JA1KIH's Radio Memo

DXとの交流や設備メンテなどをアップしています。

エレベーター式タワー 強風時対策 思考と実験

2021年02月23日 | アンテナ

エレベーター式タワーはアンテナの上げ下げが自由に出来、色んなアンテナをいじってみたい人には利用価値があると思います。もちろん可動部分のメンテナンスはそれなりに必要ですが、高所に上らなくて済むのは助かります。 ところが、強風時、マストとブーム(又はエレメント)を止めるマストクランプが強風によりブーム方向がずれ、アンテナが一つの場合はローテータで方向を合わせれば昇降できるので問題はありませんが、2つ以上のアンテナを上げた場合、ブームがある範囲以上ずれると昇降が出来なくなり高所作業が必須となります。

図で示すと次の様になります。

この問題を避けるには 

・大型のマストクランプを使用し少々強い風でもブーム方向は変わらない様にする。

・ブームステーを張る。 ただしエレベーター式の場合昇降の邪魔にならない様にするのは難しく一本だけになります。無いよりましです。

・アンテナを一本だけにする。

先日の強風で2本のアンテナのブーム位置が上図の様になり、かろうじてタワーに上らずに降ろすことが出来ましたが、正にひやひやものでした。 そこで、アンテナを一本にしてみようと検討した結果、トライバンドアンテナ(714X)のブームに WARCバンドのDP(RN-3)を載せる実験をしました。 次の写真は714Xの14/21のDIRのすぐそばにRN-3を載せたものです。

左側がRN-3(30m、17m、12m 3バンドのダイポール、ミニマルチ)で右側のエレメントが714XのDIRエレメントです。  

実験の結果:

714Xは各バンドともRN-3を付ける前と同じSWR特性でした。 F/B比やゲインがどうなっているかは測定器がないのでわかりませんが、DXの信号を聞いた感じではRDPを取り付ける前と同じ様に聞こえていました。

RDPは単独で測定したSWRと比較すると、10メガではほとんど同じでSWR=1.2程度、18メガも同じく1.2程度、ところが24メガはSWRは2.5程度になり(単独では1.5以下)チューナーなしでは送信パワーが大幅にダウンします。 RDPの取り付け位置は714Xの重量バランスとの関係で適当にはできないので次の対策をとっても極狭い範囲になります。 

RDPを追加することにより、714Xのアンテナ全体の重量バランスが崩れ、エレベーターのトラック(昇降する部分)とレール間が片側に負荷がかかり好ましくありません。そこで、714Xのブームの一部を変更し、バランスがとれるようにしてあります。その結果、スムーズに昇降が出来る様になっています。

2本のアンテナ位置をずらして設置するほうが性能面ではFBです。しかし、春一番以降強風の可能性も高くそのたびにアンテナを下ろし損ねると後が大変になる可能性があります。 上記の様にするとブームがずれてもローテーターで補正すれば下げられるので安心です。 

しばらく使ってみてダメな場合は別の手を考えたいと思います。

 


石油産出国と地球温暖化 2月17日のCNNニュースから

2021年02月19日 | うんちく・小ネタ

2月17日のCNNニュースにこんな記事がありました。話のネタです。その記事のタイトルは

Norway, the UK and Canada are not climate champions. They are climate hypocrites

(ノルウェー、英国、カナダは気候変動のチャンピオンではありません。 彼らは気候の偽善者です)

記事は結構長いので、要約すると、ノールウェー、イギリスそしてカナダは気候変動対策を熱心にやっていますが、実はそれらの国で産出する石油や石炭を生産し輸出し得たお金で、再生可能エネルギーを使ったシステムを導入しているのです。 CO2の元を輸出して自国のCO2削減費用を捻出しているということです。

どれ位の石油を輸出しているか、調べてみると次の様になっています(GLOBAL NOTEから引用 数字は国連から、2019年、実額に興味あるかたは引用元を参照してください。) カナダは5位、ノールウェーは12位、イギリスも14位に入っています。
・・・・・ 産油国 (上位15国)・・・・・
① サウジアラビア
② ロシア
③ UAE
④ イラク
⑤ カナダ
⑥ USA
⑦ ナイジェリア
⑧ クウエート
⑨ カザフスタン
⑩ アンゴラ
⑪ イラン
⑫ ノールウェー
⑬ ブラジル
⑭ イギリス
⑮ メキシコ  

記事によると、ノールウェーの街灯や公共交通システムは再生可能エネルギーで動き、新車の2/3は電気自動車で地球温暖化対策を熱心に進めているのが分かります。 カナダも同様に石油パイプライン建設に税金をつぎ込んでいます。イギリスでは気候サミットを開催する一方、新しい炭鉱建設を進めています。確かに地球温暖化対策を実行しそれを大きく宣伝していますが、これらの国は地球温暖化の原因である石油や石炭のビジネスを熱心に行いそこで得たお金で温暖化対策をやっているのです。


