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マイナー弦楽器を深めの残響音で聴かせる環境音楽

2013-11-01 19:24:09 | 音盤ノート
Laraaji "Day of Radiance : Ambient 3" EG, 1980.

  アンビエント。ブライアン・イーノによる環境音楽連作の三枚目であるが、彼の名はプロデュースのみでクレジットされている。作曲と演奏はララージなるインド風の芸名を持ったアメリカ人による。

  楽器はアルバムに表記されていないのだが、調べてみるとツィター(zither)とダルシマー(Dulcimer)という、ヨーロッパの民族楽器が使われているようである。ツィターは、ギターとハープを合体させたような弦楽器であり、スチール弦のアコースティックギターにおける高音のような音を出す。ダルシマー(Dulcimer)は、ツィターに形状の似た楽器で、弦をバチで叩いて音を出す楽器である。これらをかなり深い残響処理を施して聴かせる。一曲目(track 1-3)は、高速アルペジオを使ったミニマル音楽で、聞き流すにはうるさいかもしれない。二曲目(track 4-6)は、静かで瞑想的な、正統派の環境音楽となっている。

  シリーズの中では比較的目立たない作品で、響きは美しいものの、際立った良さは無い。だが、名前も聴いたことも無い二つの楽器の響きを知るサンプルとしてそれなりの意義はあるだろう。
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