JA1KIH's Radio Memo

DXとの交流や設備メンテなどをアップしています。

地震と噴火・・2018年

2018年01月27日 | うんちく・小ネタ
In-Deep、地震や噴火その他色んな世界各地で起きている自然現象をまとめたサイト、に今月に入ってから起きている火山噴火、アリューシャン列島で起きた大きな地震などニュースを見るたびに何か変だなと思っていたら、In Deepにそれらをまとめて分かりやすく解説した記事が掲載されました。 

まず今月22日から25日のたった4日間に起きた地震と噴火の地図です。


実に奇麗に太平洋プレート沿いに噴火や地震(M5以上)が並んでいます。

次に20日から26日までにM4.5以上の地震を同じく太平洋プレート沿いにプロットしたものが次の地図です。


主な地震や噴火についてはここを参照してください。

驚く話は地球の自転が微妙に遅くなっておりその影響がどうやら関係している(これはあくまで類推)らしいのですが、気になります。 以下In Deepから


さて、皆さんはこれら現象をどう思いますか? 何も感じない?、さもありなん? 

アベノミクスによろしく 

2018年01月20日 | 社会・経済
本屋で明石順平著 アベノミクスによろしくを購入一気に読んでみました。 大胆な金融緩和の結果どうなったか、見せかけをよくするためGDPは大きくかさ上げされている、株価は日銀とGPIFが吊り上げているなど、具体的な数字で解説されています。 本屋さんに行けばすぐ手に入り手軽に読めます。 事実だとは思いますが、このまま行けば近々大変なことが待ち受けているでしょう(読めばわかります)。それに対する対策までは書いてありませんが、すべてをリセットして再出発と言う言葉が当たっていると思いました。 是非読んでいただきたいと思います。

JT65,JT9,FT8はコンデションが悪くても面白い 2017年10月号QST誌から

2018年01月11日 | デジタル・インターネット
先般友人から頂いたQST 2017年10月号に参考になる記事が出てたので紹介しましょう。上記タイトルは意訳です。 記事のタイトルは次の様になっています。

タイトル: Understanding Propagation with JT65, JT9, and FT8
サブタイトル: Despite poor HF conditions,hams are still working plenty ofdigital DX. Here are some of the secrets of their success.

サブタイトルの様に、このコンデションが悪いなか多くのハムがデジタル方式でDXを楽しんでいる、その秘密に迫った・・・ 。 

ご存知の方は多いかもしれませんが、雑音の中に信号があり(意味するところは受信機で聞いても自分の耳にはノイズしか聞こえないと言うことです)そを解読し交信出来る様にソフトが作ってあるのがデジタルモードです。ソフトでどうやって処理しているのかについてはK1JTが同じQSTで Work the World with WSJT-X, Part1: Operation Capabilities で解説していますが、この記事はなぜ弱い信号でもDXが出来るのかと言う点のフォーカスしています。まずは該当記事から(スキャナが上手く撮れていなくてSRI)。





以下サマリー的に纏めてみました。

1.ここで議論されているのはアメリカのある2地点間 Spokane/WashingotonとCleeveland/Ohio間約2886Km間のMUF変化と太陽黒点数(SN)の関係です。 28メガでこの距離間が使えるのはSNが75以上のときで、今の様にSNがゼロ近辺では20メガ以下しか使えません。(図1)”太陽黒点のありがたみがわかりますね。”

2.使えななくなる理由は電離層反射が無くなりアンテナから出た電波が電離層を突き抜けて宇宙に行ってしまうからです(図2)

3.100Wに3エレトライバンダーそしてCWを2局が使用したときSNと受信レベルの関係が図3に示されますが、SNがゼロでは-230dBmとなり何も聞こえません。 SNが25でやっと何か聞こえる程度です。 注)地上波では当然ある距離間の通信はできます。

4.しかし、実際にはSNが少なくなりMUFが下がってきてもわずかですが電離層反射がありそれが遠方まで届いています。 しかしそのレベルは非常に低いのでSSBやCWでは了解出来ないケースがあります。 図4がその概念図です。Philips-Abel理論と言うそうです。ロス(損失)と言う考えを使うようですね。

5.図3を信号対雑音比で表したのが図5です。これは10Wで且つ帯域巾2KHzで求めたとあります。(何故かSN=0がありませんが the data point at a smoothed sunspot number of 0 is not plotted to give better resolution to other data と説明しています)。 このグラフからデジタルモードはSSBやCWに比べ25dB程度SNRが悪くても解読できると読めます。 

6.MUFが低くなっていてもそれより周波数が低いバンド、例えば7メガや3.5メガそれに1.8メガではCWやSSBで聞こえないところでもQSO出来るわけです(SNRで25dBも有利なので)。 又ハイバンドではMUFより高い周波数で出した電波の内すこしだけ反射してきますが、そのレベルが低くてSSBやCWでは聞こえなくてもでデジタルモードであれば25dB程度有利なのでQSO出来る可能性があるわけです。



