窪田恭史のリサイクルライフ

古着を扱う横浜の襤褸(ぼろ)屋さんのブログ。日記、繊維リサイクルの歴史、ウエスものがたり、リサイクル軍手、趣味の話など。

自分を脱ぐのも楽じゃない?-第77回YMS

2016年11月15日 | YMS情報


  更新が遅くなってしまいましたが、去る11月9日、mass×mass関内フューチャーセンターにおいて、第77回YMS(ヨコハマ・マネージャーズ・セミナー)を開催しました。



  講師はおなじみの野原秀樹先生。通関5回目となる今回は、「「インプロ」で楽しい時間を過ごしませんか?感度を磨いて創造しましょう!」というテーマで、「感度」を磨くワークを行いました。

  冒頭の講義で「心理的安全性」という言葉が出てきました。心理的安全性とは、他者への思いやり、共感力、理解力のことで、これらの要素が高い組織ほど生産性が高くなるという分析結果が出ているそうです。言い換えれば自分をさらけだす抵抗感が低い組織ほど、その構成員は能力を発揮しやすくなり、また構成員相互による相乗効果も高まるということです。この心理的安全性を高めるための個々の能力こそが「感度」ということができるでしょう。



  ということで、今回のテーマである「感度」を磨くためのワークとして、初めに「NGワード」を行いました。ルールは至ってシンプルで、グループのメンバーにある言葉が書かれたカードが伏せて配られます。個々のメンバーはその言葉を見ずにカードを額の上に掲げます。そしてメンバー間の自由な会話の中で、自分の持っているカードの言葉を口にした人が負けとなります。

  メンバーは互いに会話の中で得られる情報から自分の持っているカードの言葉を推測しつつ、相手にはうまくその言葉を喋らせるよう誘導しなければなりません。人がやっているのを外から見ている分には簡単そうなのですが、いざ自分がやってみるとなかなか難しいものでした。聞く力、不自然なく話す力、推測する力、さまざまな能力が試されます。



  続いて「30秒ピッチ」と呼ばれるワーク。突然与えられた、誰もが知っている物事(例えば「バナナ」)を相手が知らないという前提で、30秒間で説明しなければなりません。しかも30秒という時間は長すぎても短すぎてもダメ。自分の当たり前が相手にとっても当たり前であるとは限らないということ、当たり前だと思っていることを伝えることの難しさ。まさにこれがスムーズに行うことができれば、日頃のコミュニケーションはより円滑なものになるに違いありません。



  最後のワークは、「歌ってインプロ」。先ほどの「30秒ピッチ」同様、あるテーマを説明しなければならないのですが、今度はそれを童謡『どんぐりころころ』の曲に合わせ、身振り手振りも交えながら行わなければなりません。ご想像に難くないと思いますが、これは内向型人間にとってかなり勇気のいるワークです。自分を開示することに対する無意識の抵抗感、頭に浮かんだことを口にしても良いのかという表層意識の検閲など、想像以上に自分がバリアを張っているということに気付かされます。一方で、同じワークをしても全くそうした抵抗のない人もいます。泳げるようになるためには、まず水に飛び込まなければならないのと同様、このバリアを自ら破って初めて「心理的安全性」を確認することができるのだと思いました。

  今回も手軽に行うことができ、かつすぐにも日常生活に活かすことのできる、気づきの多いセミナーでした。特に「NGワード」、結構盛り上がると思います。

過去のセミナーレポートはこちら。

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした

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