Quique Sinesi "Live in sense of Quiet ; guest Carlos Aguirre" Space Shower Music, 2013.
ワールドミュージック。キケ・シネシ(1960-)はアルゼンチン出身のアコースティック・ギタリスト。一応フォルクローレの影響下にあるということにはなっているが、クラシック~ECM系のジャズがベースにあると考えて聴いたほうがしっくりくる。僕の一聴した印象は「暖かみのあるラルフ・タウナー」というものだった。
本作は、南米の音楽を日本に紹介するレーベルNRTが、2012年に日本で企画したコンサート"sense of 'Quiet'"の実況録音盤である。その名のとおり静謐かと言えばそうではなく、アルペジオ中心の演奏のため音数が多くて、注意して聴くというよりは弱いアコギの音に身を任せるような感じになる。前半はシネシのソロでそれなりに味わい深いが、ピアノとアコーディオンを操るCarlos Aguirreが参加しての後半のデュオのほうが断然面白い。全体的に演奏の暖かみが増して、それぞれのソロのクオリティも高まっている。曲もまた繊細で美しく、ゆったりとしていながら飛翔感がある(アズナール在籍時のPMGみたいに聞える瞬間もある)。とにかく素晴らしい。
個人的にはここ半年聴いた中では最高のクオリティである。アコギの音が好きな人はかなり楽しめると思う。
ワールドミュージック。キケ・シネシ(1960-)はアルゼンチン出身のアコースティック・ギタリスト。一応フォルクローレの影響下にあるということにはなっているが、クラシック~ECM系のジャズがベースにあると考えて聴いたほうがしっくりくる。僕の一聴した印象は「暖かみのあるラルフ・タウナー」というものだった。
本作は、南米の音楽を日本に紹介するレーベルNRTが、2012年に日本で企画したコンサート"sense of 'Quiet'"の実況録音盤である。その名のとおり静謐かと言えばそうではなく、アルペジオ中心の演奏のため音数が多くて、注意して聴くというよりは弱いアコギの音に身を任せるような感じになる。前半はシネシのソロでそれなりに味わい深いが、ピアノとアコーディオンを操るCarlos Aguirreが参加しての後半のデュオのほうが断然面白い。全体的に演奏の暖かみが増して、それぞれのソロのクオリティも高まっている。曲もまた繊細で美しく、ゆったりとしていながら飛翔感がある(アズナール在籍時のPMGみたいに聞える瞬間もある)。とにかく素晴らしい。
個人的にはここ半年聴いた中では最高のクオリティである。アコギの音が好きな人はかなり楽しめると思う。