っていたが、ボーカルのギャル女(略してギャロ?)があんまり上手くないので残念。

3組目「ヤヨイズム」
4ピースのカバーバンド。しかも全部外タレのコピー。しかもディープ・パープル大好きなんだか2曲もやりやがった。これぞ自己満足といったバンドだった。

4組目「essenstar」
マグネットのオンナゴエで初めて知ったバンド。友人がファンなのでCD買って、MDにわざわざ録音したのだが、意外と気に入って結構聴いている。
前回のライブもギターがいなくて(恐らくその頃から確執があったのでしょう)、でも別に彼女のボーカルだったらアコースティックの方がいいから別にいらないんじゃないかと思ったら本当にギターが抜けた。バンド形態も聴いてみたかったのだが。
今回もアコースティック3ピース。曲は結構知っている。
自己制作のCDのメイントラック「Keep」が結構いい曲なんだけど、ギターの奴が作曲した為か、演奏しなかった。そこらへんはライン引いているのか。そして「ライン」も披露。シューマンの3番「ライン」並みにいい曲(多分)。
マミは目茶目茶小さい。顔も小さい。遠藤章造の元妻と、劇団ひとりの女を足して2で割った顔。化粧したらかなり可愛いだろうがほぼスッピンに近かった。
「ギターとキーボード募集してます」との事でした。

5組目「The Cokes Period」
こちらも弘大内バンド(確か)。そしてこちらもデビュー戦。ハードロックな4ピース。特に好みではなかったかな。

6組目「灰色少女」
青森市を中心に活動しているアコースティックギターとドラムの変則2ピースバンド。
どちらも元・少女です。面白い形態なので、2曲くらいは聴けたが、あとは正直ダルかった。
絶叫ボーカル&アコギと、爆裂ドラムな曲しかないので、音が単調に成らざるを得なかった。
もともとこの編成なのか、脱退劇を繰り返しての止むを得ずの形態なのかは知る由もせず。

そんなこんなで3時間半もライブ観てた。メジャーデビューしているバンドと聴き比べても、そんなに遜色ないバンドもあったのだが、そのホンの少しの差が意外と大きいんでしょうね。
「Fiction teller」はかなり良かったので、今後の活動に期待したい。そして「essenstar」も応援していきたい!

古都ひろさき市民花火の集い

2008-06-22 16:27:57 | お祭り
皆様、一年で一番日が長い夏至をどう過ごされたでしょうか。せっかくの一年の一番だという日なので、彼岸のように祝日にしたらいいのにね。6月は祝日ないし。ま、どうでもいい話。

だれが名付けたか「古都ひろさき市民花火の集い」。
なんてダサいネーミング。普通に「弘前花火大会」でいいではないか。

昨日の弘前市民の多くは花火を観たんではないでしょうか。自分も都合よく観れました。
この日は15時に仕事が終わり、だが花火大会は19時半スタートということで、時間を持て余し、18時前から晩酌する。夏至なもんで、19時半っていってもまだ明るく、そんな夕闇の中スタート。

始め内から大型花火連発。自分の部屋から半分くらい見えたてたので飲みながら観てた。
今年はなんと一万発の花火!青森ねぶたの最終日の花火大会の9千発を凌ぎ、県内一の花火大会に成り上がった。
去年も2時間の花火大会だったが、30分ほどのインターバルが2回もあって、ちょっと白けてた。だが今年はインターバルも数分で、ほぼ2時間中花火があがっていた。

暗くなってから玄関先で飲みながらモツをつまみながら観る。近所ではどこもかしかもモツの匂いがしてた。モツと花火の組み合わせは天下一品。だが我が家ではホットプレートでモツを焼いていた・・・。
そして花火は連発。後半に差し掛かり、その頃はもう泥酔になってしまい、花火の記憶が微かなものになってしまった。途中から近所の友達も何故か合流して一緒に飲みながら観てた。

結構風も強かったが、薄曇なのか、曇って花火があんまり見えなくなってしまった。意外と寒くて風邪引いた。そしてクライマックスは中型花火大連発!そして終わり。あれ?大型で〆てくれると勝手に思い違いしてたのでちょっとがっかり。その頃はかなりの泥酔。

