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引き込み線跡のモニュメント(つづき) 釧路の野外彫刻(8)

2008年09月20日 20時41分03秒 | 街角と道端のアート
承前

 ところで。
 どこかで見た感じの作風だなあと思っていろいろ調べてみたら、どうやらこれらの作品は、ポルトガルのジョゼ・デ・ギマラインスの手になるもののようです。

 大地の芸術祭・越後妻有アートトリエンナーレでも、まるで案内標識のようなカラフルな作品を各所に立てていたのを思い出しました。


           
 
           

 左手に釧路プリンスホテルを観ながら、南へと歩きます。
       




 ところで、唐突な話ですが、藤枝晃雄著「現代美術の展開」を読んでいたら、現代彫刻を論じる文章で、トニィ・スミスのことばとして次のようなくだりがありました。

 「-観衆にたちはだかるように、どうしてそれをもっと大きくしなかったのですか?
 -私はモニュマンをつくってきたのではありません。
 -観衆がその先まで見ることができるよう、どうしてもっと小さくしなかったのですか?
 -私はオブジェをつくってきたのではありません」

 モニュマンは、モニュメントのフランス語ですね。
 たしかに、モニュメント、オブジェ、彫刻の三者は、明確に区別するのがむつかしいです。


(この項続く)


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2 コメント

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Unknown (ころなぞ)
2008-09-20 22:41:14
地元なのですが( ̄ω ̄;)。
芸術と言うものにお金を使うのはいいことと思いますが
市の財政や市民生活を考えると(以下略)。
色々ツッコミどころ満載です。
・・・やっぱり市の中心部の筈なのに人歩いてねぇなぁ。
Unknown (ねむいヤナイ@北海道美術ネット)
2008-09-21 08:01:11
ころなぞさん、こんにちは。

たしかに、ジョゼ・デ・ギマラインスって、本国ではすごい人気作家で、作品もかなり高いらしいんですよ。

たぶん、コンサルタント会社から提示された案を丸のみして設置しただけで、なぜジョゼ・デ・ギマラインスなのか、釧路市も大して考えてないんじゃないかという気がします。
地元作家のほうが安くすむのでは?

ただ、予算の仕組みというのは相当フクザツでありまして、これも、釧路市単独の予算であつらえたのではないと思いますよ。
ナンダカ再整備事業とかで、国から相当キャッシュバックがあったはずです。

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