まほろば日記

fujioの日常の出来事、記録等を思いつくままに書いた日記です

国東半島峯道ロングトレイル

2022-11-29 23:44:23 | 日常

令和4年11月25日~27日
長年にわたり憧れていた夢のロングトレイルに行ってきました。
今回は福山山岳会の例会山行。参加者は16名。コースは10区間、133㌔,周辺のオプションコース 87㌔を含めると220キロというロングコース。今回はそのうち主として豊後高田市側の4コースを部分的に歩きました。
印象的なのは耶馬と称される奇岩、異様な岩稜、岩峰大岩壁や大洞窟は他の地方では見られません。
この岩峰群の地形は両子山の噴火による安山岩質の凝灰角礫岩により形成されました。
予想にたがわぬ素晴らしいコースと仲間たちでした。
このコースは国東半島の中央にそびえる両子山周辺の6郷に718年(養老2年)仁聞菩薩が30余りのお寺と6万9千体もの多くの石仏を設置し開基したことに由来しています。この偉業をなしえたのは神業であり宇佐神宮の八幡神が姿を変えて人格化したものといわれています。日本古来の神と外来宗教である仏教を結び付けた信仰である神仏習合の始まりであり、修験道の道で、六郷満山文化と呼ばれる仏教文化の華が開花しました。
第一日目
朝6時福山出発、私は8時前、宮島SAで合流、12時過ぎ熊野摩崖仏到着。

鬼が一晩で築いたといわれる自然石が乱積みされた険しい石段を上ると2体の摩崖仏が出迎えてくれる。最初は高さ8mの穏やか表情の不動明王像。その右側に凛とした大日如来像。こちらは6,8m。日本一雄大で荘厳な摩崖仏に国東半島の六郷満山文化の古い歴史を感じました。
古い石段でしたが立派な手摺が作られ安全に上り、下りできますからご安心ください。
次は「田染荘の田園風景」
1200年前から宇佐神宮の根本桑園として栄えた田園風景は国の重要文化的景観に指定されています。
変わらぬ景観が残されたのも住む人々の意識あればこそです。ありがとうございます。

「富貴寺(ふきじ)」
国宝の美しい阿弥陀堂のあるお寺です。
宇治平等院鳳凰堂、奥州平泉中尊寺金色堂と並び日本三大阿弥陀堂の一つに数えられる九州最古の木造建築物です。
この地でこんなに素晴らしいものに出会い感激しました。
「両子寺(ふたごじ)」
六郷満山のお寺を統括する寺院。
ご本尊の千手観音菩薩は子授けにご利益ありとのこと。
山門の仁王像は国東半島最大級。
本堂でありがたいお説教を聞いていて他には見物できませんでした。また来ます。
「天念寺(てんねんじ)」
無人の寺院でした。10年に一度開催される峰入り修行のお寺。そういえば天念寺耶馬と呼ばれる背後の険しい稜線に無明橋と呼ばれる怖い橋が見えました。
その前の長岩屋川には川の中に川中不動尊と呼ばれる川の氾濫を治める不動さんが鎮座されていました。
また正月7日には福を呼ぶ祖先の化身である鬼が舞う「修正鬼会(しゅじょうおにえ)」(国指定重要無形民俗文化財指定)が行われ多くの人が集うそうです。
今日のコースはここまで。
ルートでいえばT-1からT-3まで約50キロ余りを済ませました。バス利用だから行けたコースです。
下山後は店舗がない為、豊後高田市内のコンビニまで明日,明後日の2食分の昼食を買い出しに行きました。
今夜のお宿は真玉温泉,山翠荘です。
宿泊料は4割引き、買い物券3000円付のお得な料金でした。それでお土産を買いました。
温泉よし、食事もよく満足すべき宿舎でした。
第2日目
今日のコースはガイドブックでは豊後高田コースT-4と国東コースK-1です。
8時出発、17時30分着、歩数33000歩とよく歩きました。
この地のガイドブックも執筆されているサブリーダーのお兄さんがガイドをしてくださいました。

猪群山(458m)を縦走、登山道は良く整備されていました。頂上付近にあるストンサークルは詳しい人でなければ通過していたことでしょう。
大岩のご神体とそれを取り巻く巨石群、何より展望の素晴らしい所でした。

次は今回の核心部、ハイライトともいうべき中山仙境にバスで移動しました。
中山仙境は標高こそ低いものも奇岩絶壁の連なるスリリングな岩尾根歩きが楽しめました。


岩質も凝灰岩の為、ホールド、足場がたくさんあり歩き易く、鎖が張られていたので快調に歩けました。何より天気も良く周辺の紅葉、奇岩、絶壁の連なる耶馬風景は最高でした。
幅50センチ長さ2mあまりの石橋・無明橋も緊張してわたりました。

下り初めて100mあまりの絶壁を通過する時、左側は岩壁、右側の草叢越しに下方を覗くと垂直な岩壁のはるか下に緑の樹冠が見える。吸い込まれそうなその深さに一瞬めまいを感じました。すごい体験でした。
久々の楽しい岩峰歩きでした。
下山後はもうひと踏ん張りして「後野越え」。あと2時間余り歩く予定。
修験道というより昔の人の生活のための峠越えの道でした.ミツマタの群生地もありました。
一旦西方寺の里に下り、再び阿弥陀越えという峠を越えました。

その下り道の途中には大不動岩屋という大きな岩を削る取ったような空洞がありました。
人間が彫ったようには思われませんが自然にできたにしては不思議です。
尻付岩屋についたのは日暮れまじかな時間でした。
本当によく歩きました。
これだけ歩ければどこにでも行けますね。自信になったことでしょう。
今夜のお宿は赤根温泉・湯の里渓泉です。山の中で他には店舗はないようです。明日の弁当を買っていてよかった。
宿代は4割引き、お買物券1000円頂戴す、他にもリストから希望の商品を選んで後日送付するサービス付きでした。
第3日目
今日は千燈寺に行く予定でしたが参加者の希望によりガイドさん推薦の杵築市の鋸山に行きました。
山の内容はミニ中山仙境ということでしたが十分に岩稜登山を楽しめました。
当日は日本山岳会の一般人を対象とした講習会が開催されていました
皆さん、前日練習しているようなものでしたから快調に楽しみ、岩稜歩きに興味を持つ人も現れるのではないでしょうか。
岩登りを堪能しました。

今回は充実した山行でした。
過疎の進行を見ていると日本の典型ではないでしょうか。交通手段がない。担保もないので買い出しには車は必要です。
畠は荒れている。作ればできるのでしょうが個人ではなく企業とし広範に、機械化しててやらなければ成り立たない。
太陽光発電、もともと九州は多いのですが荒らすよりまだましで促進すべきように思います。歩いて周遊する場合、宿舎が必要になります。キャンプ場でもよいのですが。民宿でもあれば訪れる人が増えるのではないでしょうが。
宿坊でもよいですね。
ある人は車と自転車を利用している人もありました。
それも一案ですね。
今回私は豊後高田市に国東半島峯道の資料をお願いしました。
たくさんの有効な資料を送っていただきました。
交通機関や施設、特に民宿はないのか役所に照会したいです。
そのお礼に「ふるさと納税」で報いようと考えています。
今回を機縁としてまた訪れたいと思います。
今回企画していただいた役員の皆様、楽しませていただいた仲間の皆様、本当に良い旅をありがとうございました。
またご一緒しましょう。

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