今年も見れて満足。家から数分の場所で打ち上げてるので、大迫力。ちょうど玄関前から観れてかなり嬉しい。来年も観れることを祈る。そしてもっといい花火大会になって、毎年恒例のイベントになって欲しい。

白神館 しらかみの湯

2008-06-21 17:15:58 | 温泉(中津軽郡)
西目屋といえば白神山地。その白神山地の遥か入り口にある観光施設の白神館。ホテルと温泉がある施設です。
一応温泉なんですが、そんなに評判が宜しくなかったので今まで来ずにいたが、遠出するのも面倒だし、近いところに行きたかったのでこちらの温泉へ。
西目屋村だけど、自分の家はほぼ相馬と岩木の境の田舎なので意外と近く着きます。

300円だけもって行ったら50円値上げしてた・・・。この御時世仕方なし。

浴場に入るとプールの匂い・・・。前々から知ってたが、こちらのお湯は完全循環である。
湯量がほとんどないのでしょう。その分循環したお湯は豊富にドバドバと流れています。
メイン浴槽は20人ほど入れるかなりの広さ。43.5度。
隣はジェットバス付き寝湯。その隣はジャグジー浴槽。そして水風呂とサウナです。
カランは23コ。

お湯は無色透明。若干の塩気。塩素の香りが強すぎますね。一応寝湯とジャグジー槽は木材使用。ここらへんだからブナの木なのかな?木の匂いはいいです。

サウナも結構広く、10人は入れる。テレビ付き。

期待していなかったので気楽にお風呂感覚でした。
ここらへんならちょっと行って「大白温泉」、もう少し遠出して「グリーンパークもりのいずみ」に行くべきでしょう。
宿泊施設のお風呂代わりとしては重宝してそうです。

オススメ度(温泉評価)・☆

泉質・ナトリウム-塩化物泉
泉温・47.9度(加水・加温・循環濾過・塩素消毒あり)
効能・神経痛、筋肉痛、関節痛など

料金・350円
備品・有料ロッカー、無料ドライヤーあり
施設・宿泊、食事処

住所・西目屋村田代字神田60-1
電話・0172-85-3011
時間・9:00~21:00

ジュラシック・パーク

2008-06-16 16:48:30 | 映画
映画100選。第13回。

93年作品。アカデミー特殊視覚効果賞、音響効果編集賞、録音賞受賞。

監督・スティーブン・スピルバーグ
原作・脚本マイケル・クライトン
音楽・ジョン・ウィリアムス
出演・サム・ニ-ル、ローラ・ダーン、リチャード・アッテンボロー、ジェフ・ゴールドブラム、サミュエル・L・ジャクソン

私は小学生の頃から恐竜にとても興味があり、恐竜の図鑑を愛読し、学校の図書館では暇があったら恐竜の本をヘビーローテーションで借りていた。
男の子らしく、デカくて強いものに憧れていた普通の小学生であった。
そして中学生になった頃、物凄い映画があるので観に行こうと友人達から誘われたが、当時は映画に興味が無かったので断った。その映画がジュラシック・パークだった。
偶然だったのかどうかは知らないが、安達祐美主演の恐竜映画「REX」が同時期に公開されていて、どうせだったら「REX」の方を観るわと茶化していた。
その1年くらい後に、家族がレンタルしてきた「ジュラシック・パーク」を観た。
どうでもいいが、その日は滑り止めの私立の高校の受験日で、結構手ごたえはあったので、受かるだろうと思い帰宅した時であった。

なんとなく観た映画だったが、劇中の恐竜を観た時は、サム・ニール扮するグラント博士と観た時同様、開いた口が塞がらず、度肝を抜かれたものであった。多分この時の衝撃は今後無いと思う。
当時のハリウッド映画のCG技術は格段に向上し、CGが現実を超えてしまっていたのである。

