ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

《今日のものたち》

2020-12-06 06:30:10 | 日記
早朝、近隣に救急車が止まりました。
すぐ近くではありませんがサイレンが近づいてきて、そのまま通りすぎるのかと思いましたら、音が止まったのです。
何となく不穏な気分に襲われました。
寒い季節に入りました。
どなたかが急を要する病の症状に襲われたのでしょうか。
他人事ではありません。
降圧剤の服用はしていますが、血圧が高めの私などは、朝のヒートショックには気をつけねばならい季節です。

朝からどんよりとした雲が広がっていて、時折しぐれました。
今日の散歩は止めて置こうかと思っていましたが、午後になって日差しが。
これは儲けものとばかりに出かけて、1時間ほどブラリブラリと。
坂道になるときつさを覚えますが、平坦な道なら1時間程度の歩行は全く苦になりません。
同じコースを、もう一度歩ける様な気がします。
それに、戻ってから頂くコーヒーの味は格別です。
深呼吸をしたりしながら、ゆっくり味わっています。
目の疲れは快復しませんが、こんな余裕が味わえるのも悪くはないかと。

来年の今頃の私は、どう過ごしているものでしょう。
人間、〈一寸先は闇〉と言います。
闇なのか明なのか、分からない「闇」なのでしょう。
コロナ禍が続いていて、また田んぼ道を歩くのはちょっと御免被りたいところですが。
とにかく今日を生きる、それだけ。

谷川俊太郎さんの「詩」一つ。

     『悲しみは』

     悲しみは
     むきかけのりんご
     比喩ではなく
     詩ではなく
     ただそこに在る
     むきかけのりんご
     悲しみは
     ただそこに在る
     昨日の夕刊
     ただそこに在る
     ただそこに在る
     熱い乳房
     ただそこに在る
     夕暮
     悲しみは
     言葉を離れ
     心を離れ
     ただここに在る
     今日のものたち


田んぼ道を歩きながら、《今日のものたち》のフレーズを、壊れたレコードの様にリフレインしていた今日の私でした。
               〈ゴマメのばーば〉

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする