樋口一葉は「状封じて墨を引くこと古くよりの法なりとぞ。封、緘、鎖、糊いずれも女のものならず」といい、「女は〆と書け」と伝えています。
「〆」は、封の簡素版ぐらいに思っていたけど、そうではないのですね。永い間、迂闊に女性専用を用いていましたわ。
今は封書なんぞ滅多に書きませんけど。書いても「墨を引く」ことをしませんわ。
十代の頃、ラブレターには「√3」と封じるものだと教えてくれた奴がいた。無限に解けないから、永遠にひらかれないということらしい。それなら√2のほうがよいように思いましたね。語呂合わせの「ひとよひとよに ひとみごろ…」を「一夜一夜に人見頃」と解すれば、なんだか恋文っぽいじゃありませんか。
平方根で思い出した。平方根-1すなわち√-1は、虚数単位と呼んで「i」の文字で表しますね。ある数学者が√-1と染め抜いた風呂敷を持っていたそうです。その訳を尋ねると「そりァ、i(愛)はすべてを包むからねぇ」と言ったとか。
してみると、ラブレターには√-1が正しいようですな。
「〆」は、封の簡素版ぐらいに思っていたけど、そうではないのですね。永い間、迂闊に女性専用を用いていましたわ。
今は封書なんぞ滅多に書きませんけど。書いても「墨を引く」ことをしませんわ。
十代の頃、ラブレターには「√3」と封じるものだと教えてくれた奴がいた。無限に解けないから、永遠にひらかれないということらしい。それなら√2のほうがよいように思いましたね。語呂合わせの「ひとよひとよに ひとみごろ…」を「一夜一夜に人見頃」と解すれば、なんだか恋文っぽいじゃありませんか。
平方根で思い出した。平方根-1すなわち√-1は、虚数単位と呼んで「i」の文字で表しますね。ある数学者が√-1と染め抜いた風呂敷を持っていたそうです。その訳を尋ねると「そりァ、i(愛)はすべてを包むからねぇ」と言ったとか。
してみると、ラブレターには√-1が正しいようですな。