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いろいろ難しいことをやっているのにどこか安い印象のあるフュージョン

2013-11-20 09:15:49 | 音盤ノート
Weather Report "Procession" Columbia, 1983.

  フュージョン。リズム隊としてOmar Hakim (d)とVictor Bailey (b)を加入させた後期ウェザーリポートの最初の作品で、以降どんどん評価を落としてゆき1986年に解散する。そうした時期の作品ながら、このアルバムは比較的出来が良いと言える。

  最初のタイトル曲は、ザヴィヌルとショーターは基本的にテーマの反復を主にこなし、ドラムとベースが徐々に盛り上げるという構成。2曲目のショーター作‘Plaza Real’はよくカバーされる有名曲。3曲目‘Two Lines’は跳ねるような新生リズム隊の演奏に瞠目するが、双頭二人のソロが今ひとつ。4曲目‘Where The Moon Goes’は、Manhattan Transferを使ってわざわざアフリカ音楽風のコーラスを歌わせる面白い曲で、かつショーターのソロがとても良い。5曲目‘The Well’は双頭二人による共作で、静かで美しいバラード。ハキム作の最後の曲‘Molasses Run’はこのアルバムのベストトラックで、彼はギターも弾いており、メンバー全員も文句無しのスリリングな演奏を聴かせる。

  ウェザーリポートのLPはプレス数が多かったのか、中古レコード屋でよく100円で叩き売られている。僕が手に入れていたこれもそう。最終作"This is this"(1986)だけ見つからない。
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