スター・ウォーズから始まったであろう、色々なSFやファンタジーやアクション映画は軒並みヒットし、映画界は大いに盛り上がっていた。
自分よりちょっと上の人はスター・ウォーズで興奮していただろうが、エピソード4~6シリーズは自分の生まれる前から始まっており、エピソード1~3シリーズは、ある程度のスペクタル映画でCG技術はやることをやってしまったという時期になっており、結局スター・ウォーズに世間並みには衝撃を受ける事は出来なかった。
だいいち脚本がショボ過ぎるという点もあるしね。そんなわけで自分の中でCGといえばジュラシック・パークを挙げ、多分それが唯一であると思う。
ほとんどのCGメインの映画は一過性に過ぎない流行モノで消えていってしまった。個人的に世間が評価するほどスピルバーグがそんなに偉いとは思わないけど、この作品だけはあまりに素晴らしく感動出来る。

ストーリーは今更書く必要はないけど、単純過ぎてその方が万人受けでき、恐竜に集中できるのでいい。
夢の楽園が一人の欲望であっさり崩壊してしまうという点もシンプルかつリアルでいい。

メインはもちろん恐竜。残念ながら7種類の恐竜しか出ないのだが、やっぱり主役はティラノ・サウルスである!
あの暗闇から出てくるところは本当にちびったね。子ども心に「出たー!ティラノ・サウルスだ!」と思ったし、恐竜好きなら誰でも憧れの存在であった。
やはり「ゴジラ」の影響はスピルバーグにもあったろうし、足音の恐怖はゴジラからきてるだろう。
劇中車を追いかけるティラノ・サウルスのシーンがあるが、最近の研究では、ティラノ・サウルスは時速30kmほどしか走れないらしい・・・。がっかり。
でもこの映画のティラノ・サウルスが現実だと信じている!

そして影の主役はヴェロキ・ラプトル。この映画で初めて名前を知ってショックだった。ちょっとは恐竜に詳しいと思っていたもんで。
このラプトルが恐竜としては遥か高知能で残虐という設定。チームワークで獲物を仕留める狡猾さ。
劇中グラント博士は恐竜が鳥に進化した事を確信しているが、このラプトルは現代のカラスといったところか。
実際はもっと小型であるらしいが、この映画のヴェロキ・ラプトルが現実だと信じている!

他にもブラキオ・サウルス、パラサウロロフス、トリケラトプス、ディロフォ・サウルス、ガリミムスが出演(?)。
メジャーどころがあんまり出ていないところが惜しい!といって続編に期待しすぎるてしまうと大いに裏切られてしまうのが悔やまれる。
だが軽い気持ちで「ロスト・ワールド」、「Ⅲ」を観てもいいかと思う。
そして何と来年には続編が公開予定!これは期待していないけど、恐竜好きとして観ないわけにはいかない。

ジュラシック・パークこそがCGの頂点であり、そしてファンタジーであり、エンターテイメント映画である。
スビルバーグ同様、子ども心はいつまでも忘れてはいけない。それが映画の一番の刺激になるのである。

オススメ度(映画評価)・☆☆☆☆

御所温泉 (閉館リニューアル)

2008-06-15 01:32:03 | 温泉(弘前市)
相馬の「御所温泉」へ行った。多分小学生以来。

小学生時代は、こどもだけで学区以外に遊びに行ってはいけないという規則があった。
チャリンコしかない小学生なので遠くには行けない訳だが、それでもこどもだけで出来るだけ遠くへ行ってみたいという気持ちはあった。
しかしあんまり遠くへ行くのも不安だし、罪悪感があるので、隣の学区にちょっとだけ出てみるという小さな大冒険に何度か行った。
一つは「りんご公園」。結構近所だけど、一応隣の学区なので行ってはいけないとされていたが、暇つぶしに遊びに行ったものである。だが特段遊ぶ場所もなく、ただちょっと遠出したという満足感に浸れたものであった。今では観光施設として賑わっているようだが、当時は本当にただの公園だった。

もう一つはこの「御所温泉」。当時相馬村の隣の学区。相馬村といっても別に何もない田舎なのだが、この御所温泉まで頑張って来たものである。温泉に入りたいわけじゃなく、冒険出来るギリギリの範囲がここまでだった。

