中一日置いて、横浜vs阪神の3回戦を観戦してきました。この日は曇天ながら気温が上がり、風の少ない穏やかな観戦日和。チームの低迷をよそに、日曜日ということもあって入場者数は28,412人と満員御礼の賑わいでした。
さて、横浜の先発は2年目の石田投手。横浜のチーム防御率は4.11とリーグ5位(この試合の終了時点)ですが、これは救援防御率が7.59と高いためで、先発投手はむしろ試合を作ってきているということが言えます。
しかし、1回の表。いきなり先頭打者、注目の新人、高山選手にレフト前へ運ばれてしまいます。さらに、高山選手への牽制球。アウトのタイミングでしたが、これがボークと判定され、高山選手は易々と二塁へ進塁。
これまた好調の若手、横山選手は三振に切って取りますが、続く新外国人ヘイグ選手にレフトへ運ばれ、一死二塁・一塁。
するとベテラン福留選手はきっちりと犠牲フライを上げ、あっという間に阪神が先制します。
さらに5番ゴメス選手には、フルカウントから真ん中低めに甘く入った球をレフトスタンドに運ばれてしまいます。この一発は全く余計でした。これで早くも3vs0。
さて、阪神の先発は、今年から阪神に復帰したベテランの藤川投手。しかし、立ち上がりから制球に苦しみます。全体的に球が高めに浮き、ボールが先行。ストレートも最速で140㎞という立ち上がりでした。横浜の2番荒波選手に四球、4番筒香選手に死球を与えるなどしてピンチを迎えますが、そのアップアップの藤川投手を貧打の横浜打線は捕まえることができません。初回は無失点に終わります。
石田投手は2回以降立ち直りを見せ、5回まで阪神打線を1安打に抑え、見方の反撃を待ちます。
しかし、チーム打率.228とリーグ最下位の横浜。この日は特に調子の上がらない白崎選手、ロマック選手をスタメンから外し、さらに捕手を高城選手に替えるなどテコ入れして臨みましたが、変わった山下選手、もはや中堅どころの松本選手も全く打てず。藤川投手が4回まで4四死球と苦しんでいるにもかかわらず、カットで甘い球を待つなどの工夫も見られず。凡打の山を築いてはみすみす藤川投手を助けてしまいました。
唯一好調と言ってよい、頼みの筒香選手も、その前に走者がいないでは宝の持ち腐れ。あたかも戦艦大和の46センチ主砲のようでした。
このような有様ですから、ベテランの藤川投手は徐々に調子を取り戻し、5回以降は変化球を主体に制球が安定し、球速も上がってきました。
6回表。好投を続けてきた石田投手がついに捕まります。まず先頭の横田選手が左中間を破る二塁打。
一死後、福留選手がレフト線沿い、フェンスに達する二塁打を放ち、横田選手が生還。これで4vs0。現在の横浜打線にとって、ダメ押しといってよい1点でした。
さらに7回表。二死無塁から藤川投手に替わる代打北條選手が何とカウント2-1からレフトスタンドへのホームラン。今シーズンの初安打が本塁打となりました。石田投手は2球、3球とボールが大きく外れ、明らかにカウントを取りに行った甘い球でした。5vs0。
8回表。横浜は石田投手から二番手長田投手に交替します。
しかし阪神は、横田選手がヒットで出塁すると、すかさず盗塁。そして一死二塁から福留選手が再びタイムリーヒットを放ち、最早やりたい放題。
9回表には三番手の福地投手が登板します。しかし、敗色濃厚とはいえ、一体何のために出てきたのか…。
大和選手に二塁打を許すと、今季初打席の江越選手にカウント0-1から、ど真ん中の2球目をレフトスタンドに叩き込まれ、8vs0。
9回裏、阪神は三番手の金田投手が登板します。
最後になって遅きに失した反撃を見せるのは、横浜の伝統と言っても良いかもしれません。とはいえ、高い代打成功率を誇り、一昨日も積極的なバッティングが光った桑原選手がまずレフトへの二塁打で出塁します。さらに金田投手のワイルドピッチで無死三塁。
これを横浜打線の中では比較的好調な倉本選手がすかさずタイムリーヒットで返します。
つづく新人の柴田選手は7球粘った末に死球で出塁。こういう粘りを序盤の藤川投手の時にやってくれれば良かったのですが…。
すると、一昨日殊勲打を放った代打下園がライトへのタイムリーヒット。
さらに代打宮崎選手のセカンドゴロの間に柴田選手が生還。これで8vs3。なおも一死二塁のチャンスが続きます。
あと2点入り、8vs5まで追い詰めることができていれば、たとえこの試合を落としたとしても、あるいは次につながる切っ掛けを残すことができたかもしれません。しかし、反撃もここまででした。この日は代打で登場した白崎選手があっさりとキャッチャーフライに倒れると、荒波選手はセカンドゴロで万事休す。
深刻な貧打がしばらく続きそうだという予感だけが残りました。
繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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