銀河鉄道拾遺

SF、かふぇ及びギター

緩徐楽章(かんじょがくしょう)対決

2020-05-29 17:34:11 | 日記
音楽を掛け乍ら読書、或いはうたた寝したい、ゆっくり静かに。と云う要望から、手許の音源を少し補充し、ピックアップした結果がこちら。右端はそれぞれのプレイタイムである。

 モーツァルト 絃楽五重奏曲 ニ長調 K.593 (1790) から、アダージョ    6.14
 シューベルト 絃楽四重奏曲 ト長調 D.887 (1826) から、アンダンテ   12.06
 シューマン  絃楽四重奏曲 イ長調 op.41-3 (1849) から、アダージョ    9.26
 ブラームス  ピアノ五重奏曲 ヘ短調 op.34 (1866) から、アンダンテ   9.11
 ブルックナー 絃楽五重奏曲 ヘ長調 (1879) から、アダージョ       15.29
 フランク   絃楽四重奏曲 ニ長調 (1889) から、ラルゲット       10.03
 フォーレ   ピアノ五重奏曲 ハ短調 op.115 (1921) から、アンダンテ  11.22

新調したのは、シューベルトとブルックナー。ロマン派の頭とケツであるな。厚い響きを求めてピアノや第二ヴィオラを入れた拡大編成が求められる一方、飽くまでスタンダードなクワルテットの路線を追求した三曲は素晴らしく、特にシューマンの健闘は称えたい。(ベートーベンの後期四重奏曲は一様に拒絶反応が出て、リスト落ちした。)純粋に展開の良さなら断然モーツァルトだが、後の時代の音楽の方が要望にはしっくり来る。まったりしてコクがある近代フランスものに結局、軍配が上がりそうだ。




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Which Way Did the Freaks Go?

2020-05-23 08:56:34 | 日記
5月22日
緊急態勢翻訳詩集44 最終夜

フリークたちはどこへいった? Which Way Did the Freaks Go?

ぼくのあの子はどっちへいった?
彼女はどっちへいった?
ぼくのあの子はどっちへいった?
彼女はどっちへいった?

失礼!

フリークたちはどっちへいった?
かれらはどっちへいった?
フリークたちはどっちへいった?
かれらはどっちへいった?

ぼくはジョンソンさんにきいてみる
はっきり教えてもらう
フリークたちがホワイトハウスの前でフリークしたとき
ギヤをセカンドに入れたこと

フリークたちはどっちへいった?
かれらはどっちへいった?
フリークたちはどっちへいった?
かれらはどっちへいった?

ワイルドマン・フィッシャー Wild Man Fisher(1944―2011)
 アメリカのストリート・シンガー。フランク・ザッパに見いだされ、アルバムを制作。訳出した Which Way Did the Freaks Go? はそのうちの1曲である。アウトサイダーミュージックの文脈で語られることが多い。
 ワイルドマン・フィッシャーの曲はほとんど無伴奏で歌われるので、バックトラックを制作して YOUTUBE にアップする者が多い。今回、緊急態勢翻訳詩集の最終夜なので、自分でもやってみた。ずっと考えていたことだったが、今回のことがきっかけになって実現してとても嬉しい。

https://www.youtube.com/watch?time_continue=6&v=13xe_p17evk&feature=emb_title

 歌うという行為には自意識が深くからみつく。ある者はうまく歌おうとするし、ある者は歌で歓心を買おうとする。ワイルドマン・フィッシャーの歌にはそういうものはない。ただ歌いたいという気持ちがあるだけのように聞こえる。これにはおそらく誰の歌もかなわないだろう。歌詞にかんしてもごらんの通り、形容しがたい力が内側にあるようだ。