昔話はどうでもいいが、そんなわけで久し振りに来た。
前は21時までやってたのに、20時までとなってからなかなか来れずにいた。近すぎて逆に後回しになっていたので、遠出するのも面倒なので近場のこちらに。

隣には宿泊施設としての温泉。一般の人も一応そちらにも入れるらしい。こちらの公衆浴場もそうだが、弘前在住のの65歳以上だったか、老人は無料で入れる。

閉館ギリギリに入ったが、結構人はいた。カランは27くらい。
奥の右手がメイン浴槽。左手がぬるめ浴槽。そしてサウナと水風呂。

メイン浴槽は10人サイズの熱めの44.5度。

お湯は黄土色。匂いは金属、鉱物臭と微かに硫黄臭。味は塩気と金属、土臭い味。そんなかなりの特徴あるお湯。

隣は6人サイズのぬるめ浴槽。42.5度ほど。結構底が深い。こっちはジャグジー浴槽だったらしいが、作動とておらず、普通の浴槽になっていた。

サウナは92度のテレビつき。8人サイズ。結構丁度良かった。

閉館間際に行ったので、ゆっくり出来なくて残念。もっとお湯を味わいたかった。
それにしてもここらへんはりんご農家ばっかりなので、20時閉館は早過ぎる。まだ夕闇で空もそんなに暗くなかったし。
でも湯量も豊富で清潔だった。お湯もかなり良く、こんなに近いところにこんなにいい温泉があったとは知らなかった。今度は気軽にゆっくり浸かりたい。 

オススメ度(温泉評価)・☆☆☆

泉質・ナトリウム-塩化物泉。
泉温・49度(低温時のみ加温あり)
効能・リウマチ性疾患、運動器障害、更年期障害など。

料金・300円
備品・無料ロッカーあり

住所・弘前市五所字野沢39-15
電話・0172-84-3360
時間・9:30~20:00

SCENE

2008-06-12 12:44:28 | その他のお店
かなり前だけど、こちらの「シーン」に初めて行った。

自分はオシャレとは程遠い男であるが、何故か雑貨だけは好きである。
実用性のほとんどないただの飾り物が無性に好きである。顔に似合わず可愛いものが好きである。
ブランドショップ「BAL」の2階にあるとのことで行った。

エスカレーターで上がるとびっくり!2階フロアまるごと雑貨屋である。
店内は薄暗く、それでいて天井や品物がキラキラ輝いていて、それはまるで雑貨の小宇宙である。

雑貨の他にもソファやキッチン用品などの日用品多数あります。
シンプルなデザインから、ビビットカラーなポップデザイン、アジアンエスニックデザインなど、商品一つにしても色んなデザインがあるので好みに合わせて選べます。

キャンドルが好きなので、それ系統のコーナーで色々選ぶ。吊るしキャンドルスタンドがとても安くてオシャレだっので3つ買った。

全体的に異常に安いです。1階と違ってブランドなしの大量生産の廉価モノなので、どうせ中国とかで作ってるんだろうけど、雑貨とかなら飾るだけなのでほとんど心配ないでしょう。

キャリーバッグが千円ほどで売っていたので買おうと思ったが、旅行の予定も暇も無かった・・・。でも今度買おう。

全国どこにでもあるチェーンの店なのかと思ったら、どうやらこちらの弘前の店がオリジナルの一店舗みたいである。そして二号店が神戸に出来たとか。

最近、弘前のアーティストの「majio」とコラボレーション企画で、シーンの商品をmajioデザインにしたり、新しい空間プロデュースみたいなものをした。先日終了したのだが、好評だったのか、近々また新たな企画が行われるらしいとの事です。

気に入ったので是非また行ってみたいと思いました。

住所・弘前市高田3-2-1 BAL2階
電話・0172-29-2511
営業時間・10:00~21:00(日曜のみ20:00まで)

