JA1KIH's Radio Memo

DXとの交流や設備メンテなどをアップしています。

QRZ.com クイズ の勧め

2018年12月21日 | 無線室
QRZ.comに登録している方は既にご存知かもしれませんが、トップページにクイズが出ています。これは12月5日から毎日違う問題が10問出されます。20日の第一問目は大陸間通信に適したバンドはどれか選ぶものでxxメガが正解です。 10問ですが、アメリカの電波法を知らないと回答できないものや各国の連盟の名前(JARLなど)を問うものなどが出ています。 英語の勉強がてら試してみてはどうでしょうか? ちなみに20日の問題をチャレンジしたら正解率半分で参加した500人中100番程度だったので以外と満点は取れないですね。

以下参考まで画面のコピーを掲載します。

トップページです。 赤の所をクリックすると問題が始まります。 (日によっては緑)


ハリクラフターのHT-37(送信機)知ってますか? 名前は昔聞いたことがありますが、さて? 
画面右のQuiz progressに問題ごとの正解不正解の印が出ます。 



バランのこと・・・しってますか?



50メガのDX周波数は? 6mやってないない人は分からない?


RC5B-3 修理

2018年12月18日 | アンテナ
CDのRC5A-3を使っていますが、中古で入手したのでコントローラがプリセット機能のないRC5-1でした。 そこでプリセット機能付のRC5A-3の中古を探していたら動作しないRC5B-3Pが出ていたので購入し早速チェックしました。
 


コントローラのローテーターとの接続端子が背面にありますが、試験するときは方向決めのVR5Kオームを取り付け、モーターの100V端子にはテスターで電圧変化を見るようにしました。その結果、

  ・手動モードで右と左回転スイッチを押すとローターの方に100Vが出ることは確認
  ・しかし方向指針はびくともしない
  ・プリセットモードにした場合動作しない

もともと中古販売店が言っている状況が再現しただけでした。 そこで、早速開腹しチェックにはいります。 回路図を見ると ローテーターとコントローラ間では アンテナの方向をローテーター内部にあるVR5Kオームの変化によってマストの回転位置を知ることになり、中間点では2.5KΩになり、それがコントローラのオペアンプ入力に入ります。 一方コントローラの方はもう一つのオペアンプ入力に同じ電圧になるまで方向表示用モーターを動かし同じ電圧になったところがマスト(アンテナ)の方向になります。 

そこで、方向指示モータが動かないのはオペアンプのインプットに正しい電圧が発生しているかどうかなので、擬似的にチェックするため接続端子につないだ5KΩのVRにコントローラから電圧が来ているかチェックします。 回路図(RC5A-3の回路図)では+12Vが220Ωの抵抗を経てVRに行っているので電圧が出ないのはこの抵抗がオープンになっている可能性があります(ネットで調べるとこの抵抗が切れていた事例がありました)。 

所が入手したタイプがPCとのインターフェースが出来る様に作られたPタイプでどうやら回路が違う様です。プリント基板を見ると+12Vから78L05を経由してVRに行っているのでオペアンプ入力電圧を安定化させた様です。とすると5Vが出てこなくてはならないのに全くでないのでこの三端子レギュレータが壊れた可能性が高いので手持ちと交換したところ、無事VRに電圧が出て方向指示モータが動作しました。 擬似VRを動かすとスムーズに指示が変ります。 次にプリセットにしコントローラのVRを回すとローテータへの100Vがチャンと出ることが確認できたのでこれで修理完了となりました。

下記写真の中央に78L05が見えます。


ハーモニカ端子でローテーターとつなぐ様になっていたので、コネクタを介して簡単にチェックが出来る様にしてあります。



PCとインターフェース出来るタイプが手に入ったので、Logger32で自動化の実験が出来そうです。

Huaweiの続編

2018年12月10日 | 社会・経済
CNN他のニュースを見ているとあたかもHuaweiが悪いことをしている様に見えますが、本当でしょうか? アメリカのGoogleやアップルなどはネットを使って思いっきり利益を謳歌していますが、そのネットワークを作っているのは通信キャリアのネットワークを作るため必要な光通信機器や光ケーブル、それに衛星通信システム(今はほとんど使われていない)を供給している通信事業者やメーカーなのです。 

自国の電子産業の研究開発に莫大な投資を行い、優秀な技術者が最高機能の通信機器開発をしてきた会社が世界の通信を制覇するのは当然と言えば当然ではないでしょうか?  

