平成31年3月27日
今日 「パイオニア」の東証1部上場が廃止されました。ステレオ、レーザーカラオケ、世界初のカーナビ開発等で高い技術力を持つ会社ですがわずか1020億円で香港の投資ファンドに買収されていましたが今日上場廃止となりました。ヒット商品がなく2期連続の赤字で資金繰りに窮しており倒産の危機でした。18年3月期には売上3654億円、71億円の赤字ですが1020億円の価値しかないとは残念です。16000人余りの従業員の待遇はどのようになるのでしょうか。利益を出す体制のためリストラ、賃金の引き下げも行われることでしょう。国や経済団体はなぜ援助しなかったのでしょうか。あと4日で平成という元号が変わりますが日本の国力低下を象徴する出来事ではないでしょうか。先般仕事をした東広島市の吉川工業団地にある半導体メモリー製造業者はかってはエルピーダメモリーという日本企業の合弁会社でしたが今はマイクロンメモリージャパンという外資の会社となり現在設備の改装増築中で世界3位の実力の企業に成長していました。かっての役員の方は「日本銀行により潰された」と言われたそうです。日本の有力企業が外資の買収される危機感を日本政府はお持ちではないのでしょうか。事実ここ20年間で世界に対するGDPのシェアは18%から6パーセントに低下したとの数字もあります。平成は日本の転落の始まりと記憶されるでしょう。昭和の昔の時代は雇用調整金等の補助金を出して働く者の雇用を守った。今は円滑な労働力の移動を図るとして転職を奨励、派遣制度が急速に広がり低賃金労働者が増加し格差が広がり、社会環境が激変した。年収200万円以下で生活出来ますか。結婚できますか。子育てできますか。日本には良き伝統がありました。「衣食足って礼節を知る」安定した生活があって初めて余裕のある文化的な生活ができる。人手不足と言われますが賃金が安いから働く人がいないのです。低賃金で生活が苦しいからストレスがたまり心が病んでいるのでいじめや虐待の一因となっているのでは。先進国で最低レベルの日本の賃金水準で外国人労働者が充足できるとは思えません。報道される労働者の賃金は一流企業や公務員の賃金であり大多数の中小企業労働者の賃金水準ではありません。それらの中小企業はボーナスも支給されないのも多いのが現実です。大企業や経営者は内部留保と称して金をとりこんで裕福になっています。日本の労働分配率も最低レベルです。経営者は儲けすぎです。経営者は自己の金もうけに専念するのではなく国民全体の利益を考え慈善的なことを考慮する時代が来ているように思います。みんなが豊かになる時代でなければ平和な社会は来ない。