原田郁子ソロツアー2008「気配と余韻を楽しむツアー弾き語り!」

2008-06-09 22:24:47 | ロックライブ
原田郁子とは・・・、福岡県博多出身。ピアノポップトリオ・クラムボンのピアノ・ボーカル担当。
2004年にソロデビュー。スーパーバタードッグの長積タカシとポラリスのオオヤユウスケの三人でユニット「オハナ」でも活躍中。高校の同級生には田渕ひさ子がいる。妹は写真家。
好きなアーティストはセロニアス・モンク、矢野顕子など。
常に前髪が揃っている。そして今年ソロセカンドアルバム発表。それに伴う全国ツアー行脚中。

そんな原田郁子がなんと弘前に来た!って言っても、正直あんまり知らない・・・。
クラムボンは興味があったけどベストしか聴いた事ない程度。
ソロのセカンド出したので、ラジオで特集してたのを聴いていた。
そのあるラジオ番組「アイワナロック」は弘前のミニFMアップルウェーブの火曜21時から放送のDJ斎藤・JK・浩氏担当のロックを中心にかける音楽番組。自分がアップルウェーブで唯一聴いている番組。
よく弘前や青森にライブに来るアーティストを特集したりするのだが、原田郁子がスペースデネガに来るとのことで特集していた。デネガに来る事はライブの2週間前に知ったので、少し興味があったけど、どうせチケット売り切れたと思って諦めてた。だがラジオで、チケットまだ余裕ありとの情報。そして肝心の曲を聴いたところ、かなり良かった。
スケジュール確認したら、仕事終わりに行ける時間帯!もうこれは行くしかない!だが今月は非常に金欠であった。迷った挙句、ライブをとった!おかげで今月千円ちょっとで暮らさなければならないはめになったが、ライブを優先した自分は偉い!
急いでチケットを購入。そしてソロファーストアルバムをレンタルしてヘビーローテーションで聴きまくる。

ちなみにライブは8日。セカンドアルバムは4日発売。買う余裕もなく、まだレンタル解禁してないので予習出来ず。でもラジオで何曲かかけたのをもう一回聴いておく。

そしてライブ当日。仕事を終え、髪切っていこうかと思ったら店が結構混んでて、ギリギリ間に合わないと判断して髪切る前に店を出て急いでデネガへ。

スタジオに入る前にトイレに行くとラジオでこのライブに導いてくれたJK氏に遭遇。誰かと話していた。「ありがとうJK!」と思いつつ、やっぱり井筒監督にそっくりだとも思った。

会場に入ってびっくり。狭いスタジオの真ん中にグランドピアノ。それを囲むようにイスが円形に何列か設置。多分100席ほどあったが、9割り近く埋まっていたので、空いているところを探す。ある一角が結構空いていたので、しかもピアノから近い二列目でラッキーと思って座った。そしてよく考えてみると、この席はピアノの鍵盤側。ということは、原田郁子の背中側になるのである。しまった!と思って他に空いている席を確認すると、かなり後ろの方が空いている。でもこの席はかなりピアノから近い。歌っている顔は見えないけど、弾いている手とか見えるから、まあ、いいやと思って動かず。
客層は7割りが女の人。ほとんど20・30代。オシャレな人も多かった。結構場違いな感じはあったがそんなの関係なし!そして暫くすると本日の主役登場。

原田郁子チャンはひょこりと顔を出し、ゆっくりと現われた。
だぼっとした白のワンピースにムラサキのタイツを履き、お馴染みのボブショートで前髪が揃っていた。会場は拍手でお出迎え。
個人的に「郁子ー!!」とか「可愛いー!!」とかのライブハウスノリで迎えたかったが、誰一人そんな奴はおらず、静かに迎える。そして静かに弾き語り。

アルバムツアーなので、新作の「ケモノと魔法」中心の曲であった。もちろん一人でピアノ弾き語り。淡々と歌いあげるのだが、彼女の声には説得力があった。そしてとても包容力が感じられた。

ビートルズの「IWill」や松任谷由実の「優しさに包まれたら」などカバー曲もあった。
クラムボンのデビューシングル「はなればなれ」も披露。ファーストから「鳥の羽鳥の影」「トゥインクル」そして「たのしそう、かなしそう」は観客のクラップで会場かなり盛り上がり。
この曲はシングルカットしてるがかなりの名曲。原田郁子の代名詞的曲。感動した。