これらの国はなぜ平気で相反することが出来るのか、それは、国際協定の下では、各国はその領土内で発生する温室効果ガスの排出にのみ責任があるからです。つまり、英国、カナダ、ノルウェーなどは、世界中の他の場所での石油、ガス、石炭の燃焼によって引き起こされる排出量について心配する必要がありません。


一方日本はどうでしょうか? 石油も石炭もほぼ全部輸入です。発生するCO2は日本に割り当てられたCO2量を何とか削減しなければなりません。 そのため、温暖化対策のためソーラーや風量発電など再生可能エネルギーを電力会社が高額で購入し各家庭への請求書に再エネ発電賦課金で実質消費者が負担しています。 


ではどうすればいいのか? 一つのアイデアは、そこで同じ様にCO2発生源を海外に移すのです。方法として、化石燃料を使った電気やガソリンなどに依存する生産活動を日本から外に出すことによってCO2排出量を下げることができ大手を振って温暖化対策をやっていることを 誇示することができます。もっとも、そうなると、日本から主な産業が外に出てゆくので雇用が減少し輸入に頼るので貿易赤字は増え経済への影響は計り知れないでしょう。 

やはりここは、再生可能エネルギー+蓄電技術によって地下資源を燃やすのをやめるのが最も良い答えだと思いますが、すでに技術面で中国の後追い状態では大きな疑問符がつきますね。

地球全体で考えると、化石燃料を必要とする国や産業がある限りそれを燃やして出るCO2は減らないのでいくら自国だけ減らせてもトータルでは同じだと言えます。 化石燃料を使わない社会が出来る様科学技術の発展を如何に早く進めることができるかがキーだと思います。

 


天童ワイン  TENDO WINE

2021年02月13日 | DXとのおしゃべり

7メガのCWでQSOした局のQRZ.comを見て、Googleでどんな場所なのか航空写真を見ていたら天童ワイン(株)と同じところだったので、天童ワイン(株)で検索したところ何とQSOしたJA7TYW Masaさんのワイナリー 天童ワイン(株)を偶然知ることになりました。 大きな看板の後ろに写っているのがアンテナタワー(多分)です。

One day I had a chat with JA7TYW Masa on 40m CW and found his QTH over the Google map is just on the same location of TENDO WINE, the winery where produce a wine.  I noticed that the winery is founded in 1984 and Masa is a president of the company according to the company profile.

会社のHP(http://www.tendowine.co.jp/) を見ると沢山のワイン(赤、白、ロゼ、フルーツワインなど)のメニューがあり通販もやっているので試してみたいですね。 QTHはQRZ.comに出ているので近くにお出かけの際には立ち寄ってアイボールQSO+ワイン談義でもどうでしょうか?

Web site of the winery shows varaety of wine, white, red, rose and fruit and they got awards below.  Online shopping available also the winery offer tasting for visitors.  It may be interesting to visit the winery and have an eyeball QSO with Masa.

end

 

 


自分の頭で考える日本の論点・・・・出口治明著 

2021年02月05日 | うんちく・小ネタ

もし、以下のトピックで幾つか興味があれば見てください。

 

 

本の構成は各トピックに、「基礎知識」と「自分の頭で考える」コラムがあり、基礎知識には主に事実(=データ)が掲載され、それを見ながら自分の頭で考える構成になっています。 この本はあくまでこれらトピックに対し現状はどうなっているのか、そしてそれに対し自分はどう考えるのか思考能力をアップするヒントが書いてあります。なので、なるほどそうなんだという受け身で読むと自分が思っているのと違う内容かもしれません。 Agree or Not agree で自分なりの回答を作ってみるのも良い訓練になるはずです。 

例えば ・財政赤字は解消すべきか 直近のデータが掲載されていますが、コロナ渦で莫大な赤字国債についての言及はあるものの、これ以上借金を増加させない様にすることが肝要です・・・と括っています。が、コロナ渦がなくても毎年年間予算の3割は赤字国債で賄っていてこれはいつまで続くのか疑問が出てそれを調べていくと、経済成長は必要なのかや日本の大学は世界で通用しないのかなどと関係しているのが分かってきます。

  • 日本のコロナウイルス対応は適切だったか
  • 新型コロナ渦でグローバリズムは衰退するか
  • 日本人は働き方を変えるべきか
  • 気候危機(地球温暖化)は本当に進んでいるのか
  • 憲法第九条は改正すべきか
  • 安楽死を認めるべきか
  • 日本社会のLGBTQへの対応は十分か
  • ネット言論は規制すべきか
  • 少子化は問題か
  • 日本は移民・難民をもっと受け入れるべきか
  • 日本はこのままアメリカの「核の傘」の下にいていいのか
  • 人間の仕事はAIに奪われるのか
  • 生活保護とベーシックインカム、貧困対策はどちらがいいのか
  • ガンは早期発見・治療すべきか、放置が良いいのか
  • 経済成長は必要なのか
  • 自由貿易はよくないのか
  • 投資はした方がいいか、貯蓄でいいか
  • 日本の大学教育は世界で通用しないのか
  • 公的年金保険は破綻するのか
  • 財政赤字は解消すべきか
  • 民主主義は優れた制度か
  • 海外留学はした方がいいのか