JA1KIH's Radio Memo

DXとの交流や設備メンテなどをアップしています。

同調圧力・・日本社会はなぜ息苦しいのか 新刊本紹介

2020年08月26日 | 国際・政治

ラジオを聞いていたら新型コロナに罹患した人がひどいバッシングを受け本人のみならず家族まで”いじめ”にあっているのが報道されていました(ちなみに海外ではこのようなことはないそうです) 。 前から似た様な話は出ていましたが、たまたまいつもの本屋さんで新刊本をみていたらそのものズバリのタイトルの本が発刊されたばかりで、早速読んでみました。

日本社会にはびこっている「同調圧力」が原因で、では同調圧力とは何か? この本では次の様に言っています。以下引用

同調圧力とは「みんな同じに」という命令です。 同調する対象は、その時の、一番強い集団です。多数派や少数派の集団の「空気」に従えという命令が「同調圧力」です。数人の小さなグループや集団のレベルで、職場や学校、PTAや近所の公園での人間関係にも生まれます。 日本は「同調圧力」が世界で突出して高い国なのです。 この「同調圧力」を生む根本に「世間」と呼ばれる日本特有のシステムがあります。

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「世間」の特徴は「所与性」と呼ばれる「今の状態を続ける」「変化を嫌う」です。

引用終わり

著者の鴻上尚史さんと佐藤直樹さんの対談風に世間、世間が生み出す同調圧力、同調圧力の正体が解き明かされていきます。

アマチュア無線も人の集まりなので、「世間」や「同調圧力」はあるのではないでしょうか? 

日本はすでに少子高齢化で人口減が始まり毎年数十万人人口が減っています。 大都市が毎年ひとつ消滅しているのにほとんど誰も関心を持とうとしないのも以外とこれが原因ではないかと本を読んでいて思いました。 世間・・現状維持・・・しかし現実は人口減でGDPはなかなか増えず社会保障費は増え赤字国債発行で何とか辻褄を合わせている と、言う現実に対し根本的な議論はなされずずるずると時間は経過していく。 

 

 

 

 


2 ELEMENT YAGI FOR 40M AND 20M ON THE SAME BOOM (EXPERIMENT)

2020年08月15日 | アンテナ

Look at the picture below, you can see four elements on the same boom of yagi antenna.   This is a two bands yagi, consits of two element for 40m (longer element with square capacity hat at both end) installed at outer side, and two element for 20m band at inner side. 

Originally the 40m yagi is NAGARA shortened 2 element yagi,  having a 200KHz bandwidth SWR<2.0 on entire 40m band(7.0 to 7.2MHz).  Experiment has started from the idea if adding two element 20m element interlaced on the same boom of 40m yagi.  One big possiblity is the interference between the two.  There are many examples multiple yagi antennas on the same pole, like stacked antenna, and we experienced the degradation of the performance of each antenna.  However, as we can see yagi antenna which has many elements on the same boom like JK antenna of USA, they said it is optimized by computer design.  No detailes are available on the net for the design.  Some article of multiband yagi using full size element on the same boom can be seen on the net published by amateure (TA7OM is one of them). 

As shown in the drawing, the layout is simple, just put the 20m element on the same boom for 40m.  20m yagi which is designe by MMANA tool with the target of feeding impeadnce of 50 ohm.  However, result shows 40 ohm with some reactance.

After install the 20m element, measured a SWR with analyzer for both bands.  For 40m almost same as single yagi, the SWR is about 2.0 at 7.0 and 7.2 and at center about 1.1.  For 20m the SWR is high about 2.0 at 14.15MHz and looks broad on the band.  Beacuse it takes time to measure the antenna alone (without 40m), no comparison has been made.  Assumed that set the hair pin at the feeding point may give better SWR, and tried it.  The result is SWR 1.2 at 14.15Mhz, but 2.0 at 14.0MHz, narrow bandwidth.  As soon as completed the adjustment, listened the band to see what will be the F/B performance.  Signal from Philippine, the S9 signal at front become S7 at back it looks OK since the MMANA result shows the F.B is about 10dB.

Comparing with five (5) element full size yagi having boom length 13.5m, previous antenna, F/B was great S9 at front became S3 or less at back, but it may be good enough the F/B ratio of this 2 element yagi with its compact size. 

This is just a experiment report above.

 

 


断捨離・・・タワーの撤去

2020年08月04日 | 無線室

いよいよアマチュア無線のタワーを撤去する日が来ました。 2本あるタワーの内、倒壊したときご近所に迷惑をかける方を前からいつ実施するか考えていましたが、昨年の台風15号の強風を経験するとなるべく早くとの思いから台風シーズン直前に実施することにしました。 長い付き合いでしたが仕方ないですね。

撤去工事は正味2時間程度で終了しました。さすがプロの仕事は正確で速いです。 撤去したタワーは次の方へとトラックに乗ってゆきました。次の任地で活躍してくれるでしょう。

 


視覚障害ハムとの交流

2020年08月02日 | 無線室

先日,以前ご紹介したオーストラリアの視覚障害のアマチュア無線家(80歳を超えて一人暮らし)の600Km 離れたところに住んでいる家族からメールがありました。彼は視覚障害でほとんど視力がありませんが、世界中で開催されている歩け歩け運動に80歳を超えているにもかかわらず毎年参加され、日本に来るときは必ずメールをくれます。 ハムの方はCWオペが大半でIC-7700と14メガ3エレ八木や7メガのワイヤアンテナでアクティブです。