FT-8 その後2 CWバンドとの比較

2018年01月06日 | 無線室
びっくりするくらい沢山の局がFT-8に出ています。 以下のキャプチャは一月6日夜11時頃の7メガ(7074KHz)をワッチしたものです。80mバンド用の逆Vを使っています。 沢山の北米(W)やEUそれにアジアから本当に多くの局が楽しんでいるのが分かります。



ウオーターフォールを見ると更に良く見えます。


一方CWバンドをワッチしてみましたが、閑散としたものです。SSBではロシア語のQSOが何局か聞こえます。
7012KHz HLがCQ
7017KHz 何か出ていますが?
7022KHz RX3がどこかとQSO中
7026KHz WA7がCQ
7028KHz K1のお馴染みさんがCQ
7029KHz N8が米国内QSO中
その他聞こえません、受信は短縮2エレ北米方向向け

局数ではFT-8が圧倒的に多くCWやSSBは比較になりません。コールサインを見るとEUから中近東・アジアそして北米からカリブ海までそれこそ世界中が80mの逆Vで聞こえています。 まだ送信はしていませんが、すぐにでも出来そうですね。日本の局も沢山見えます。 これからするとバンドは世界中に開けているはずなので少なくともCWではもっと聞こえても良さそうです。

見ていて思ったのは、15秒毎にBand ActivityにCQやQSOが出てきますが、意外と忙しい感じがします。画面を出来るだけ大きくしておかないとすぐ見失いそうです。コールサインを見て呼ぶかどうか即断即決する必要がありそうです。このソフトにはCQを出したとき最初にデコードされた局に応答する機能がありますが、この機能がないと沢山の局から呼ばれたとき迷ってしまいますね。

FT-8 その後

2018年01月05日 | 無線室
年賀状を見ていたら昔お世話になったOMから最近FT-8で楽しんでいます、と年賀状にコメントがありました。 その方とは数年に一度位アイボールQSOをしていますが、プロの無線技師であり、日本の1アマ、アメリカのエクストラも取得されている70前後の方です。しかし住宅事情により無線で得意の英語を駆使する場はままならず、数年前にはアジアのNPOに参加され国際貢献されていたOMです。 

FT-8はその点小さなアンテナでも世界中とコンタクトできる優れたModeであることから多くの方がDXとのQSOを楽しまれれています。交信あたりの情報量は少ないですが、コンパクトなテキストメッセージで気持ちを伝えることはそれなりの楽しみを生み出していると思います。

一方、昔ながらのCWやSSB交信でDXとお喋りすることはコンデションが悪いため非常に困難となっています。 山の上のビッグアンテナにKWがあれば誰でもDXとQSO出来るかもしれませんが、極限られた局だでけの話で、都市部でアンプ無し+トライバンダーでDXと時間制限なしにラグチュウするのはCWでも大変だと思われます。 と、言うことは1アマ、山の上、KW、外国語が達者 と全部を満足できるハムの数は一体どれくらいでしょうか? 相当少ないはずですね。世界の無線家と外国語でお喋りして語学の実践が楽しめるアマチュア無線と言う甘い言葉はの実態は多くの人にとっては実現不可能の世界ではないでしょうか?

所が、通信技術の進歩はすごいです。 SN(信号対雑音)が悪くても送られる内容が解読できる通信方式が開発されそれが無料で使え、軒先アンテナと数W出力の無線機があれば世界中と交信できるとなれば多くの方が興味を示し集まってくるのは自然の理だと思います。 

ビッグアンテナと運百ワットのリグでなければ楽しめないDXとの交信が簡単設備で手に出来ることはすばらしいと思います。これから更に高齢化が進みアンテナ保守が出来ない等の問題が出てくるのは間違いないでしょう。しかし、最先端技術が軒先にたらしたビニル線で巨大設備と同じ様なことが出来るとなればその恩恵は多くの人にやる気を与えると思います。 まずはFT-8の受信から始めてみてはどうでしょうか?

技術進歩によって多くの人が小さな設備でDX QSOを楽しめるようになると、相対的にビッグアンテナ*+KWは不要となり、今まで財力を誇示していたビッグガンの相手をしてくれる局は当然少なくなります。 実際CWでラグチュウする局が激減していますがこの背景にはFT-8などがあり、いずれはDX CWラグチュウはいつも同じ老人同士のつまらない会話になるでしょう。そして、実際それがおきつつあります。 と、新年そうそう感じました。 トンツーをやる人が少なくなるのは寂しいですが、時代の流れと割り切るしかないでしょう。