福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

秘密曼荼羅十住心論に説く十悪の果報、5((両舌の果報))

2020-06-25 | お大師様のお言葉
秘密曼荼羅十住心論に説く十悪の果報、5((両舌の果報))
又其の妄語によりて兩舌をいたさしむ。今身には言に慈愛なく、讒謗毀辱惡口雜亂せば死して即ち當に拔舌烊銅犂耕地獄(ばつぜつようどうれいこうじごく)に堕して、遐劫中において諸苦惱を受く。受苦既に畢りて畜生中に堕し糞穢を噉食す。鵜鶘鳥(ていこちょう・ぺりかん)の如く舌根有ることなし。此之中に在りて無量に生死す。本因縁を以て若し微善に遇ふて劣たまたま人身に復せば、舌根不具・口氣臭惡・瘖瘂謇澁(おんあけんしゅう・口がよく回らない)齒不齊白・滋歴疎少なり。もし善言あれども人信用せず。當に知るべし讒亂は皆な兩舌によりて生ずる也。故に地持論云(ここでも華厳経のこと)「兩舌之罪は亦た衆生をして三惡道に堕せしむ。若し人中に生じても二種の果報を得る。一は弊惡の眷屬を得る。二は不和の眷屬を得る」と。何が故に兩舌は地獄に堕すや。其の兩舌は人の親愛を離れしむるによる。別離の苦の故に地獄の苦を受く。何が故に兩舌は出て畜生と為るや。其の兩舌は鬪亂する事、野干に同じきによりて畜生身を受く。何が故に兩舌は復た餓鬼と為るや。其の兩舌は亦た慳疾によるを以てなり。慳疾の罪の故に復た餓鬼と為る。何が故に兩舌は人となりて弊惡の眷屬を得るや。兩舌を以て人の朋儔をして皆惡を生ぜしむるが故なり。何が故に兩舌は不和の眷屬を得るや。兩舌を以て人の親好を離けて不和合ならしむるが故なり。
當に知るべし兩舌は五大苦也。
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