いい湯だなと言っている場合ではありません。 日本が通信業界で世界NO.1だったころは(もう数十年昔のことですが)他社の研究開発に注目しそれを上回る技術開発を行い決して自国の通信システムは他国に侵略されない気概がメーカはもとより通信キャリアにあったと思います。

時代は変わり、M&Aなどでお金の理論がまかり通るようになると利用者のことなど関係なく儲かれば良いと言うのが当たり前となりその結果日本の技術はどこかに去ってしまいました。 通信機器輸入増大がそれを示しています。 

一方、彼の中国の会社は優秀なエンジニア(アメリカで教育を受けた人も)を採用して、開発環境を整えればおのずから結果は明らかになります。一方日本ではあいも変わらず終身雇用制度で教授推薦で一流企業が新卒一括採用して何の成果も出せず、かといって首にもできず、終身雇用を維持するため政府に媚びを売り、挙句の果て開発競争で後手後手になっている様に感じます。 過去の遺産がどんどんなくなっているのに気が付くべきでしょう。

中国の若者の思考をもっと研究し最先端分野で日本の存在感を発揮できるようにすることが喫緊の課題ではないでしょうか。


中国の通信機メーカー フアウェイ

2018年12月09日 | 社会・経済
ここ数日中国の通信機メーカ Huawei CFO逮捕が話題になっています。 日本ではスマホで最近その名が知られていますが実は世界の通信業界ではトップレベルであることは余り知られていないので少し紹介したいと思います。

このメーカーは通信のインフラで世界トップレベルです。 通信のインフラは、例えば携帯電話(スマホ)を構成している基地局(マンション屋上や大きなタワーにアンテナが載っている基地局など見たことがあると思いますが)と基地局相互を接続する光ファイバ通信(光通信)それにあらゆるデータを処理する基幹ルータなどをこのメーカが中国のみならず世界中の通信事業者に供給しています。 日本ではソフトバンクの携帯電話システムは中国のフアウエイとスエーデンのエリクソンのシステムによって提供されています(先日起きたソフトバンクの障害はエリクソンのソフトウエアが原因とのことでした)。

日本市場に参入したのは10年以上前ですが、その当時のレベルは決して高くはなく国内メーカからすれば相手になるようなメーカではありませんでした。 起業したのはそれよりずっと前ですが、中国にとってはハイテク分野のメーカとして相当期待され技術力アップが大きな課題だったと思います。 継続した研究開発投資により、モバイル通信(携帯電話システム)、光通信(光ファイバを使った通信システム)、端末(スマホなど)その他通信のあらゆる分野で世界一をターゲットにしていたと思います。

2000年中ごろ、Huawei本社(深セン市)を訪問する機会がありました。香港から車で数時間のところにあります。 驚いたのは町自体がHuaweiになっていることです。 まず驚いたのは広大な敷地(日本のちょっとした都市レベル)に企業としてすべての機能が揃っていることでした。 管理、研究開発、営業、製造、物流などはもとより驚いたことは従業員用マンションが沢山(車から見ただけでは幾つあるか分からない)用意されていることでした。 本当に大きな町といった感じです。 働く人からすれば住む所が確保され家族の生活が保証されれば働くモチベーションは当然上がりますね。 正にそういった環境が用意されているのです。

働く人がやる気になって結果が出てくると怖いものなしになってきますが、正にそのとおりで光通信、モバイルシステム、ルータ(コアルータといわれるその国でもっとも重要な通信ネットワークの要)、端末(スマホ)でいまや怖いものなしでしょう。 優秀な人材が集まり切磋琢磨の環境におかれれば当然の結果だと思います。

その結果、かつては、日本の技術は世界一、例えば衛星通信システムでは世界の衛星地上局の6割以上を占めていましたが、今では海底光ケーブルシステムでやっと存在感があるくらいで全く日本の通信技術はその存在感は無くなりました。今では通信機は輸入超過で赤字です(寂しいですね)。 フランスやドイツ、イギリス、スエーデンそれにアメリカには有名な通信機メーカがありますが、中国のHuaweiやZTE(モバイルシステムで有名になりました)に市場をとられていると思います。

