80年代もすっかり遠くなってしまった。
80年代、つまり1980年から1989年までの10年は、僕にとっては20代にあたる訳で(正確には18歳→27歳)、高校卒業→大学入学→大学卒業→就職→転勤、と人生の節目をいくつか経験し、結構目まぐるしかった時期でもあるのだ。当然、この頃よく聴いていた音楽も、様々な思い出と結びついている。と言っても、彼女と別れた時この曲がかかっていたとか、友人の死の知らせを聞いた時この曲がラジオから流れたとか、そういうドラマチックなものは一切ない(きっぱり)。これが流行った頃は学園祭だったなぁとか、バンド仲間の部屋でウダウダしてた時にこの曲のプロモーション・ビデオがテレビで流れたなぁとか、営業車で走り回ってる頃にFMでヘビー・ローテーションだったなぁとか、せいぜいその程度。ま、平凡且つ地味な20代でしたから(爆)
でも、2~3年周期であれこれ環境が変化していた時期だったからこそ、ちょっとした思い出に絡んで脳裏に甦る曲も多い。70年代もそうだったけど。これが90年代になると、安定期というか何というか、何年も変化のない生活を送るようになってしまい、つまり1992年も1996年も同じような生活してたもんで、当時のヒット曲を聴いても、思い出される出来事というのがほとんどない。90年代のヒット曲を聴いても、ちっとも懐かしくないのだ。
そんな訳で、ふと思い立って、80年代の、僕にとってのベスト・ソングをYouTubeで拾い集めてみた。聴くと、何か思い出してしまうという曲たちである。今ではあまり耳にする事のない曲ばかりになってしまったのは、仕方ない所か(笑)
Waiting For A Star To Fall/Boy Meets Girl
1988年ビルボード最高位5位。ホイットニー・ヒューストンの「恋は手さぐり」「素敵なサムバディ」の作者としても知られる男女デュオの、おそらく唯一と思われるヒット曲。打ち込みによるバックトラックはいかにも80’sだが、とにかくメロディが素晴らしい。こういうのを“珠玉のメロディ”というのだろう。後半の盛り上がりもいい。知ってる人が少ないのが不思議で仕方ない名曲。
Diggin' Your Scene/The Blow Monkeys
1986年ビルボード最高位14位。この上なくムーディでオシャレでスタイリッシュで洗練された名曲である。実はこういうのに弱いのだ(笑) これを聴いて、あまりの素晴らしさにLPを買ってしまったが、こっちは今イチだった。蛇足だが、米米CLUBがパクッてます。パクりたくなる気持、よ~く分かります(笑)
Don't Dream It's Over/Crowded House
1987年ビルボート最高位2位。これを名曲と呼ばずして、何を名曲というのか。とにかく名曲。いつ聴いても涙が出そうな名曲。この曲が収録された1stアルバムも名盤。一人で静かに聴きたい曲でもある(笑)
True/Spandau Ballet
1983年ビルボード最高位4位。個人的には、このバンドはあまり評価してないが、この曲及び同名タイトルのアルバムは、80年代が誇るべき名曲であり名盤である。持ってない人は買うように(笑) そういえば、トニー・ハドリーの“true”の発音を聞いて、やっぱりネイティブだなぁ、と感心してた友人がいた(爆)
I Heard A Rumor/Bananarama
1987年ビルボード最高位4位。バナナラマの代表曲は、この曲で決まりではないか。派手な印象の曲だけど、どことなく哀愁を感じさせるメロディ・ラインが秀逸である。
一応、洋楽に限らせて頂きました(笑)
よく、名曲は時を超える、と言うが、この5曲はそうでもない。21世紀の今でも聴き継がれている曲ではないと思う。いわゆる“懐メロ”だ。だからこそ、僕にとっては“あの頃”を強烈に思い出してしまう曲であるのだろう。
ここでおまけ。
80年代は、はっきり言ってプロモーション・ビデオの時代であり、日本も例外ではなかった。この頃、猫も杓子もプロモーション・ビデオを作ってたけど、その中でも傑作だと思うビデオを紹介させて頂く。
コンプリート版でないのが残念(笑) いわゆるショート・フィルムとしても良い出来だ。曲もいいしね。とくとご堪能あれ(笑)
それにしても、80年代は遠くなってしまったなぁ...