テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

三蔵法師の、お手許から?

2017-04-18 22:00:27 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 はんそでッ??」
「がるる!ぐーるるーる?」(←訳:虎です!ノースリーブ?)

 こんにちは、ネーさです。
 4月だというのに、台風並みの強風と、何より、あぢぢぢ~!
 汗だくになったこんな日は、さあ、アイスクリームと読書で
 溜まった疲れを労いましょうか。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪
 
  



          ―― 猫づくし日本史 ――



 著者は武光誠(たけみつ・まこと)さん、2017年2月に発行されました。
 ニャンコ関連の御本が書店さんの棚をどっしり占拠し、
 ネコ本専門店さんも大盛況、という
 まさにブームの最中での“ネコ歴史本”の登場です。

「ふむふむッ、ぱくぱくッ」(←アイス食べてます)
「ぐるる!」(←訳:ぱくり!……やっぱり食べてますアイス)

 私ネーさ、
 以前は断然ワンコ派!だったんですけれど、
 SNSで拝見するニャンコちゃんたちの様子、
 先日ご紹介しました《夜廻り猫》シリーズ、
 ヒグチユウコさんの『ギュスターブくん』を観るにつけ、
 だんだんと、ニャンコもいいじゃん♪可愛いじゃん♪と
 思うようになってきました。

 では、いったい、
 いつの時代から始まったんでしょうか、
 日本に於ける“ニャンコいいじゃん♪”の機運は?

「うゥ~んとォ、たぶんッ?」
「がるるるぐる~?」(←訳:平安時代とか~?)

 ええ、そうね、源氏物語にネコが登場することは
 よく知られています。

 しかし、著者・竹光さんはもっと精密に、
 《ネコ渡来》の年を算出しました。

 大事な仏典をネズミの被害から守るため、
 インドの寺院で猫が飼われ始めたのは
 2世紀の頃。

 中国の寺院では3世紀頃から猫が飼われていたというけれど、
 かの三蔵法師さまが天竺から猫を連れ帰った、
 という伝説もある。

 そして日本では。

 遣唐使として大陸に渡り、
 三蔵法師さまにとても可愛がられた
 道昭(どうしょう)という御坊さまが、
 661年の帰国時、猫を伴っていたと想像できる――

「えッ? さんぞうゥほうしさまッ?」
「ぐるるがる!」(←訳:意外な関連!)

 道昭さまは帰国後、法相宗(ほうそうしゅう)を開き、
 そこから日本国内の寺院へと、
 ニャンコたちの足跡は延びていった……
 と、日本ネコ初期史が語られる
 《第一章 日本にやって来た猫》。

 野へ山へ、民間へ、とニャンコたちが版図を拡大してゆく
 《第二章 綱から解き放たれた猫》。

 頻繁に絵画の題材となり始める江戸後期の
 《第三章 文化人を魅了した猫》。

 近代のニャンコ像の変化を追う
 《第四章 神としてまつられた猫》。

 以上の4章構成で、
 日本のネコ史が総括されている本文には、
 もちろん、ネコ画も多数掲載されていますよ♪

「ちょうじゅうゥぎがッ!」
「がるるるるぐるるる!」(←訳:北斎さんに国芳さん!)
「そうせきィせんせにのォ、おしゃしんッ!」

 ネコは嫌いだー!と言いつつ
 童話ではしっかり猫を描く宮沢賢治さん。
 南方熊楠さんも大の愛猫家さんでした。

 そうして、長毛種の、西洋の猫が日本に持ち込まれたのは、
 幕末から明治の初期……?

「ながァ~いィ、けあしのォ~」
「ぐるるるがぅるる!」(←訳:もふもふニャンコ!)

 ふっと頬が緩むのは、
 2016年に修復された日光東照宮の
 眠り猫くん&スズメたちのお写真とエピソードでしょうか。
 
 のんびり、うとうと。
 平和と穏やかさを象徴する
 ニャンコの“寝落ち”像の愛らしさよ。

「のどがァ、ごろごろんッ♪」
「がっるるる!」(←訳:鳴ってるね!)

 ネコと日本人との交際/交流の記録。
 ネコと、ヒトの結びつき。

 ニャンコ派さん&ワンコ派さん、
 動物大好きな活字マニアさんにもおすすめの一冊です。
 本屋さんで見かけたら
 ぜひ、手に取ってみてくださいな♪



 
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