窪田恭史のリサイクルライフ

古着を扱う横浜の襤褸(ぼろ)屋さんのブログ。日記、繊維リサイクルの歴史、ウエスものがたり、リサイクル軍手、趣味の話など。

霧島町蒸留所①

2009年05月24日 | BAR&WHISKY etc.


 幸運にも巡り合った運転手さんのタクシーに乗せてもらい、霧島町蒸留所へと向かいました。せっかく鹿児島に来たのですからどこかひとつは蒸留所を訪れようと思っていたのです。これまでウィスキーの蒸留所はいくつも行ったことがありますが、焼酎については今回が初めてです。

 大規模な日本のウィスキー蒸留所に比べると非常に小ぢんまりとした蒸留所。到着するとサツマイモの甘い香りが漂ってきました。後で分かったことですが、上の写真で左側の小屋が焼酎に使うサツマイモを蒸す機械があるところで、ちょうど蒸している最中だったのでした。

 霧島町蒸留所は明治44年創業。「明るい農村」や「農家の嫁」といった芋焼酎で知られています。



 それでは、工場の中を工程順に見ていきます。まずは焼酎に欠かせない麹を作る「製麹(せいきく)」。芋焼酎はサツマイモだけで作ると思われがちですが、大抵は米麹を使うそうです。勿論サツマイモだけを使った芋焼酎もあります。上の写真手前は蒸留器で製麹はその奥にある白い三角屋根の小屋のようなところで、蒸した米に種麹を加えて行います。因みに製麹に使う米は1回に600kgs蒸すことができます。



 米麹を創業時からずっと使い続けている和甕に移し、6日間厳しい温度管理をしながら一次仕込みを行います。



 一方、サツマイモを蒸します。サツマイモと米麹の配合比率は5:1なので、600kgsの米麹に対しサツマイモが3トン必要ということになります。



 米麹と蒸したサツマイモを混ぜ合わせ、発酵させます。



 発酵してできたモロミを単式蒸留器に移し、蒸留を行います。アルコールは水より揮発点が低いため、最初の方が純度の高いアルコールがとれるわけですが、この最初にとれる蒸留酒をハツダレ、またはハナタレと言います。ここでウィスキーと少し違うのは、蒸留の段階で徐々にアルコール度数を下げ、40度位にするという点です。ウィスキーの場合、一般にニュースピリッツは60度位あります。



 因みにこれは蒸留した後に残るカスを貯めておくタンクです。



 蒸留してできた原酒をステンレスタンクに移し熟成させます。熟成後、濾過、アルコール調整などを行い瓶詰めすれば、われわれが口にする焼酎の出来上がりです。



 霧島町蒸留所の商品ラインアップです。ここで5種類ほど試飲ができます。試飲については次回お話します。

霧島町蒸留所

鹿児島県霧島市霧島田口564-1

http://www.imoshochu.com/kirishima/main.htm



 繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした

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