セカンドから「こだま」「あいのこども」「ケモノと魔法」「やわらくてきもちいい風」など披露。ほとんど初めて聴いたのでしっくりこなかったのが残念。でもいい曲に違いない。

ライブ後半は郁子チャンもノッてきて、結構はっちゃけていた。とても無邪気でお茶目だった。歌ってない時はこどもみたいだった。

途中会場が熱くなりすぎて「熱いので微風下さい」との郁子チャンだったが、ここ風調ない筈だよなと心配してたら、まさかの窓全開。そんなのアリかと思ってたら意外に良かった。
ほとんど野外会場と化した。突風でスコアは飛ぶわ、虫は入るわ、外でガキがギャーギャーわめくわで、ちょっと心配しながら聴いてたが、アクシデントも全て包み込んで一つのライブを作り上げるエンターテイナーな側面も素晴らしかった。
観客が固かったので、ほぐす技術が見事でとても楽しかった。

アンコールは「かじき釣り」津軽弁バージョン。
2年前にも弘前に来たらしく、そこで会場会場の方言で一体化できるかじき釣り方言バージョンが2年前の弘前で発祥したとのこと。みんなで大合唱。大間のマグロが釣れた。最後は
「もうすぐ夜があける」でフィナーレ。実際夜が更けてきたのだが、新作のクロージングナンバーで閉めた。
「今度はバンドで来ます」と告げてお別れ。

そんなわけでとても良かった。原田郁子ももちろん初めてだし、アンプラグドの弾き語りライブも初めてなもんで、ちょっと戸惑ったけど、緊張をほぐしてくれながら、歌声と共に優しさがしみじみ伝わってきた。ずっとおどけてて可愛かった。
観客にチョップしたり(何故!?)、触れ合ったりとあまりに身近過ぎた。一気にファンになってしまった。クラムボンとは違う、原田郁子の歌ヂカラを堪能出来たと思う。
傷口に塗り薬をつけるように、少し痛いようで、治癒されるのがわかる染み入る効果が原田郁子のボーカルにはあると思う。

こんな田舎に来てくれて感謝。次はクラムボンとして観たい。その時は「可愛いー!!」と叫ぶ。

弘前中央高校演劇部第二十九回定期公演with青森中央高校演劇部

2008-06-07 17:46:01 | 演劇鑑賞
弘前中央高校の演劇部公演を観に行った。
高校の演劇など観に行くなよと思われる人もいるだろうが、なんといっても世界のナベゲン店主・畑澤先生が顧問を勤める高校であり、中央高校の演劇部は結構昔から他の高校演劇と一線を画しているらしいとの事。
更に畑澤先生の元勤務先の青森中央高校の演劇部がゲストっていったら観に行かなきゃならんでしょ。

会場は弘前市民会館。5時半開演だと思って5分前に行ったら、開場が5時半で開演6時からでまだ開いてなかった。
でも友人がいたのでお話して待つ。そしたら弘劇の若手俳優夫婦も来てて、友人と何やら話してたが、残念ながら先日の若手公演に行けなくて何も言えず。
こんな高校演劇まで観るなんて勉強家だなと思ったが、やはり畑澤チルドレンの演劇は重要なのであろう。
広い会場でほとんど高校生が多かった。他には出演者の関係者達であろうが、一般客の私達は堂々と一番前の真ん中を陣取ってスタンバイ。開演。

「駆け込み訴え」(朗読劇)
太宰治の小説の朗読劇。弘前と青森の中央の一年生を中心としたメンバーによる。
ユダのキリストを売る話。グダグダ聴いてたらそういえば読んでたと思い出した。滑舌悪めの下っ端メンバーたちなので発声を猛練習して欲しい。以上です。

「河童」
畑澤先生が青森中央時代に書き下ろしたもの。この作品で演劇の東北大会で最優勝を取って全国大会まで行った。
実は去年青森市まで行って観た。一回観たからいいかなと思ったが、役者陣が変わっているのを注目して見ることに。