メールにはIC-7700 の内部スピーカーから音が出なくなった、ローカルに見てもらい交換したがまた壊れた、アイコムから補修品を購入したいので手伝ってほしい・・・という内容でした。 ヘッドフォンよりSPで聞くのが多いため是非修理したいと言っていましたが、しかし、補修品が入手できても交換するにはIC-7700 の開腹が必要であり視覚障害者には困難な作業と考え、外部SPを提案しました。 ところが、マニュアルを無くしてしまい(おそらくどこかに置き忘れた?)SPジャックの位置が分からないと言ってきました。 ネットでマニュアルを見つけご家族の方にメールし位置を教え電話で説明してもらいました。 そのOMはおそらく一生懸命ジャックの位置を手で触りながら発見し、近くのショップで友人に購入してもらったSPをつないで音が出たときは安心したと思います。

視覚障害ハム(一人暮らし) ⇔ 遠方の家族(妹さん) ⇔ 当局

健常者にとっては簡単なことでも視覚障害ハムにとっては大変なことだと言うのが良くわかると思います。また、何か言ってくるような気がしますが、丁寧に対応したいと思っています。


石油に依存する国、赤字国債に依存する日本 (どこか似ているかも)

2020年08月02日 | 社会・経済

ある人との雑談から表題の考察がスタートしました。それは財政の大半を石油収入に頼っている国と日本の赤字国債によって慢性的な税収不足を穴埋めし国家を運営している国がどこか似ているのではないかという視点です。産油国と言ってもOPECに参加していないアメリカやロシアなどもあるので、たまたま国家の歳入の多くを石油収入によっているサウジアラビアを例に比較してみたいと思います。

まずは石油の歴史を時系列で調べてみると石油の歴史は意外と浅いことがわかります。

1859年 アメリカ ペンシルバニアで石油が発見される

1870年代 ロシアのカスピ海バクー地方で発見される

1900年 イランで発見

1914年 南米ベネズエラのマラカイボで世界最大規模の油田が発見される

1931年 バーレーン

1933年 クウェート

1938年 サウジアラビア & 中東の湾岸油田地帯

1960年 OPECができ産油量コントロールが始まる

原油価格も1950年代~1971年ころまで1バーレル2ドル以下だったのが、1972年に2ドルを超え、1974年に11ドル、その後1980年~2000年ころまで20ドル前後で推移しそれが2004年には40ドルを超え、2008年6月には100ドルを軽く超えピークを迎え、2009年には一旦40ドルを割り2011年から2014年にかけ80ドルから100ドルとなりその後現在まで40ドル~70ドルで推移し現在38ドル程度となっています。(上記数字は目安、詳しくはいろんな資料を見てください)。

1970年代のオイルショック以前は安値安定していたのがその後急速に値段が高騰しているのが分かります。 

ネットで検索できるサウジアラビアの国家予算は2020年度歳出が約30兆6000億円で、歳入は約5兆円の5兆6000億円の赤字となっています。(JETROのHPに出ています・・・JETRO,サウジアラビア予算・・・で検索すると2019年度国家予算が承認、過去最高を更新 が出てきます)歳入の大半は石油です。下記は同サイトを参照しています。

歳出で驚くのは公務員や軍関係者へ月額1000リアル(30万円)、年金受給者に月額500リアル(15万円)の特別手当が支給されるそうです。 一方歳出の一番大きな項目が教育となっており石油ビジネスの先行きを考えると妥当な投資と言えるのでないでしょうか。

ところで、石油に大きく依存している国は地下にある打ち出の小槌で予算を組んでいるように見えます。 一方資源のない日本は高度成長期を経てGDP2位(現在は3位)の地位になりましたが、1965年に初めての赤字国債を発行してからどんどん増え現在は1100兆円をオーバーしています。この間に返済はなく借り換え国債発行でつないできました。2020年度予算(2019年12月時点)でみると予算総額102兆6600億円に対し歳入不足を穴埋めする赤字国債が25兆4500億円、予算の25%が国債で賄われています。日本の地下資源は赤字国債と言えそうですね。

特徴をまとめると

石油に依存している国:

・石油収入がメインだが産出量と販売価格で大きく変動するので安定収入とは言えない。

・原油が高値の時の予算を大盤振る舞いすると、歳入が減っても下げにくいので赤字となる。

・原油価格を上げようと産出量を調整しようとするも、シェールオイルとの競争や世界の需要で販売量が決まるためコントロールが難しい。市場価格が高くなるとシェールオイルも競争力をもってくるため、競争相手になってしまう。 

日本:

・歳出と歳入の差を埋めようと、例えば、消費税等の税率アップで税収を増やそうとしていますが、一方で高齢社会が進み年金や医療などの社会保障費がそれを上回って増加しているため赤字が止まらない。

・足りない分は赤字国債で何とかするという流れができていますが、プライマリーバランス達成目標がスローガンの様に語られ結果として毎年先送りしているのが現状ではないでしょうか。

 

国家予算に占める石油依存度が高いサウジアラビアなどの国は今、教育や科学に今得ている資金をつぎ込み次世代は石油依存から脱却することをメインにおいているように見えます。 一方日本はどうするのでしょうか? 赤字国債で教育や研究開発投資をどんどんやって大学や日本の競争力の世界ランキングを上げ将来の税収アップを期待する方向に進んでいるようには見えません? さて・・・・。