 44回、おつきあいいただいてありがとうございます。もちろんべつの形でまたお会いできると思います。ひとまず。

~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~

以上、西崎憲 @ken_nishizaki さんの twitter から転載させていただきました。

コメント (1)
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sunburst rag を弾く①

2020-05-18 05:56:10 | manuscript


今年のテーマは、手許のレパートリに破綻なく最後まで弾ける道筋を付けること、James Scott 作 浜田隆史 編曲によるこのラグタイムもひとつ見直してみよう。しかし此のアレンジ、ギターを弾かない方もちょっと見て欲しい。t は左手の親指で6絃(いちばん太いやつ)を押さえ、その後の ¢ は左手人差し指で1~5絃を同時に押さえる(セーハ)ことを意味している。これを速いテンポの中で続けざまに行うなんて、離れ業と呼んで差し支えないのではないか!もちろん私の技術が拙いだけかも知れないが。
で、こういった難所を乗り越えるべく四六時中ギターに触ってるワケだが、論理的な思考はニガテなので、ひたすら繰り返す中でふとやって来る閃きを待つ以外に解決策が浮かばない。この度は、譜に m i m とあるのは右手で中指→人差し指→中指で弾け(オルタネート・ピッキング)、という指示を m m m、つまり全部中指に任せなさ~いと云うのが降りてきた。なんで前者に拘ってるかというと、元が擦弦楽器奏者なので弓を上下させる動作をつい運指に求めてしまうからだ。
なーんだ、簡単じゃん。こうすれば左右の動きがスムーズにシンクロするわいと気付いたら、左手の動きも余裕が出て ¢ (半セーハ)のタイミングも半拍うしろにズラすことが出来た。(元のやり方に戻せたが、本音)これでなんとか行けそうである。結論に達するまで足掛け3日、そんなことをやってて楽しいかと問われて、楽しいと答えられれば立派なラグタイマー(ラグタイム弾き)だが、人間そこまで出来てない。
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sunburst rag、再び

2020-05-09 20:29:08 | manuscript
また twitter でやりとりがあり、候補曲が増えた。

愛宕町私設ライブラリ 「物は相談です、暫く封印してたオタルナイチューニングの曲を1曲だけ開放しようと思いますw(やっぱり弾いてると楽しいw) 手許にあるCD 『climax rag』 収録の14曲 + ragtime Oriole の15譜面からひとつ、どれかリクエストしてくれませんか?」
浜田隆史 「では、サンバースト・ラグなんていかがでしょうか?」
愛宕 「ありがとうございます。標準チューニングの曲も手許に一杯あるんですが、なんか手詰まりな気がしてちょっと状況を打開したかったものですから。でわ James Scott、行ってみよー♪」
浜田 「サンバーストは好きな曲です!」
愛宕 「trio のブルースに通じる曲想がタマランですよ、これで1909年作曲だってんだから。去年にリフキンのCDも入手したので、対策もばっちり。(と、ここでBメロの4度上移調の件を思い出す。。)」



何でこうなったかと云うと、5月5日に小説家・ギタリスト・その他もろもろの西崎さんがやはり twitter に上げた marigold の大変短いデモを褒めてくれて
西崎憲 「響きがいいアレンジですね。」 「おお、左手のフォーム綺麗だし、両手の力抜けてますね。よく歌うギターで、タイミングが海外っぽい。」
然し実は演った本人も手応えがあった。絃楽器のプレイって汗が付き物で、なんだかすごく湿ったものって感覚が永い間頭にこびりついていたのだが、当該デモはすごく「乾いた」感じで出来た。コードの押えは的確でポジション移動もスムーズ。ああ、これからはこの「軽くて・しなやか」路線で行こう、と思ったのだ。それをここ数年取り組んできたオタルナイ・チューニングで再試してみよう、と云うわけ。
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忘れた頃のご紹介

2020-05-08 18:53:05 | 日記
昨日から引っ張り出して弾いてるんだが、なんだか好調なのに気を良くしてUp。1970年後半にチェコスロバキアで作られたヴィオラで、ストラディバリウスをモデルにしているため胴長39センチとたいへん小さい。指板や駒で判るかと思うが、バロック仕様に改装されている。顎当てがないのも其の為。写真上から二本の絃は羊腸(ガット)で出来ていて半透明。下二本も芯は同じだが、金属が巻かれていて太い。特に上から三本目は銅線巻きで、鮮やかな赤色である。チューニングは通常A=415hzで、ギターをいつも半音下げてるのはこの共通性を維持してるからなのだ。時どき、A=430hzのモーツァルト・ピッチ。

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marigold 決定稿+

2020-05-05 18:33:05 | manuscript
先日上げた margold の第一節後半です。



聴き映えがして且つ運指練習にもなる、おいしいアルペジオです。左手は、中指が5絃を上り下りしてコードチェンジのガイドを務めます。右手は、親指(p) → 中指(m) → 薬指(a) → 人差し指(i) の順でピッキングします。人差し指(i)は各コードに関係なく2絃開放のシを弾くことになり、これがサウンドやリズムで面白い効果を上げてます。
その他では、第18小節2拍目のシは3絃4フレットの押絃と2絃開放を同時に弾いて、厚みを出してます。第19小節2拍目のソ#→ミは左手薬指でプリング・オフして下さい。



それから前半の補足。第1小節1拍目の和音ミ・シ・ミ・ソ#ですが、5絃7フレットを小指で押さえる時、指の腹を4絃に当ててミュートします。なのでコードを弾き下ろしても音は出ません。第2小節2拍目もおなじ要領です。
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