深センを訪問したとき、日本の開発製造現場と比較しても遜色はなく、なりより働く人のモチベーションが高いのに驚き、近未来には世界を牛耳るのではなかと感じたことを思い出します。

時間が経過する中で色々聞こえてきたのはアメリカで採用されたコアルータにある仕掛けが仕組まれておりそれによって重要な情報が中国政府に流れていたとか、です。 技術的にはルータなど基幹通信機にソフトを組み込んでおけば情報を抜くことは簡単なことなので、通信機のファームウエア(あらかじめ通信機に組み込まれるソフトウエア)を検証出来ないようにしておけば盗聴モドキは簡単に出来るはずです。 以前レノボ(パソコン)製PCが勝手に個人情報をレノボに流していた・・・これも簡単に出来そうですね)・・・を考えると通信機器を外国に依存するのは悪意がないとしても余りお勧め出来ないと思います。 実は日本でも誰でも知っている巨大通信キャリアのコアルータはアメリカ製です。その内中国製になるときは・・・・・???? になっているかもしれません(多分そんなことはないと思いますが)。 それくらい最先端技術分野の技術開発は自国にとって最重要課題ですが、なぜか日本では余り注目されていないのが現状です。 このままで日本は大丈夫なのか心配しますが、巨額な政府債務があっても誰も気にしないお国柄なのでどうでもいいのかもしれませんね。 とは言え、少し真剣に考る時期に来ていると思います。









8割2割の法則

2018年12月01日 | うんちく・小ネタ
現役の頃、ある分野の海外プロジェクトを担当していました。 顧客は人種も違えばビジネス慣習も異なり、キーパーソンに権限が集中しているところもあれば合議制で参加者全部の合意を取り付ける所もありました。 日本国内でも同じようなものですが、相手からある要求が出たとき即断できる権限があればいいのですが大抵は後日返事となり、それでもいい返事が出来ればその案件は前進します。 

その要求と言うのが又バラエティーに富んでおり、簡単なものからバケツをひっくり返す様なものまであります。 簡単なものでもそれを実行するには設計変更や仕様変更を伴い費用は増えるなど全体の費用を考えればOKは到底出来ないことは容易に分かります。納期を短くしてくれと言う要求も簡単ではありません。 車両を倍にする人員も倍・・これではペイしません。 しかし相手にある条件を呑んでもらえれば少しの損失で何とかなりそうなこともあります。知恵を出し相手と駆け引きをし結果として相手も納得、こちらはでかい注文を頂く、これは実に面白くやりがいのある仕事なのです。

駆け引きがあるということはその案件は脈があると見ていいので、どこら辺が落としどころかが重要になります。 落としどころを見出すには知恵と説得力が必須ですが、このノウハウは学校では教えてくれません。多分その会社や組織が持つ力なのでしょう。 世界相手に実績を出している企業(大小にかかわらず)はそうした経験とノウハウを持つ人材を育てそれが信用を生んでいるはずです。

と、書いてきましたが、プロジェクトを受注して実行し結果を出す過程で、実は先人から受け継いだ8割2割の法則があるのです。その大先輩・・学歴はありませんが技術力や人格は尊敬に値する人です・・・は経験から、お客の言うことは8割聞け、しかし2割はこちらの要求をのんで貰え・・8割2割の法則でね、をずっと言っていました。 しかし、その人から実際の場面ではどう使えばいいのか、そこまでは教えてくれません。なぜなら遭遇している場面が異なるからです。 マレーシアで成功したテクニックが、南米では使えないのと同じです。 しかし、8割2割の法則を知ったおかげで交渉場面で相手から喜ばれる様に、しかし、しっかりと自分達もご利益があるように出来ることがわかるようになったのも事実ですね。 すべてダメダメとやっていたら嫌われるだけだしすべてOKとやったら損ばかりになります。 ネゴシエーション(ネゴ)はそう考えると結構楽しいことかもしれません。(注;失敗案件も多々あり、逆も沢山ありましたが8割2割の法則は有効だったと思ってます)。