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電信と語学学習の関係

2024年02月18日 | 無線室

アマ無線免許を取るのに電信の試験がなくなりましたが、電信でQSOしたいと思っている人は結構いると思います。Extraクラスを電信の試験がなくなってから取得した人がCWにトライしているのがQRZドットコムに出ていました。 CWを実用レベルまで持ってゆくには段階があり、それは語学学習と似ているところがとても多いのではないでしょうか? 

英語学習者は毎年4月の新学期・新年度に急増し本屋さんのNHK語学テキスト置き場には山の様に本が積んでありますが、3か月たつと山がなくなり、翌年3月にはテキスト売り場自体がなくなるという話をよく聞きます。例えば100人がやる気でテキストを購入しても、1年後には数人しか残っていないということです。 途中でやる気がなくなる原因はなにかいろいろ調べた結果、最初に学ぶ正しい発音、アルファベットや単語から文章までの発音練習が正しく行われなかったため、例えばラジオで聞いた音が理解できないため嫌になってやめてしまうケースが大半ではないかということです。 ラジオ講座の音がわかり言っていることが理解できれば誰でもさらに上を目指すはずです。 ところが、中学1年では発音について本の少ししか時間が割り当てられておらず一番時間をかけるべきところを端折っているのでその後文法を習っても音としての英語が聞き取れないため興味をなくし、試験のための一夜漬けでお茶を濁すことになってしまいます。

音を聞いて脳内で何を言っているのか瞬時に理解できるというプロセスはCW習得も同じだと思います。 CWの暗記受信ができ自由に言いたいことが発信できると楽しみの幅が広がりますが、それには相当時間がかかります。 以下、CWと語学習得のプロセスをまとめてみました。結論は後に書きます。 

CW: 

① 符号を覚える

② 受信できるようCWの音を耳から脳に伝達し、それを繰り返すことによって符号とコードが何も考えずに出てくるよう練習する。

③ ②の状態から連続した文字を聞いてそれが語彙レベルから文レベルまで何も考えずに単語や文章が頭に浮かぶよう練習する。

④ ③の状態が出来上がってきたら受信した電文が脳内で言葉として理解できるよう練習する。この時、語学の壁にぶつかる。英語の知識が必須になってきます。受信ができる様になっていれば送りたい文章を考えて(これが意外と難しい)送信練習をする。

⑤ 語学レベルが中学基礎英語程度あれば通常の欧文英語QSOで意思疎通は出来ると思います。

 

語学(英語):

① ABC・・・を覚える ; 中学英語の一番最初にならうこと(今では小学生?)。CWと全く同じですね。

② すらすらとABC・・・が正しく発音できる練習を繰り返す (この正しい発音を適当にすると後で悲劇が起こります。⇒ 発音を適当に覚えるともとに戻せません)、ある記事によればここが最初の一丁目一番地と。

③ 基礎的な語彙や文章をすらすらと正しい発音で言える様練習し、またその音を聞いた瞬間に単語や文章が頭に浮かぶ様練習する。この段階でSV,SVC,SVO,SVOO,SVOCの文構造を同時に理解できるよう練習する(これも練習しかありません)。

④ ③をさらにステップアップし聞いた文章の意味が日本語に変換することなく理解できる様練習する。

⑤ ④までくると会話はある程度自由にできるはずです。

⑥ 基礎語彙だけでは言いたいことを正しく伝達できないので語彙力をつける努力が必須です。

CWと語学の習熟プロセスを見てみると、欧文CWはモールス信号の送受信が自由になればなるほど英語力に依存することがわかります。 逆にみると英語力があれば欧文CWはよりハードルが低いことになるはずですね。和文QSOは言語の壁がないので覚える符号の数は多いですがより自由にCWで会話できるはずです。

599BKでは物足りない、しかし平文のチャットは難しいと感じている方は語学力アップが以外と効果が多いはずなのでトライしていみはと思います。その語学力アップは発音重視で基礎英語を自由に使えるのが一つのターゲット=英検3級や2級も良いターゲットだと思います。 

 

 


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