ある日突如として河童になってしまった女子高生の悲喜劇である。
河童役は畑澤イズムの後継者・青森中央のエースこと太田媛乃チャン。はっきりとした顔立ちとそつなくこなす演技力はピカイチ。卒業後はナベゲンに入って欲しい。というか入るだろう。去年の河童役のコよりはもちろん上手かった。
恋人役の男子高生がチャラかったが役がよかった。
河童になっても思いを寄せるオニギリ君役は去年の彼(ナベゲンで活躍中)と同じ様なオニギリ体型。去年の方が抜群によかったけど、そんなに悪くはなかった。
イジメられっ子役は去年と同じ彼女。上手いんだかなんだかわからんが不気味な役を見事に演じ切った。去年より恐かった。
最後はまたダンス踊られたらどうしようかと怯えていたが普通に終わった。
役者によって全然違ってくるから面白い。去年と見比べれて観れたのがよかった。
でも河童の出オチとかヨモフレとかもうちょっとウケてもいい筈だった。青森といってもやはりアウェイ感が漂っていた。以上。

「去りし日の灯り」
弘前中央の斎藤礼奈チャン書下ろし。その時点でがっかり。畑澤先生、中央の為に新作書き下ろして下さい。そのうち出きるでしょうが。
舞台は終戦間際の青森。疎開イジメがテーマ。

メインだけど正直つまんなかった。別に戦前でなくてもいいし、疎開イジメはあったろうけど、そんなのどうでもいい。芝居が面白ければそれでいいのだが、基本的にアジアンのツッコミの隅田似の娘役とモリマンの種馬マン似の母親役の掛け合いが会場の笑いを誘っていたが、全編クスリとも出来ず。
えげつないイジメシーンで泣いてる観客もいたようだが、そんなの見せ付けずに勝負して欲しい。ちょっと金かかっていた。以上。

帰りは出演者がお出迎え。大人しい弘前中央の子達とやかましい青森中央の子達のギャップが面白かった。河童もお出迎え。写メ撮られてたが、実は自分も欲しかった。
青森中央は畑澤先生がいなくても当分頑張っていけそうな気がした。弘前中央は今後に期待。早く畑澤イズムが染まって欲しい。

津軽長寿温泉

2008-06-04 18:00:28 | 温泉(弘前市)
ゴーオンイエローかなりメゴイ!ま、どうでもいい話。

一年ぶりくらいに「津軽長寿温泉」へ。
買い物などしてたらかなり遅くなり、何時までかよくわからずに行ったけどバリバリ営業中でした。

去年は改装工事中に時に行ったのだが、久し振りに行くと若干綺麗になっていた。温泉の隣には老人施設が出来てた。前は無かったと思うが。

玄関も綺麗になっていたが、あとは大して変わってなかった。浴場も変わらず。

相変わらず浴槽がいっぱいあります。適温浴槽、熱め浴槽、電気風呂、ジェットバス、打たせ湯、水風呂、ぬるま湯、寝湯、遠赤外線サウナ、スチームサウナと以上。
決して広くはない浴場によくもこれだけ造ったもんである。
カランは22コ。全ての風呂に温度表示が貼っていて優しい。

緑茶色といった黄緑がかった色で、かなりのしょっぱさである。

メインの適温浴槽は42度。広さは5人サイズ。湯口からチョロチョロと寂しく流れ出ているが、お湯はなかなかいい。
熱め浴槽は44度で3人サイズ。温度で使い分けて入れる楽しさがある。
他にもいろいろ浴槽があるが大抵一人用です。

サウナは二種類で、普通のサウナが96度の6人部屋。
スチームサウナは源泉を滝のように流した自然の蒸し風呂。二人くらいの狭さ。全然人気が無かったが、温度が低くて入りやすく個人的にこちらの方が好きだ。

サウナの後は36度のぬるま湯が快適。水風呂に入れないダメ男の自分には助かる。

久し振りに行ったけどやっぱりここはいい温泉である。かなり清潔感あるしね。浴後は発汗がすごかった。昔の我が家が愛用していた温泉がここなので、その理由がわかったのである。

