まったり アイマス2

アイドルマスター2 超ライトユーザーのプレイ日記

2821. よみがえる非ユークリッド幾何

2019年09月24日 | 日記

 本日も昼食に職場近くの量販店へ。ニンテンドーswitch liteは普通に売られていました。任天堂コーナーにはそのためか人影が多く、賑わっている感じがしました。
 同じビルの書店にふらふらと。雑誌と新書のチェックなのですけど、小さいながらも数学コーナーがあります。目に付いたので、この非ユークリッド幾何学と、もう一つ、楕円関数の解説書を買ってみました。どちらも数学雑誌として有名な数学セミナーの連載をまとめたもののようです。

 まあ、こんなブログですし、私は専門家からは離れていますからまともな論評は期待しないでください。単なる感想です。
 非ユークリッド幾何の方。いきなり双曲空間の余弦定理みたいなのが出てきて、びっくりするやら感心するやら。
 ガウス曲率が正の球面三角法では
  cos(a) = cos(b) * cos(c) - sin(b) * sin(c) * cos(A)
 ですが、曲率が逆に負になった双曲空間では
  cosh(a) = cosh(b) * cosh(c) - sinh(b) * sinh(c) * cos(A)
 になるそうです。
 この余弦定理はコンピュータグラフィックスに役立つのでありがたや、と思ったのですが、なぜか「余弦定理」の字が出てこない。もちろんだから正弦定理も無し。
 で、誠に申し訳ないのですけど、その先はざっと見してしまいました。

 著者の目的は非ユークリッド幾何学を経験してしまった私たちが、現代的視点でユークリッドの原論を書き直したらどうなるか、みたいです。内容は面白いと思います。まずは面白いと感じた点から。
 極(pole)と極線(polar)という言葉が出てきて(169頁)びっくりしました。今翻訳中の古典幾何学本にこの話題が出てきて、しばし解読に時間を費やしたからです。webで検索すると作画方法が出てきますが、射影空間の話なので双対変換の元が円では無く楕円でもOKで、だから厳密にはこの本にあるような解説になってしまいます。(幾何学に強い方でも何のこっちゃでしょうが、大切な概念みたいです、調べて損にはなりません)

 ただし、私の方は点と直線では無く、三次元ユークリッド幾何学なので折り返しの元は球面、polarの方は平面になってしまっていて、英語ではpolarsと複数になっています。それ以上書いてないので、おそらく極線束(pencil of polars)だと思ったのですが、確たる証拠も無く、私に証明できるわけでも無く、多分意味は分かるからこれでいいや、みたいな感じになっていました。そこに、この記述が出てきたのでありがたかったです。

 とはいえ、この手の作業はその幾何学本の著者が100年ほど前にやっていたことと同じ感じで、参考文献を見るとニアミスです。書名は「Ihtroduction to Geometry」で、邦訳があって「幾何学入門」ですが、今はなかなか手に入りにくいと思います。当時も解析学は発達していましたし、ゲーデルの不完全性定理もこの著者は知っていますから、幾何学を何とかして立て直そうとしていた動機も同じ。
 ただ、もとから日本語なのでこの本は買って損しません。待望されていた本と思います。願わくばですけど、雑誌の記事の綴りでは無く、教科書風に、それこそユークリッド原論風に組み直すとさらに迫力が出たと思います。

コメント
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