オススメ度(温泉評価)・☆☆☆

泉質・ナトリウム-塩化物強塩泉 
泉温・50.6度(加水あり)
効能・神経痛、筋肉痛、関節痛など

料金・350円
備品・無料ロッカー、有料ドライヤーあり

住所・弘前市東城北3-4-7
電話・0172-35-5660
時間・6:00~22:30

十二人の怒れる男

2008-06-01 17:11:05 | 映画
映画100選。第12回。

57年作品。モノクロ作品。

監督・シドニ-・ルメット
脚本・制作・レジナルド・ローズ
主演・制作・ヘンリー・フォンダ

私達は来るべき裁判員制度にどう向き合っていくべきであろうか?
個人的にこの制度には大反対であり、中途半端な陪審員制度の猿真似などやめるべきなのだが、決まったものは仕方ない。
そもそも自分は裁判の一般傍聴に行くくらい裁判そのものに興味がある。弘前の地裁レベルなので、大きな事案は扱われない。
大抵、ちょっとした詐欺だの、ちょっとした窃盗だの、可愛い犯罪ばかり見てきたが、傍聴は実に面白く、それは、「演技無き舞台」である。
裁判に興味を持ってもらい、もっと一般社会と密着するといったテーマであれば、この制度を考えた愚人たちが思っているほど、庶民は裁判に興味があるのではないかと思われる。
実際、有名な犯罪事件の傍聴は、全く関係ない人たちが抽選してまで見たいと思っているわけだし。
裁判員制度は重犯罪しか扱わないとしているので、可愛い犯罪をお気軽に評決を出すなんてことは出来ない。
ずぶの素人に、なんでもかんでも簡単に死刑が決めれるのであれば、それは個人としては理想的な法曹界になるが、実際問題一人殺しただけで死刑になんかなかなかならないわけだし、新しい判例を創る事は、ただ面倒という理由だけで出来やしないのが現状である。結局実験的に行って、うまくいかないようであれば、さっさと廃止してしまえばいいのであるが。

前置きが長くなりましたが、この映画は陪審員たちの一室でのディベートをリアルタイムで撮ったものである。
ある父親殺しの容疑者の少年犯罪を、ある程度の証拠によって陪審員達は深く考える間もなく、有罪と決め込む。
だがある一人だけが、単純な疑問から無罪と言い出し、他の陪審員たちも、状況や証拠を熟慮し始め、立場は一転してしまう。そんな話。

陪審員達も一般人であり、生活もある。
この日は記録的な猛暑で、一室は蒸し風呂状態。早く評決を出して帰りたいところ。
仕事が忙しい者、ナイター観戦の予定の者もいる。事件の表面だけを見れば、父親を殺したのは一目瞭然。色んなニュースで、人は一定の先入観を形成してしまっている。
ある一人だけが有罪にするには疑問があるという理由で無罪を主張。まわりの陪審員達は事件と真っ向から向き合いだす。
一人、また一人無罪の主張をし始める。はかどらない状況に陪審員達はディベートを通り越して罵りあう。
犯罪現場の証言や証拠はどこまで信憑性があるのか?仕方無しに選ばれた国選弁護人はきちんと弁護をしたのか?そして裁判の素人の陪審員達に正当な評決は出せるのか?見所は多い。

一室(トイレシーンが少しと、最後に裁判所外のシーンが少しある)のみでの撮影と、編集なしのリアルタイム撮影により、緊張感と圧迫感が伝わる。
リアルタイムなので、なんなしの日常会話もあり、そこからまたストーリーに徐々に密接に関わらせる脚本も見事。
ヘンリー・フォンダを始めとする他の役者達もいい演技である。なので低予算の映画なのだが、完成度はずば抜けて高い。
犯罪事件そのものを取り上げるのではなく、人を裁く恐さや、先入観の恐さに主題を置いているのが素晴らしい。
多分少年は父親を殺したと思うけど、そんなことは重要ではないのである。

人は過ちを犯す。過ちから犯罪を生む。過ちから人を殺す。過ちを犯した人が人を裁く。
無常の世の中で平和に暮らす為に見るべき映画である。

オススメ度(映画評価)・☆☆☆☆